<eye>それでも熊本で暮らしていく
8月中旬、大雨に見舞われた後の熊本県を訪ねた。県内各地で床上浸水や土砂災害が発生し、住民らは片付けに奮闘していた。
九州北部では8月10~11日に線状降水帯が相次いで発生。気象庁は熊本県に大雨特別警報を発表した。各所で氾濫した水が、家屋や農地をのみ込んだ。県内では計5人の死者・行方不明者が出た。
被害を受けた家屋は全壊19棟を含む9081棟(16日現在)に上る。県内の住宅被害だけをみれば、2020年7月に球磨川の氾濫などで甚大な被害となった九州豪雨の7414棟を上回る。
上天草市では600件以上(17日現在)の家屋が被災。指定避難所のはずだった松島総合センター「アロマ」が泥水により機能を失った。近くに1人で住む奥田森枝さん(86)は家に取り残され、救助隊によって助け出されたという。
森枝さんの長男一之さん(57)と、一之さんの妻香織さん(56)は実家の片付けに追われていた。被災から1週間近くたってもカビのような独特の臭いが鼻を突いた。「高齢の母一人ではもう住めない」。現在、森枝さんは一之さんの家で暮らしている。実家は取り壊す予定で、雨で家族の生活は一変した。
同市の「ヘアーサロン・ダンディ」も1メートル以上の床上浸水被害に遭った。電気は約2週間で復旧したが、生臭いにおいは取れない。それでも「常連さんと近所の人に支えられています」と店主の岡部義人さん(62)は言う。
子供の頃から店に通う小橋一天(ちたか)さん(19)が立ったまま冷水で洗髪してもらうと、薄暗い店内に笑いの花が咲いた。「店はボロボロで考えることがいろいろあるけれど、『イレギュラー』を楽しむしかない」と前を向く。
玉名市の松原海岸では、流入したとみられる流木やゴミが砂浜一面を覆っていた。住民によると、ウエディングの撮影にも使われるような美しい砂浜だという。8月中に堆積(たいせき)物は一度撤去されたが、流入が続いているため、再整備が検討されている。
熊本ではここ10年、地震や豪雨などの被害が続いている。それでも、生活を立て直し、生きていく人たちの姿がある。地元住民の自慢の美しい夕日が、見守るように海岸を照らしていた。【北山夏帆】
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