高橋まつりさん母「過労死防止に反する」 裁量労働制の拡大案に

2026/05/20 19:27 

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 働き方改革関連法の施行後5年での見直しを巡り、連合は20日、政府が検討する裁量労働制拡大に反対する緊急シンポジウムを東京都内で開いた。広告大手電通社員だった高橋まつりさん(当時24歳)を過労自殺で亡くした母幸美さんが登壇し、過労死が無くならない現状を踏まえ、「労働時間規制を今ここで緩和することは過労死防止に反すると大きな声で申し上げたい」と訴えた。

 まつりさんは2015年に電通に入社。月100時間超の残業など長時間労働に苦しんだ末、同年12月に自ら命を絶った。シンポで幸美さんは「真面目で責任感の強い娘は仕事を投げ出すことはできなかった」と時折声を震わせながら、まつりさんが置かれた状況を振り返った。

 幸美さんは、経済界が対象拡大を要望し高市早苗首相が見直しを指示している裁量労働制について、「仕事量や納期の決定に裁量がなければ長時間労働が常態化する」と訴えた。

 その上で「労働者の同意があることで亡くなっても自己責任にされてしまうかもしれない。真面目で意欲がある人こそ、頑張って頑張って働いて、手遅れになってしまう」と拡大の動きに危機感を示した。【宇多川はるか】

毎日新聞

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