無登録で株式を購入するよう勧誘したとして、福岡、長崎両県警は１１日、東京都千代田区のＡＩ（人工知能）スマートカメラ開発会社社長、佐藤由太容疑者（４１）＝東京都港区＝ら男女３人を金融商品取引法違反（無登録営業）容疑で逮捕した。同社はグループ会社を含めて２０１９年５月～２２年９月に株式販売名目で計約１１０億円を集めていたとみられる。

　他に逮捕されたのは長崎県佐世保市の会社役員、飯塚裕子（６７）と同県西海市の自称会社役員、越田一徳（６１）の２容疑者。

　逮捕容疑は共謀して２１年１月２６日～３月１２日ごろ、国に登録せずに福岡県などの４０～７０代の男女４人に対し、佐藤容疑者の会社の株式を購入するよう勧誘したとしている。県警は認否を明らかにしていない。

　県警によると、株式を購入した男性が２１年１０月に「連絡が取れなくなった」と警察に相談して発覚。佐藤容疑者の指示を受けた飯塚、越田両容疑者がセミナーなどを開いて「将来上場する」「グループ会社が国際企業に買収される予定で株価が何百倍にもなる」などと勧誘していたという。現時点で上場はしておらず、両県警は詐欺容疑も視野に捜査する方針。【金将来】