イラン外務省「協議の予定ない」 米国を「真剣さない」と批判

2026/04/20 21:44 

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 イラン外務省のバガイ報道官は20日、米国との再協議を巡り、「新たな協議を行う予定はない」と述べた。米国の交渉姿勢に「真剣さがない」と批判し、国益を守るためには米国の「最後通告」にも屈しないとの姿勢を強調した。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」が伝えた。

 ただ、トランプ米大統領は20日、米大衆紙ニューヨーク・ポストのインタビューで、バンス副大統領ら交渉団がパキスタンの首都イスラマバードに近く到着する見通しだと明らかにした。もし進展があれば自身も参加する意向も示した。米国とイランの2週間の停戦合意期限が21日(日本時間22日)に迫る中、双方の駆け引きが激しくなっている。

 トランプ氏は19日、米海軍によるホルムズ海峡でのイラン関連船の「封鎖」を巡り、米側の停止命令に従わなかったイラン船籍の貨物船を拿捕(だほ)したと明らかにした。

 米中央軍によると、貨物船はイランの港に向かっていた。同日、警告に従わなかったため、米ミサイル駆逐艦が機関室を狙って数発、砲撃を行い、強制停止させた。さらに海兵隊員が乗り込んで船を管理下に置いたという。

 米軍によると、封鎖措置でこれまでに民間船25隻が海峡通過を拒絶されている。ただ拿捕が明らかになったのは今回が初めて。トランプ氏はイランが交渉に応じなければ「すべての発電所と橋を破壊する」とも警告している。

 ロイター通信は20日、パキスタン情報筋の話として、米国とイランの仲介に当たる軍トップのムニール陸軍元帥が、トランプ氏との電話協議で、米軍による「海上封鎖」が交渉の障壁になっていると伝えたと報じた。トランプ氏は「助言を検討する」と応じたという。

 これらに先立ち、国営イラン通信(IRNA)は19日、イランは米国との再協議を拒否すると報じていた。理由として、米軍によるイラン関連船の封鎖や、協議での「過剰な要求」を挙げた。イランは自国の民間インフラが攻撃されれば、報復として湾岸諸国の発電所や淡水化施設を攻撃すると表明している。

 一方、仲介役のパキスタンのシャリフ首相は19日、イランのペゼシュキアン大統領と電話で協議した。今後の交渉について話し合ったとみられる。

 直接交渉の先行きが不透明な中、イスラマバードでは会談場所の準備作業が行われている模様だ。ロイター通信によると、現地時間の19日午後には警備用の車両や機材を積んだ米軍の輸送機2機が到着した。警備態勢の強化により、地元では公共交通機関が停止したほか、前回の11、12日の協議会場となったホテル周辺には有刺鉄線が張り巡らされているという。【エルサレム松岡大地、ワシントン平野光芳、カイロ古川幸奈】

毎日新聞

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