トランプ氏、ホルムズ海峡を「激しく攻撃する」 イランけん制も

2026/03/17 18:51 

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 イランメディアによると、イラン軍当局者は16日、紅海に展開中の米空母ジェラルド・フォードに物資を供給する兵たん拠点などを「標的にする」と警告した。ホルムズ海峡が事実上封鎖される中、紅海は原油輸送の迂回(うかい)ルートとして活用されており、紅海周辺に戦火が飛び火すれば、原油供給の懸念がさらに高まる可能性がある。

 ロイター通信によると、サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは、ホルムズ海峡を避けて、石油の一部の輸出ルートを紅海側に変更する予定だという。ただパイプラインなどの制約もあり、ホルムズ海峡経由の完全な代替はできない。紅海周辺は、商船を標的にする、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の活動地域でもある。フーシ派は現時点で戦闘に参加していない。

 イランは湾岸諸国の石油施設などへの攻撃を強化しており、ロイター通信は16日、アラブ首長国連邦(UAE)南部のシャー油田に無人機攻撃があり火災が発生したと報じた。イラク南部マジュヌーンの油田にも攻撃があり、施設の一部が損傷した。石油施設を攻撃することで、原油価格上昇を促し、米国を揺さぶる狙いがあるとみられる。

 イランのアラグチ外相は16日、「ホルムズ海峡は我々の敵やその同盟国に対して閉ざされている」と述べた。一方、インドのジャイシャンカル外相は15日付の英紙フィナンシャル・タイムズで、インド船籍のタンカー2隻がホルムズ海峡を通過したと明らかにした。イランとの直接交渉を通じた「外交努力の成果だ」と強調した。

 米軍とイスラエル軍は16日も、イラン各地を空爆した。トランプ米大統領は16日、記者団に対し、ホルムズ海峡の特定の場所を「激しく攻撃する」と明かした。また対イラン軍事作戦の開始後、イラン各地で7000以上の目標を攻撃し、艦艇100隻以上を破壊したと説明。イラン最大の原油輸出拠点であるカーグ島への13日の攻撃で破壊しなかった石油インフラについて「我々が望めば5分で消滅する」と述べてけん制した。

 米中央軍は16日、カーグ島で機雷やミサイルの保管庫を含む90以上の軍事目標を精密攻撃したと発表した。米兵の負傷者は約200人に上るとしている。

 イスラエルメディアは17日、イスラエル軍がイラン最高安全保障委員会のラリジャニ事務局長を標的にした空爆を行ったと報じた。ラリジャニ氏の安否は不明。イスラエル軍は、イランから支援を受けるイスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点、レバノン南部への地上侵攻を進めている。

 レバノン当局によると、交戦が始まった今月2日以降のレバノンでの死者は880人を超えた。避難を強いられている人は100万人以上となり、人道状況は悪化し続けている。【エルサレム松岡大地、ワシントン金寿英】

毎日新聞

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