■『RIZIN男祭り』（4日・東京ドーム）
第1試合
◯平本丈 ― X田丸辰
判定（3－0）

　本戦第1試合に抜てきされた21歳の平本丈と23歳の田丸辰という、フレッシュな両者による一戦は、MMAキャリアに勝る平本が巧みなタックルからのコントロールで田丸を削り、判定3－0の完勝を収めた。

【試合動画】平本丈、RISE二階級王者の田丸辰に完勝　巧みなタックル＆強烈なヒジで追い込む

　兄・平本蓮の影響で5歳からキックボクシングを始めた丈は、兄の影響でMMAに転向し、2023年大みそかのYUSHI戦でプロデビューすると、判定勝利を飾った。2戦目は24年11月にDEEPで一本負けするも、今回は東京ドームという大舞台から仕切り直しを狙う。

　対する田丸はRISEのスーパーフライ級＆フライ級の二階級を制覇したキャリアを誇るも、「もっと大きい舞台に立ちたい」という思いから、今回の東京ドームでMMAデビューのチャンスを掴んだ。第2試合に出場する冨澤大智と練習を重ねている。

　第1ラウンド、開始早々に平本がタックルを狙うも田丸は切ってギロチンを狙うが、平本がしのいでブレイク。スタンドから再開されると再び平本がタックルを仕掛けてコントロールし、残り30秒からはマウントポジションを奪って強烈なヒジを打ち落としたところで、早くも5分が終了した。

　第2ラウンドは田丸がカーフキックや鋭いパンチを繰り出し、平本もローキックをヒットさせるなど打撃で応戦する。半分を経過したところで平本がタックルを仕掛け、田丸が入れ替えて上になりかけるも平本が即座に上のポジションを奪取。田丸が下から蹴り上げて距離を取るが平本も逃さず再びタックルで寝かせて、サイドからヒジ攻撃で田丸を削り続けた。

　迎えた最終第3ラウンド、打撃のプレッシャーを強めて逆転を狙いたい田丸に対して、平本は冷静に見切ってタックルに成功。なんとか逃げようと動き続ける田丸をコントロールする平本は、立ちかけた田丸の頭に強烈なヒザを打ち込み、最後はマウントポジションからのパンチを連打し、MMAの厳しさを教え込んだ。

　今大会で朝倉未来と対戦予定だったものの、右肩の負傷により欠場を余儀なくされた兄の無念を晴らすべく、文句なしの完勝で東京ドーム大会の幕を開けた。

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