第97回アカデミー賞8部門ノミネート『名もなき者』ティモシー・シャラメの史上最年少受賞に期…

2025/03/02 07:00 

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『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(公開中)(C)2025 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

 現地時間3月2日(日本時間3日)に授賞式を控える「第97回アカデミー賞」では、主演男優賞の行方が注目されている。『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(公開中)のティモシー・シャラメが主演男優賞を受賞すれば、エイドリアン・ブロディが持つ最年少記録(29歳343日で受賞)が22年ぶりに更新されることになるからだ(シャラメは1995年12月27日生まれなので、29歳65日での受賞)。

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 20世紀最大の詩人・パフォーマーであり、2016年にノーベル文学賞を受賞して最高の栄誉を手にしながらも、今なお現役ミュージシャンとしてステージに立ちつづける“生きる伝説”ボブ・ディラン。永遠に語り継がれる輝きに満ちた1960年代の激動の日々を完全映画化。画期的なエレクトリック・ロックンロール・パフォーマンスで世界中に衝撃を与えるまでが描かれる。主演のティモシー・シャラメが、歌もギター演奏も自らこなし、その演技で世界中を熱狂させている。

 シャラメは「生の歌と演奏にこだわった。できるなら加工は避けたい。挑戦してよかった」と明かしている。製作のフレッド・バーガーは「(ティモシーは)40曲も歌った。ギターもハーモニカもすべて生だ。何テイクもね」と、ティモシーの挑戦に敬意を表している。当時のディランの恋人にインスパイアされたシルヴィ役のエル・ファニングも、「鳥肌ものよ。彼がいかに情熱と努力を注いでリアルを追究したかわかる」と彼の熱意を称賛している。

 2月に本作のプロモーションで来日したシャラメは「ボブ・ディランという存在が、自分にどれほど大きな影響を与えたのかは、言葉では言い尽くせません」と語り、「独自の魂を持つ、唯一無二の映画となりました」と日本のファンに熱いメッセージを届けた。

 前哨戦となる「第82回ゴールデングローブ賞」「第30回クリティクス・チョイス・アワード」「第78回英国アカデミー賞」では、『ブルータリスト』のエイドリアン・ブロディが主演男優賞を受賞。しかし、「第31回全米映画俳優組合賞(SAG)」では、ティモシー・シャラメが同賞を史上最年少で獲得している。

 今回のアカデミー賞でシャラメが主演男優賞を受賞すれば、史上最年少記録を更新するだけでなく、1990年代生まれの俳優として初の受賞者となる可能性がある。これはアカデミー賞にとっても重要な転換点となると見られている。

 なお、『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』は、作品賞、監督賞(ジェームズ・マンゴールド)、主演男優賞(ティモシー・シャラメ)、助演男優賞(エドワード・ノートン)、助演女優賞(モニカ・バルバロ)、脚色賞(ジェームズ・マンゴールド、ジェイ・コックス)、音響賞、衣裳デザイン賞の8部門にノミネートされている。

■ストーリー

 1961年、米ソ冷戦や公民権運動から若者文化の興隆など、社会・文化が大きく変わる激動の時代の中、何者でもなかった19歳の一人の青年ボブ・デュランは、時代の心をつかんだ歌の数々で、スターダムを駆け上がっていく。やがて彼の存在は大きく時代を動かし、“若者の代弁者”として時代の寵児になっていくが、高まる名声とは裏腹に、周囲の期待と、本来の自分自身の軋轢(あつれき)に葛藤する彼の前に運命は過酷な試練を与える。1965年夏、5日前に発表したばかりの新曲を携え向かった、ニューポート・フォークフェスティバルの舞台。ディランの手にはエレクトリック・ギターが握られていた…。


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