生成AIで故人“出廷” 米発砲事件の被害者「あの世で会おう」
「別の人生では、私たちは友達になれたかもしれない」--。米西部アリゾナ州で起きた刑事事件の公判で今月、死亡した被害者が人工知能(AI)で「復活」し、被告に語りかける映像が流された。証拠としては採用されていないが、米メディアは新たな技術がもたらす法的・倫理的な課題と共に報じている。
AP通信などによれば、被害者は退役軍人のクリストファー・ペルキーさん(当時37歳)。被告は2021年に運転を巡るトラブルで発砲し、ペルキーさんを死亡させたとして過失致死罪などに問われた。
今月1日の量刑言い渡しで、ペルキーさんの遺族らが生前の写真や映像、音声をAIに学習させた一人語りの映像を流した。台本は人柄をふまえて遺族が書き、被告への「赦(ゆる)し」のメッセージが含まれていた。最後の言葉は「さて、これから釣りに行ってきます。みんな愛している。あの世で会いましょう」と締めくくった。
事前に陪審が有罪評決を下しており、判事は禁錮10年6月を言い渡した。映像は証拠ではなく参考の扱いで、判事は「被害者の人格と家族の価値観を反映していた」と感想を述べたという。被告側は控訴した。
米メディアによれば、法廷で被害者の言葉として生成AIが使われたのは初めてとみられるという。専門家は同意や公平性などのルール作りの必要性を指摘している。遺族は米公共ラジオNPRで「癒やしのプロセスの一部だった」と振り返っている。
アリゾナ州最高裁は3月にAIで生成した男女の「リポーター」が重要な決定の内容を市民にかみ砕いて伝える試みを始めたほか、委員会を設けて司法分野でのAI活用について検討を続けている。【ニューヨーク八田浩輔】
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