クリックを使わない音楽の魅力…ホテル発ジャズフェス『インペリアル ジャズ』が今年も “ベー…

2025/05/20 18:43 

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中村梅雀(C)ORICON NewS inc.

 日本を代表するジャズミュージシャンが集うホテル発の都市型ジャズフェスティバル『インペリアル ジャズ 2025』が、8月に東京・大阪で開催される。これに先駆け、記者説明会と出演者によるライブパフォーマンスが5月20日、帝国ホテル 東京で行われた。

【画像】ジャズ界の巨匠・山下洋輔ほか出演者たちの演奏の様子

 『インペリアル ジャズ』は、コンサート形式のジャズフェスティバルとして2004年にスタート。これまでに東京・大阪の2拠点で延べ約4万6000人を動員し、約2000人のアーティストが出演してきた。会場となるホテル内の複数ステージを自由に回遊できるのが特徴で、「着席でじっくり聴く」「軽食を楽しみながら聴く」といった多様な楽しみ方が用意されている。

 今年の開催は、大阪公演が8月9日に帝国ホテル 大阪、東京公演が同月12日に帝国ホテル 東京で実施。さらに東京では、同月11日に前夜祭ディナーショーも行われる。ディナーショーには由紀さおりと森山良子が出演し、“昭和100年”にちなんだ楽曲をデュエットで披露。ベーシストとしても活動する中村梅雀がスペシャルゲストとして参加する。

 記者説明会では、出演アーティストの一部によるライブ演奏が披露された。まず、高木里代子と西村由紀江によるピアノのデュオが登場。西村のことを「子どもの頃から憧れていた存在」と語る高木と、西村が「テクニックも素晴らしい」と称賛した高木の連弾で「熊蜂の飛行」を演奏し、息の合ったプレイで魅せた。

 続いて山下洋輔と寺井尚子のデュオがステージに登場。「日本ジャズ界の頂点に立つ二人」と紹介されると、山下が静かに「ボレロ」のイントロを奏で、寺井がバイオリンで応答。互いの即興ソロでは圧巻の演奏を繰り広げ、山下は肘で鍵盤を叩きつけるエモーショナルな演奏で会場を沸かせた。

 さらに、中村(エレキベース)、小沼ようすけ(ギター)、菅井信行(ウッドベース)、スインギー奥田(ドラム)、神村晃司(ピアノ)によるバンドが登場し、セッション定番曲「The Chicken」を演奏。豪華仕様のベースを手にした中村は卓越したベースソロも聴かせ、演奏家としての一面を改めて見せつけた。

 ステージを見守っていた由紀は、「クリックを使わない音楽、その場の呼吸が音になる。この瞬間にしか生まれない演奏こそが音楽の醍醐味」と、即興性を重んじるジャズの魅力を語ったうえで、「2度と同じものは生まれない、まさに一期一会のような奏者同士のぶつかり合い。これはジャズに限らず、音楽そのものの楽しみであり、喜びだと思います」と音楽への思いを語った。

 また、この日は登壇しなかった森山も「由紀さおりさんとご一緒できるっていうのはとても楽しみ。昭和100年という企画に呼んでいただいて本当に感謝したい」とのコメントを寄せた。

■大阪公演 出演予定者(8月9日 帝国ホテル 大阪)
中村梅雀(スペシャルゲスト)、和央ようか、寺井尚子、ぼんちおさむ、西村由紀江、Meri、市岡裕子、朱夏洋子、石田美智代、宅間善之、藤井貞泰、小沼ようすけ、菅井信行、松岡“matzz”高廣、小山太郎、ハクエイ・キム、佐々木研太、二宮聡、スインギー奥田&ザ・ブルースカイオーケストラ ほか

■東京公演 出演予定者(8月12日 帝国ホテル 東京)
中村梅雀(スペシャルゲスト)、原信夫とシャープス&フラッツ、山喜雄とデキシーセインツ、山下洋輔、阿川泰子、和央ようか、マリーン、Meri、寺井尚子、西村由紀江、高木里代子、小沢咲希、ハクエイ・キム、野口久和、藤田淳之介、宅間善之、小沼ようすけ、菅井信行、松岡“matzz”高廣、小山太郎、石井ひななた、平田晃一、高橋陸、中村海斗、スインギー奥田&ザ・ブルースカイオーケストラ ほか

■東京前夜祭ディナーショー 出演予定者(8月11日 帝国ホテル 東京)
由紀さおり、森山良子、中村梅雀(スペシャルゲスト)、スインギー奥田&ザ・ブルースカイオーケストラ
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