田中圭、鈴木おさむが作る舞台の魅力「舞台を見たことがない人とか、舞台に興味がない人とか、入…

2026/07/24 07:30 

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舞台『母さん、ラブソングです。』に出演する(左から)田中圭、矢崎広  撮影/田中達晃(Pash) (C)ORICON NewS inc.

 俳優の田中圭が、7月31日から東京・仙台・名古屋・上田・大阪の5都市で上演される鈴木おさむ氏の書き下ろし新作舞台『母さん、ラブソングです。』の主演を務める。2011年の『芸人交換日記』から始まった鈴木氏と田中の企画シリーズ第4弾となる今回は、21年『もしも命が描けたら』以来、約5年ぶりのタッグとなる。今回、兄弟役として2人芝居の相手役となる事務所の後輩・矢崎広とともに、“鈴木おさむ作品”の魅力を語った。(インタビュー3本中/1本目)

【写真】矢崎広とWバースデー祝う“新鮮”な金髪メッシュ姿の田中圭

■放送作家辞めたと聞いたときは「寂しさもあるし…すごい悲しさはあって」

――田中さんは、5年ぶりに鈴木おさむさんとのタッグになります。今回の企画を最初に聞かれた時はどのような印象でしたか?

【田中】またやりますか、今度はどんな話になるんですか…っていう感じです。当初聞いていたのは、もう少し人数が多かったんです。ところが、去年、僕の芝居を見に来て「ちょっと人減らそうかな」って言い始めて。「1人芝居でいい?」って言われたから、僕は「嫌です」って言ったんですけど、結果2人芝居になっていました(笑)。

――「嫌です」と言ったのは?

【田中】(鈴木おさむさんの脚本は)ハードですし、単純にせりふが多いんです。2人じゃなくても多いのに、2人(芝居)に。鈴木おさむのせりふの多さは、軽い暴力だと思っています(笑)。今回はまだ、(脚)本を読んでないので(取材時)、どのぐらいのせりふが来るかわかんないんですけど…。今まで3回やってきて、せりふが最初より絶対増えているんです。1作目より2作目、2作目より3作目で、3作目が異常だった。あれより増えることあるのっていうぐらい。だから嫌だなと思って嫌だって言ったんだけど…2人(芝居)はやばいじゃん(笑)。

――今回4作目ということなんですけども、3作目の後くらいから「またやりたいね」みたいな話があったんですか?

【田中】そうですね…「やりたくないね」とはなってないんで(笑)。それが「またやりましょう」っていうテンションなのか「またやんのかな」ぐらいの感じなのか、わかんないんですけど。でもおさむさんも、放送作家辞めたみたいな感じだったので、「じゃあなくなるんだな」と勝手に思っていたんです。「仕事ちょっと辞めるわ」って言われたから。

――1度はなくなったと思ったんですね。

【田中】それまではライフワークじゃないけど、お互い戦友として数年に1回できたらいいねっていうテンションで、ずっと続いていたんですけど。おさむさんが辞めるってなった時に、やっぱり寂しさもあるし、なんかもったいないなじゃないですけど、すごい悲しさはあって。それなのに全然、あの人相変わらず忙しいし、またなんか4作目あるし、どういうことだろって。

■「僕はいっつも『全然ちげえ』って思ってやっているんですよ(笑)」

――(取材時)脚本ができていないなかで、現状聞いている役のキャラクターについて、共感する部分とか、今感じられているところはどんなところでしょうか。

【田中】おさむさんは毎回、たぶん僕のあて書きみたいなところから役を書いていくんですけど、僕はいっつも「全然ちげえ」って思ってやっているんですよ(笑)。今回もたぶん「全然ちげえ」って思いながらやるとは思うんですけど、おさむさんはいつも俺だと思って書いています。だから、ちょっとそこがどうなるかわかんないんですけれども、僕は毎回思っています。

――それは、おさむさんには伝えてらっしゃるんですか?

