G7、AI悪用リスクの対策具体化に向けて一致 ミュトスなど

2026/05/19 20:23 

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 パリで開かれていた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は19日、「クロード・ミュトス」をはじめとする最新の人工知能(AI)を悪用したサイバー攻撃への対応強化を盛り込んだ共同声明を採択し、閉幕した。具体的な対応策の取りまとめを目指し、6月にフランスのエビアンで開かれる首脳会議(サミット)に向けて議論を進める。

 共同声明では、「G7は先端AIを巡る最近の動向を踏まえながら、サイバーセキュリティー上のリスクの整理、分析を進めている」とし、必要な情報共有や有効な対応策の確立を進める方針を掲げた。

 米新興企業「アンソロピック」が開発したミュトスは、コンピューターの基本ソフト(OS)やブラウザーに潜む欠陥を発見する能力が極めて高い。サイバー攻撃に悪用されれば、防御側の対応が追いつかないほどのスピードで攻撃されるリスクが高まる。

 セキュリティー上のリスクとなることを踏まえて、アンソロピックはミュトスへのアクセスを制限しているが、中国勢なども先端AIの開発を急いでいる。1国だけで対応することは難しく、国際的な監視・連携体制の構築が課題となっている。

 ロイター通信によると、欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会のドムブロフスキス委員(経済など担当)は、ミュトスについて、米国がEU側にも段階的にアクセス権を与えることについて「改めて保証した」と明らかにした。

 片山さつき財務相は18日の記者会見で「攻撃に対し、G7で団結して協調した対応ができるようにすることが重要だ」と述べた。【成澤隼人、ブリュッセル岡大介】

毎日新聞

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