法務省『ラヴ上等』とのタイアップ取りやめ「当初の意図を全うすることが難しい」【報告全文】

2026/08/21 17:26 

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法務省と『ラヴ上等』コラボポスタービジュアル

 法務省は21日、公式サイトを更新。Netflixリアリティシリーズ『ラヴ上等』シーズン2(8月4日より毎週火曜日、3週にわたって全10話を世界独占配信)と、法務省保護局とのコラボレーションとして、同局が推進する「更生保護」とのコラボポスターが全国の更生保護官署等で掲出していたが、タイアップを取りやめると発表した。

【画像】『ラヴ上等』とのタイアップ取りやめを発表した法務省HP(全文)

 同作は、日本初・ヤンキーの男女たちが血気盛んに繰り広げる純愛リアリティショー。壮絶なバックグラウンドを持ち、日本各地から集まった元不良の男女が、本能むき出しでぶつかり合いながら、恋愛や友情を通して“生き直す”姿を描く。

 法務省保護局は番組内容が「更生保護が掲げる『人は変われる。一緒なら。』というメッセージと通じる」として、番組内容を確認した上でタイアップを決定。9月上旬までを掲出期間と定め、約2000枚を全国の保護観察所などの関係機関に配布した。

 今回のタイアップポスターには「更生上等!!」「立ち直りって、ラヴだ」といったメッセージに加え、刺青が全身に入った出演者らがズラリと並ぶインパクト大の内容となっている。ポスターはこれまでに大きな反響を呼んでおり、更生保護の取り組みの理解促進につなげている一方で、SNS上などでは今回のタイアップに批判的な声も相次ぐ。

 賛否に対して、オリコンニュースの取材に保護局の担当者が対応。犯罪や非行をした人の再犯を防ぎ、社会の一員として立ち直るのを助ける活動である、更生保護の取り組みの認知度がまだまだ低いという課題に対し、「作品を通して、過去と向き合い、地域社会の中で生活していく中で成長していく更生保護の取り組み、メッセージを伝えたい」というタイアップの狙いを語る。その上で「批判的な意見はもちろん届いていて、真摯に受け止めていきたいと思っているが、決して犯罪を肯定するものではない」と強調した。

 その上で担当者は「更生保護という取り組みを多くの人に考えてもらうきっかけになれば」と語っていた。

■報道発表資料 全文
Netflixの「『ラヴ上等』シーズン2」とのタイアップについて

この度、法務省保護局において、「更生保護」の取組とNetflixリアリティシリーズ「『ラヴ上等』シーズン2」とのタイアップを行ったことについて、様々な御意見をいただきました。

更生保護は、国と地方、保護司など民間ボランティアや団体が協力し、地域社会の中で犯罪や非行から立ち直ろうとする人を指導・支援することにより、新たな被害者も加害者も生まない社会をつくる取組であり、もとよりその過程において、その人が行った行為を肯定したり、その責任を曖昧にしたりするものではありません。

犯罪によって被害に遭われた方々の尊厳や心情に十分配慮することと、犯罪や非行をした人が自らの責任と向き合い、再び犯罪に及ぶことなく社会の一員として生活していくことを支援することは、いずれも安全で安心な社会をつくるために欠かすことのできないものと考えています。

今回のタイアップについても、犯罪や非行そのものを肯定したり、過去のこうした行為を美化したり軽視したりする意図はありませんでしたが、犯罪被害に遭われた方々から見れば、不快感や割り切れない思いを抱かれるのではないかといった御懸念や御批判を多くいただきました。また、民間ボランティアの方々を含め、これまで更生保護に御協力をいただいてきた方々から御心配の声をいただいていることも併せて真摯に受け止めるとともに、「更生保護」の意義や役割を広く知っていただき、また、理解を深める機会になればとの当初のタイアップの意図を全うすることが難しい状況となっていることを考慮し、今後のタイアップについては取りやめとさせていただくことにいたしました。

なお、今回の判断は、この作品に出演されている皆様を始め、生きづらさを抱える方々が直面する困難や、過去に罪を犯した人の更生への取組を否定するものではないことを付言させていただきます。

この度のことも踏まえ、犯罪被害に遭われた方の心情等への十分な配慮と、犯罪や非行から立ち直ろうとする人の改善更生を支え再犯防止に取り組むことの双方を大切にしながら、その広報等の在り方について不断に検討し、更生保護の取組とその意義について、広く社会に知っていただけるよう努めてまいりますので、御理解をいただきますようお願いいたします。
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