自民党新総裁は10月4日に選出へ 野党は早期の臨時国会求め反発

2025/09/09 19:31 

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 自民党は9日の党総裁選挙管理委員会で、石破茂首相(党総裁)の退陣表明に伴う臨時総裁選を9月22日告示、10月4日投開票の日程で行うと決めた。所属国会議員と全国の党員・党友が投票する「フルスペック型」での実施も総務会で正式決定した。新総裁は10月4日に選出される運びとなったが、立憲民主党などの野党は政治空白の長期化を避けるべきだとして臨時国会の早期召集を求めるなど反発している。

 臨時総裁選は、党所属国会議員295票と党員票295票の計590票で争われ、過半数を獲得した候補が新総裁に選出される。党員・党友による投票は10月3日まで受け付け、ドント方式で各候補に配分する。昨年の総裁選での党員・党友数は約105万人だった。

 国会議員は4日に党本部で投票する。1回目の投票でどの候補も過半数を獲得できなかった場合、上位2人による決選投票を行う。都道府県ごとに党員投票数が多かった候補に1票が割り振られる仕組みで、国会議員票と都道府県票47票の計342票を競う。

 総裁選は党員票を含まない「簡易型」での実施も可能だったが、鈴木俊一総務会長は「我が党の浮沈が懸かった総裁選だ。党員・党友の声を幅広く反映させる方式が望ましいと思う」と述べた。

 選挙日程は10日の総務会で正式決定する見通しで、告示までに党員投票の有権者を整理するなど一定の準備期間を要するという。党総裁選管の逢沢一郎委員長は「秋の臨時国会などの政治日程も考慮した」と説明する。

 一方、立憲や日本維新の会、国民民主党など野党7党派の国対委員長は9日、国会内で会談した。野党が提出しているガソリン暫定税率の廃止法案などの審議を進めるため、与党に早期の国会召集を求めることで一致。10日に憲法53条に基づき国会召集を要請する。

 立憲の笠浩史国対委員長は会談後、記者団に「与野党で合意をした(暫定税率廃止の)年内実施が間に合わなくなる可能性がある。絶対に許されない」と語気を強めた。【高橋祐貴、池田直】

毎日新聞

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