城内実科学技術担当相は２６日、ドイツの首都ベルリンを訪問し、ベア研究・技術・宇宙相と会談した。両者は最先端科学分野での協力に関する趣意書に署名。「ドイツ通」として知られる城内氏は、自身が兼務する経済安全保障を担当するライヒェ経済・エネルギー相、親交があるワーデフール外相とも会談し、「第二の故郷」で日独関係の強化に努めた。

　今回署名された趣意書は、量子技術や人工知能（ＡＩ）、ロボット工学などの分野を中心に、研究者間の交流を後押しする内容だ。研究に関する情報流出や不正利用などの対策で協力することも掲げた。

　城内氏は「ともに高い技術力を持つ日独間で、協力を進める基盤を作れた」と話した。

　城内氏は小学生の頃、数年間をドイツで暮らし、外交官時代に在独日本大使館にも勤務した。会談では流ちょうなドイツ語で通訳を介さずに会話し、「ドイツは私の第二の故郷」と語る場面もあった。【ベルリン五十嵐朋子】