旧優生保護法被害者との面会と謝罪 愛知知事「検討したい」

2025/01/21 13:20 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 愛知県の大村秀章知事は21日の定例記者会見で、旧優生保護法で不妊手術を強制されるなどした被害者らと直接面会して謝罪する意思について問われ、「今後検討したい」と述べた。大村知事は2024年9月の定例記者会見の場で「大変申し訳ないことだったと、心からおわびをしたい」と愛知県トップとして初めて謝罪している。

 被害者に対する補償を定めた補償法が施行された17日、石破茂首相は国家賠償請求訴訟の原告らと初めて面会し、謝罪した。

 旧法下で各都道府県は優生保護審査会を設置し、個別の障害者らに対する不妊手術の適否を認定するなど、人権侵害の一端を担った。愛知県は優生思想に基づく「よい子を産み、よい子を育てる」運動も展開した。

 大村知事は21日の会見で「法律の枠組みの中で決められたことだったが、強制不妊手術の一端を担ったことは事実。心からおわびを申し上げたい」と再度陳謝した。また「一人でも多くの方に(補償法について)知っていただき、救済措置に結びつくように周知していきたい」と述べ、県のホームページや障害者施設、高齢者施設などさまざまな場所で効果的な広報を展開するとした。今後、県内の医療機関や福祉施設など約9000カ所へリーフレットなどを配布することも明らかにした。【荒川基従】

 ◇補償金請求受付・相談窓口

 愛知県の補償金請求受付・相談窓口は県庁西庁舎1階、こころの健康推進室(専用電話052・954・6009)=午前9時~正午、午後1~5時。ファクス(052・954・7493)やメール(kokoro@pref.aichi.lg.jp)でも受け付けている。

毎日新聞

社会

社会一覧>

注目の情報