トランプ氏「地獄まで48時間」 イランに停戦合意か海峡開放迫る
米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦を巡り、トランプ米大統領は5日、イラン国内で撃墜された米軍のF15E戦闘機に搭乗し、行方不明になっていた乗員1人について、救出したと明かした。また4日にはイランに対し、停戦合意を結ぶかホルムズ海峡を開放するかの期限まで残り48時間だとして、応じなければ「地獄が降り注ぐことになる」と警告し、改めて圧力を強めた。
トランプ氏は自身のソーシャルメディアで、「米軍は米史上最も大胆な救出作戦の一つを成し遂げた」と説明。救出された乗員は負傷はしたものの、問題はないとした。救出作戦での米側の死傷者もなかったという。仮にイラン側が拘束すれば、米政権にとって打撃になるとみられていた。
米メディアは3日、イラン上空でF15E戦闘機がイランに撃墜されたと報道。乗員2人のうち1人は救助されたが、もう1人が行方不明になった。米側はイラン側に拘束されることを警戒し、捜索活動を急いでいた。イラン側も捜索に乗り出し、乗員を捕まえた市民に報奨金を支払うと呼びかけていた。
停戦合意などの期限を巡り、トランプ氏は自身のソーシャルメディアに「私がイランに10日間を与えたことを覚えているか」と投稿。3月26日には、イランの発電所などへの攻撃を控える猶予期間を10日間延長し、米東部時間4月6日午後8時(日本時間7日午前9時)に設定していた。今回言及した期限はこれを指すとみられる。
ただ、イランが要求に応じるかは見通せない。イランメディアによると、イラン軍事当局はトランプ氏の投稿に対し「敵対行為がエスカレートすれば、地域全体があなたたちにとっての地獄と化すだろう」と述べ、反発する姿勢を示した。
トランプ氏は発電所攻撃の猶予期間を強調したが、国際原子力機関(IAEA)によると、4日に南部のブシェール原発付近に飛翔(ひしょう)体が着弾した。原発に近接する建物に被害が出て、警備員1人が死亡。周囲で放射線量の上昇は報告されていない。同原発周辺への攻撃は最近数週間で4回目だという。IAEAのグロッシ事務局長は核事故のリスクを回避するために軍事行動の自制を改めて求めた。
また、イランメディアによると、イラン南西部フゼスタン州にある複数の石油化学施設も4日に米イスラエルの攻撃を受け、5人が死亡した。イランも湾岸諸国へのインフラ攻撃を続けているとみられる。ロイター通信によると、クウェート政府は5日、イランの無人機(ドローン)攻撃で二つの発電・淡水化プラントが大きな被害を受けたと発表した。【ワシントン松井聡、ロンドン福永方人】
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