政活費不適切使用の元自民県議を刑事告発へ 兵庫県議会

2025/10/14 19:59 

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 政務活動費の不適切使用で辞職した兵庫県議会、自民党県議団の松井重樹元県議=たつの市・揖保郡選挙区=について、県議会の山口晋平議長は14日、虚偽公文書作成や詐欺などの疑いで近く刑事告発する方針を明らかにした。松井氏が政活費でホテル宿泊した理由としていた県職員との面会で、この職員が当日不在だったことが確認できたという。

 山口氏によると、告発はこの日の県議会代表者会議で決まった。告発状は山口議長や主要会派の幹事長らが連名で提出するという。山口氏は「県民に深くおわびし、もう一度ゼロから立て直す」と謝罪した。

 議会事務局によると、松井氏は2024年4月、翌日午前中に職員と会う名目で神戸市内のホテルに宿泊したが、翌日はこの職員が休暇を取っていたことが確認できたという。また23~24年度に松井氏が宿泊した71泊のうち、59回は翌日に会派控室への登庁記録がなかった。議員用車庫の利用記録がない日もあったという。

 政活費の不適切使用を巡っては松井氏は約180万円を返還している。

 県議会は県庁から選挙区が遠く早朝の打ち合わせなどのため前日の宿泊が認められている12人(自民11人、ひょうご県民連合1人)の政活費使用を調査。自民県議団の石川憲幸県議=丹波市選挙区=も、宿泊翌日に面談予定の職員と会っていない支出が2回あったと確認された。石川氏によると、24年4月と12月、面談する職員の多忙や自身の通院により会えずじまいだったが、予約していたホテルに宿泊したという。宿泊費と高速道路料金計約3万円は返金手続きを進めているとしている。【稲生陽、山田麻未】

毎日新聞

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