米議会諮問機関、中国に対する「最恵国待遇」の撤回を提言
米連邦議会の超党派諮問機関「米中経済安全保障調査委員会」(USCC)は19日に公表した2024年の年次報告書で、中国に対し関税などで他国と同じ条件を保障する「最恵国待遇」を撤回するよう提言した。中国からの少額の輸入品に対する免税措置の除外も求め、貿易政策で対中強硬姿勢を強めた。
米議会は2000年、中国に対し「恒久的な通常貿易関係(PNTR)」の地位を認める法律を可決。これにより、中国は毎年の審査なしで最恵国待遇を受けられるようになった。
USCCは報告書で「PNTRにより、中国は知的財産の窃盗や市場操作などにもかかわらず、他の友好国と同じ恩恵を受けている」と問題視。「PNTRを撤回すれば中国を再び毎年審査できるようになり、不公正な貿易慣行に対処しやすくなる。国内産業と労働者を守ることを目的にした、より積極的な貿易政策への転換だ」と意義を強調した。
米議会は22年にウクライナに侵攻したロシアへのPNTRを停止する法律を可決した実績がある。
USCCは、オンライン販売された800ドル(約12万円)未満の輸入品に対する免税措置の除外も求めた。SHEIN(シーイン)、Temu(テム)など中国発の格安ファストファッションの輸入が急増しており、対中強硬派議員が問題視していた。
このほか、人工知能(AI)開発競争で米国が優位に立つため、主要な米企業への資金提供も提言した。
トランプ次期大統領は中国からの輸入品に60%の関税を課す方針。大統領職に加え上下両院も共和党が押さえる「トリプルレッド」が固まっており、中国に対する厳しい政策を推進しやすい環境となっている。【ワシントン大久保渉】
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