広瀬すず×木戸大聖×岡田将生がダンスホールで踊り狂う 映画『ゆきてかへらぬ』本編映像

2025/02/26 08:04 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

映画『ゆきてかへらぬ』(公開中)場面写真(C)2025 映画「ゆきてかへらぬ」製作委員会

 広瀬すず、木戸大聖、岡田将生らが出演する映画『ゆきてかへらぬ』(公開中)より、女と男、男と女、男と男、それぞれの感情がぶつかり合い、嫉妬や愛情が入り混じりながらも、どこか爽やかで“青春”としか言い表せないような瞬間を切り取ったダンスシーンの本編映像が解禁となった。

【動画】映画『ゆきてかへらぬ』ダンスホールシーン(本編映像)

 「文化の百花繚乱」の様相を呈した大正から昭和初期を舞台に、実在した男女3人の壮絶な愛と青春を描いた本作。脚本は、『ツィゴイネルワイゼン』や『セーラー服と機関銃』の田中陽造が40年以上前に書いたもので、“知る人ぞ知る”幻の脚本を、根岸吉太郎監督が映画化。美しい時代を火花散らすように駆ける3人の男女を広瀬、木戸、岡田が演じた。

 京都から東京に移った長谷川泰子(広瀬)と中原中也(木戸)は、中也の友人・小林秀雄(岡田)と出逢い、彼らの関係は奇妙で歪な恋愛関係へと発展していく。そんなある日、中也と小林は神経症に悩まされていた泰子を元気づけようとダンスホールに連れ出す。

 流行りのダンス「チャールストン」を華麗なステップで踊る泰子と、その様子を席で見守る男ふたり。小林が「神経症でじーっとうずくまってるあいつと、チャールストンを踊ってるあいつと、女がふたりいるようだ…わからんもんだ」と感心していると、中也は「わからないんじゃなくてさ、おいしそうだと正直に言ったらどうなんだ?」と小林を挑発する。さらに続けて「あんたって人は人生の美食家でさ。いつだって上等なものにしか目が行かないんだ」と批評家の小林を批評してみせる。やがて会話に飽きたふたりは泰子と一緒に踊り出す。「どこがおもしろいのかね、こんなもの」と斜に構えていた小林も、すぐに「うん、おもしれぇや」と年下のふたりに交じって、笑いながらギクシャクと踊り出すのだった。

 このシーンは事前にそれぞれがダンス練習を行って撮影に臨んでおり、3人にとっても印象深い撮影だったそう。木戸は「3人の役の踊れるレベルが微妙に違くて、泰子、中也、小林の順に踊れるという設定だったので、このシーンの撮影前の現場でも、広瀬さんが先生になって教えてくれました」と振り返っている。

 一方、岡田は「僕はどっちかというとテーブルに座って見ていることの方が多かったので(笑)練習の成果が出ていて、本当にすごいなと思いました」とコメント。もっとも華麗なダンスを披露した広瀬は「せりふをしゃべりながらだったので、リズムが狂って大変でした」と語りつつ、「中也と小林どちらと踊りたいですか?」という質問に「中也じゃないですか?熱を持ちながら踊るっていう目的だけを楽しめる。その真っ直ぐさと熱い部分を中也は持ってる。小林は途中で“つまんない”って言われそう(笑)」と笑いながら撮影を振り返っていた。

 このダンスシーンからも、3人の奇妙な関係性が垣間見える。しかし、この後、中也のある行動がきっかけで3人の関係性が壊れていくことになる。

■ストーリー

 京都。まだ芽の出ない女優、長谷川泰子(広瀬)は、まだ学生だった中原中也(木戸)と出逢った。20歳の泰子と17歳の中也。どこか虚勢を張るふたりは、互いにひかれ、一緒に暮らしはじめる。価値観は違う。けれども、相手を尊重できる気っ風のよさが共通していた。

 東京。泰子と中也が引っ越した家を、小林秀雄(岡田)がふいに訪れる。中也の詩人としての才能を誰よりも知る男。そして、中也も批評の達人である小林に一目置かれることを誇りに思っていた。男たちの仲睦まじい様子を目の当たりにして、泰子は複雑な気持ちになる。才気あふれるクリエイターたちにどこか置いてけぼりにされたようなさみしさ。

 しかし、泰子と出逢ってしまった小林もまた彼女の魅力に気づく。本物を求める評論家は新進女優にも本物を見出した。そうして、複雑でシンプルな関係がはじまる。重ならないベクトル、刹那のすれ違い。ひとりの女が、ふたりの男に愛されること。それはアーティストたちの青春でもあった。


ORICON NEWS

エンタメ

注目の情報