金城武、53歳に 7年ぶり主演作『風林火山』で悪役、その「矛盾」に感じた魅力

2026/10/11 12:42 

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李霧童(レイ・モウトン/金城武)=映画『風林火山』(12月11日公開) ©2025 SONS COMPANY LTD.

 俳優の金城武が10月11日、53歳の誕生日を迎えた。12月11日には、7年ぶりの主演映画『風林火山』の公開を控える。昔から変わらない端正な顔立ちに、大人の渋みを重ねた金城。本作では、野望と葛藤を抱える男を演じ、新たな魅力を見せている。

【動画】映画『風林火山』日本版予告

 ウォン・カーウァイ監督作品などで知られる金城が、本作で演じるのは李霧童(レイ・モウトン)。表向きは健全な商社を営みながら、裏では香港の麻薬取引を牛耳る一族の末息子だ。雪の日に起きた爆破事件で父が亡くなり、兄も警察に追われて逃亡しているため、実質的な後継者となる。しかし、一族に忠誠を誓う側近や、それぞれの思惑を抱える権力者たちが主導権を握ろうと画策し、激しい抗争が幕を開ける。

 金城は、主人公でありながら悪役でもある霧童の「矛盾」に魅力を感じたという。「僕は、悪人にもそれぞれの物語があると思っています。どの角度から物事を見るかということが大事です」と語り、麻薬密売を支配する一族に生まれたことは、本人の選択ではないと指摘。「彼は麻薬が大嫌いで、商売を続けることに辟易している。彼は彼の信念を胸に、一族を変えようと努力しています」と説明する。

 一方で、霧童自身も裏社会の人間だ。「彼は自身の手は汚さずに、人をうまく利用して手を下す知恵を持っている賢い男なのです。その矛盾こそが、僕には魅力的に映りました」と、役にひかれた理由を明かしている。

 撮影では、外国語を操ってビジネスをする霧童のせりふにも苦労したという。「今回、イタリア語とスペイン語が出てきますが、それは僕にとって魅力の一つであり、最大の難関でもありました」と振り返り、撮影に入るかなり早い段階からせりふを受け取り、暗記して準備した。

 さらに、「実は広東語もあまり得意ではなかったので、そのせりふも丸暗記しました」と告白。「単語を一つずつインターネットで意味を調べて覚え、その後に言語の先生に発音を教えてもらいました。僕の役になじむ発音や速度を研究しました」と、役作りの過程を語っている。

 共演には、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』のルイス・クー、『愛人/ラマン』のレオン・カーフェイ、ラウ・チンワンらが集結。監督は、清水崇監督のプロデュース作『キョンシー』で映画監督デビューを果たしたジュノ・マックが務める。構想に10年、撮影に142日間を費やした本作で、音楽を手がけた坂本龍一は、第44回香港電影金像獎の最優秀オリジナル映画音楽賞を受賞している。

 2025年の「第78回カンヌ国際映画祭」ミッドナイト・スクリーニング部門でワールドプレミア上映された本作。勢力争いや裏切り、家族との因縁が交錯する香港の裏社会を描いたクライムアクションが、日本でも公開を迎える。


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