自民・高市総裁の役員人事 政調会長に小林氏、総務会長に有村氏へ

2025/10/06 21:06 

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 自民党の高市早苗総裁は党役員人事で、政調会長に小林鷹之元経済安全保障担当相(50)、総務会長に有村治子元女性活躍担当相(55)、選対委員長に古屋圭司元拉致問題担当相(72)を起用する方針を固めた。副総裁には麻生太郎元首相(85)を充てる。派閥裏金事件に関与した議員では、旧安倍派の実力者「5人衆」の一人だった萩生田光一元政調会長(62)を幹事長代行に起用する方針だ。党関係者が6日、明らかにした。

 既に幹事長には、麻生氏の義弟の鈴木俊一総務会長を充てる方針を決めており、党四役を含む新執行部の陣容が固まった。高市氏は7日に党本部で総務会と役員会を開き、新執行部を発足させる方針だ。

 総裁選に立候補した小林氏は1回目投票で5人中4位だったが、決選投票では小林氏を含め陣営議員の多くが高市氏の支持に回ったとされる。

 衆院千葉2区選出で当選5回。保守派のホープとして知られ、経済安保分野などで高市氏と政策的距離が近い。中堅・若手の期待を集める小林氏を起用することで、刷新感を示す狙いがあるとみられる。

 有村氏は麻生派の参院議員で当選5回。党内保守派の代表格で、総裁選では高市氏の推薦人を務めた。

 麻生氏は総裁選の決選投票で「高市氏支持」を打ち出し、高市総裁誕生の流れを作った。新執行部には麻生氏と鈴木氏を含め麻生派から3人が起用される。高市体制では、麻生氏が強い影響力を発揮することになりそうだ。

 萩生田氏は文部科学相、経済産業相などを歴任した旧安倍派の実力者。高市氏は裏金事件に関与した議員も含め「全員活躍」を掲げており、処遇が焦点となっていた。

 国対委員長には梶山弘志元経済産業相(69)、広報本部長には鈴木貴子元副外相(39)を充てる意向を固めた。

 高市氏が首相に選出された際の閣僚人事では外相に茂木敏充前幹事長(69)、官房長官に木原稔前防衛相(56)を充てる調整を進めている。小泉進次郎農相と林芳正官房長官も重要閣僚で起用する方針。官房副長官には衆院は尾崎正直氏(58)参院は佐藤啓氏(46)を充てる調整を進めている。【高橋祐貴、野間口陽】

毎日新聞

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