“数の力”で野党を押し切る 「常軌を逸している」批判も 予算委

2026/03/03 20:19 

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 衆院予算委員会は3日、2026年度予算案の採決の前提となる中央公聴会を10日に行うことを自民党、日本維新の会の賛成多数で議決した。予算審議の冒頭で行う3日間の基本的質疑を終えたばかりの時点で、中央公聴会の日程を決めるのは異例。野党側は質疑時間が不十分だとして反対したが、坂本哲志委員長(自民)が職権で議題とすることを決め、議決を強行した。

 中道改革連合、国民民主党、参政党、チームみらい、共産党の野党各党は反対した。8日に鹿児島、岩手両県で地方公聴会を行うことも与党の賛成多数で議決した。日曜日の公聴会開催も異例。

 予算案の年度内成立を目指す与党側は、13日に予算案の衆院通過を目指す。予算審議の遅れは高市早苗首相が唐突に通常国会冒頭で衆院解散に踏み切ったことが要因だが、衆院選で圧勝した後初めて、「数の力」を背景に野党の反対を押し切って採決を行った。

 例年、当初予算案は衆院で1カ月程度かけて審議する。高市内閣は「責任ある積極財政」を掲げ、26年度予算案に過去最大規模の一般会計総額122兆円を計上したにもかかわらず、審議日程は与党の提案通りなら例年の半分程度で異例の短さとなる。

 首相は3日の衆院予算委で、解散で「国会日程が窮屈になっているのは認める」とした一方、「国民の生活を第一に、というのは与野党を超えて共通の理解をいただけると信じている」と主張し、早期成立への協力を求めた。中道の重徳和彦国対委員長は、与党側の国会運営は「常軌を逸している」と批判した。

 衆院で強硬な国会運営になった場合、少数与党にとどまる参院での審議に影響を及ぼす可能性がある。野党の参院国対委員長は3日、国会内で会談。立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長は、与党が13日に予算案を衆院通過させた場合は「不正常な状態」で参院に送付されるとして、翌週16日からの審議入りは困難との認識を示し、「むちゃな提案にもほどがある。必要ならば暫定予算案を編成することが政府の責務だ」と非難した。【池田直、大野航太郎】

毎日新聞

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