【田中】もちろん伝えたこともあるんですけれど、なんかあんま響いてないです(笑)。今回は、書かれているプロットだけだと正直やっぱわからない。台本が届いて、本読み込んで、せりふをかわして、どういう感情になっていくか。僕自身もちろん楽しみなんですけれど、おさむさんがたぶん、田中圭でも気づいてない田中圭を引き出したいって(思って)書いている本だと思うので、ちゃんと僕自身と向き合ってみて、なんかごちゃ混ぜにしてみて、どうなるかなっていう感じではあるんですけれども。

 矢崎がいて、どうなっていくのかなっていう感じなんですけど…でも、おさむさんもあんまりその演出の感情的なこと、別に言わないんですよ。言わないイメージ。形を指示して、その形にハマった時に自分の中で感情がどう動くかみたいな、そっちなんです。感情は結構任せてくれると思うから。でも、すんごい無言でずっと見ているから怖いよ。最初ビビると思うよ。俺でも最初ビビる。

【矢崎】なんでそういうことを…。
【田中】いや、言っといた方がいいでしょ、絶対。せりふだって「ちょろいよ」って言っててさ、すっごい(量が)来てってなるよりは、「めっちゃ多いよ」って言っといて、自分の想像よりはちょっと少ない方がいいでしょ。

【矢崎】僕自身が、おさむさんと一度ご飯行ったぐらいで関係値が低いので、きっとこのキャラクターは(田中演じる)詩於(うたお)に対しての対比となるキャラクターだなとは思っているんです。そのうえで、いろいろ抱えていて魅力的なキャラクターだなと思っていますし、なんかお客さんともいろんな感情とか抱える問題とかで共感していただく部分が多い役になってくんじゃないかなと思うので、なんかそこがすごく楽しみだし、書かれたおさむさんの部分もきっと入っている役だなと思うので。なんかおさむさんと一緒にこの(矢崎演じる)踊楽(ようた)というキャラクターを作っていけたらなっていうのが、今僕の思っているところなので。でも、すごく楽しみな役をいただいたなと思っています。

■「舞台見たことないという人にすごく見てほしいと思えるのが、僕が考えるおさむさんの脚本」

――“鈴木おさむ作品”の魅力ってどんなところにあると思いますか?

【田中】おさむさんの舞台って、舞台を見たことがない人とか、舞台に興味がない人とか、入口としてとても入りやすいなと僕は思っていて。もちろん舞台好きな人にも見てほしいんですけど、「舞台見たことないよ」とか「お芝居って何?」みたいな人たちが、なんか初めて見るのに、おさむさんの舞台選んでくれたら、「舞台が趣味」「舞台鑑賞を好き」って言ってくれる人、どんどん舞台にハマっていく人が増えるんじゃないかなと僕はいつも思っているんです。それは僕が出ているとか関係なく。見やすいっていったら変なんですけど。

 わかるものをダイレクトに提示して「あなたはどう思いますか?」「どう感情が動きますか?」っていう。そこがなんかいろんな人に響くとまでは言わないですけど、いろんな人(の心を)を揺らせるんじゃないかなと思っているので。難しいことを言わないんで、共感性も高いだろうし、舞台見たことないという方にすごく見てほしいと思えるのが、僕が考えるおさむさんの脚本の魅力かな。

【矢崎】そうですね。僕がすごく感動したのは、想像もしない裏切りと、人間がどこかで欲している王道みたいなと。この組み合わせが絶妙なんだなと思います。

【田中】めっちゃいいこと言うやん。なんなん、それ。今度から俺言っていい?(笑)

【矢崎】後輩のとるなよ(笑)。すみません、続きなんですが、なんかそれが「はいはいはい」とか読めちゃうあんばいじゃなくて、本当に気持ちいいタイミングで入ってくる脚本構成なのがすごく感動するし、気持ちいいなと思っているところ。それが結構連続して起こっていくなかで、その感情がどんどん揺さぶられていくっていうところが、また見たいなと思うし、惹きつけられるなと思うところなんじゃないかなと思います。今回、演じる側に入ってどうつくられていくんだろうなというのが楽しみです。

■舞台『母さん、ラブソングです。』

作・演出:鈴木おさむ
楽曲提供:平井大
出演:田中圭、矢崎広

7月31日~8月16日:東京芸術劇場プレイハウス
8月29日~30日:宮城・電力ホール
9月4日~6日:愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
9月12日~13日:長野・サントミューゼ大ホール
9月18日~22日:大阪・SkyシアターMBS
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