<Rhythms of India>1日5杯も当たり前? インドの街角に今日も響く「チャイ…
インドの道端で気軽に味わえる「チャイ」。インド人は1日何杯のチャイを飲むのだろうか。ふとそう思い、知人に尋ねてみた。
朝起きて1杯、オフィスに着く前に1杯、会議中に1杯――。少なくとも5杯は口にするという。想像以上の多さに驚かされた。
店先でチャイを注文すると、店主は茶葉を濃く煮出し、牛乳と砂糖、スパイスを加えてぐつぐつと煮込む。カップに注がれた熱々のチャイを一口飲めば、ほっと一息つける。
その起源は19世紀にさかのぼる。英植民地時代、インドでは紅茶の栽培が拡大し、茶葉は欧州へと送られた。
一方、国内に残った茶葉を消費するため、インド人向けにアレンジされて生まれたのがチャイだった。やがて労働者の間に広まり、家庭にも定着していった。
「独特のチャイの飲み方がある」と聞き、デリー旧市街のオールドデリーを訪れた。人気店「ヌーラニ・チャイ」の店先は、人でごった返していた。
「チャイ!」と声を張り上げる男性客が次々と割り込み、注文はちょっとした争いのようだ。どうにか1杯25ルピー(43円)を頼むと、グラスは別の陶器のカップにすっぽりと収まった形で手渡された。
地元の男性に「二つの器」の意味を尋ねると、「友人とシェアするためだよ」と教えてくれた。チャイを挟んで向かい合い、身ぶり手ぶりを交えて議論に花を咲かせる。
そんな光景は、ここではごく普通だという。2人で分け合えば、家計にも優しい。
一方、別の男性は、熱々のチャイを冷ますため、素早くカップからカップへとチャイを注ぎ替えていた。
この独特なスタイルの起源は定かではないが、オールドデリーでは、こうした提供方法を受け継ぐ店がいくつもある。チャイの飲み方からも、インド文化の一端が垣間見えた。
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インドの街角の風景や、新しい発見を随時配信します。【ニューデリー松本紫帆】
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