避難民の困窮、地震が追い打ち… 在日ミャンマー人ら募金呼びかけ

2025/04/07 17:08 

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 3月末に発生し、3000人以上の犠牲者が出ているミャンマー中部の大地震を受け、関西に住む在日ミャンマー人らが6日、大阪市中央区の街頭で、支援募金を呼びかけた。

 「大地震で困っているミャンマーに、皆さんのお力を貸してください」。留学や技能実習などさまざまな資格で滞在するミャンマー人や日本人支援者ら約30人が被災地の写真を掲げ、声を上げた。

 2021年以降、同国では軍が政権を握り、民主化を求める市民や少数民族への弾圧、攻撃を続けている。国内避難民となった多くの人が困窮する中で、今回の地震がさらに追い打ちをかけている。第2の都市マンダレーや首都ネピドーのほか、避難民が多いシャン州、カヤー州などでも大きな地震被害が出ている。

 マンダレー出身のスティンモンさん(29)は元中学校教員。市民を弾圧する軍に反発し、隣国タイに逃れた後に昨年11月に来日し、現在は難民申請中だ。「私の高校時代の友人も軍に拘束されて刑務所で死んだ。地震でも友人や祖母の家が倒れるなど被害を受けた。軍の弾圧と地震で苦しむミャンマーのことを知ってほしい」と訴える。

 募金を企画したのは「日本ビルマ救援センター」(大阪市)。1988年以降、軍に弾圧される市民らへの支援を続けており、大地震後は被災者支援に力を入れる。代表の中尾恵子さん(67)は「ミャンマー軍は国際社会に支援を呼びかけているが、軍を通じた支援は、困窮する被災者に届く可能性が低い。現地の民間支援団体と関係を持つ私たちのような団体を通じ、支援をお願いしたい」と話している。支援や問い合わせは同センター(電話=090・6066・9435、メール=brcj@syd.odn.ne.jp)。【鵜塚健】

毎日新聞

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