「いい番組作りを」「総取っ換えで新風を」 フジHD株主総会開催

2025/06/25 11:11 

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 フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)の株主総会が25日、東京都内で始まった。フジHDを巡っては、元タレントの中居正広氏による同局元アナウンサー女性への性暴力が第三者委員会に認定されている。一連の対応や企業風土からガバナンス(企業統治)不全が問われており、会場には朝から多くの株主が来場した。

 フジHDは次期社長就任が見込まれている清水賢治専務(フジテレビ社長)や、元ファミリーマート社長の沢田貴司氏ら11人の取締役人事案を提案。一方、大株主の米投資ファンド「ダルトン・インベストメンツ」は、社外取締役としてSBIHDの北尾吉孝会長兼社長ら12人を株主提案している。

 株主総会は東京都江東区の有明アリーナを会場とし、午前10時の開始を前に株主が長い列をつくった。長野県の50代女性株主は「フジの株主総会は初めて。ダルトン案が通るかや、清水社長の振る舞いに注目したい。フジは問題を受けて対応してはいるだろうが、後手に回ってきた。フジの全てがだめとは思わないので、楽しい、いい番組作りをしてほしい」。男性株主(73)は「長く続いた日枝(久・フジ元取締役)体制がどう変わるかに関心がある。自分はダルトン案を支持。総取っ換えをして新しい風を入れた方がいい」と注文した。

 フジHDの社外取締役を務める文化放送の斎藤清人会長は25日朝、「会社からの提案をきっちりと説明し、株主の皆さんのご賛同を頂戴すべく丁寧に準備してきたと承知している。真摯(しんし)な姿勢が信頼回復への重要な一歩になる。私は本日の株主総会まで(で退任)だが任務を果たしたい」と話した。【松原由佳、町野幸】

毎日新聞

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