「あせも」放置は危険? 「酷暑日」連発で皮膚科オンライン受診が過去最多、医師が警告する肌の…

2026/07/31 09:10 

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「酷暑日」元年、肌トラブルが急増

 気象庁が「酷暑日」の名称を導入した2026年、全国で40度を超える灼熱 が列島を襲っている。この前例のない暑さの中、大量の発汗や強い紫外線、冷房による乾燥などが重なり、皮膚トラブルに悩む人が急増中だ。クリニックフォアによると、オンライン保険診療における皮膚科の受診数が今年最多を更新。夏に急増する肌トラブルのサインと放置の危険性、受診目安を医師の見解をもとに解説する。

【一覧】「このサインはヤバい!」夏の肌トラブル受診の目安

■40℃超えの酷暑日が直撃、「皮膚科」のオンライン受診が年間最多を更新

 「最高気温40℃以上の日」の名称として採用した「酷暑日」。7月21日には、岐阜県多治見市(40.3℃)・郡上市(40.0℃)・愛知県豊田市(40.1℃)の3地点で、名称採用後初の酷暑日を観測した。この日は全国914地点のうち278地点で35℃以上の猛暑日となり、翌22日も4地点で酷暑日に。関東内陸でも40℃超が予想されるなど、「体温超え」の暑さが列島を襲っている。

 そんな厳しい環境のなか、大量の発汗や強烈な紫外線、そして室内外の寒暖差や冷房による乾燥は、皮膚のバリア機能を著しく低下させる要因に。さらに、「あまりの暑さに、皮膚科に通うためだけに外出する気になれない」という物理的なハードルも重なった結果、症状を悪化させてしまうケースが後を絶たない。

 クリニックフォアが実施したオンライン保険診療(内科・皮膚科・アレルギー科)のデータ分析(2026年1月4日〜7月26日)によると、猛暑・酷暑が続いた7月20日から22日にかけて、受診数が3日連続で今年最多を更新したという。中でも皮膚科の増加が顕著で、同期間は今年の平日平均と比べて約5割増を記録。7月26日には皮膚科の1日あたりの受診数が年間最多を更新する事態となった。

 特に「汗」にまつわる相談は梅雨時の約1.7倍に急増しており、汗疹(あせも)や日焼け、虫刺されなどの相談も7月に年間最多を迎えている。年代別では受診者の約7割(70.9%)を20〜30代が占めており、多忙で日中に通院時間を確保しにくい層が、酷暑による通院リスクも重なってオンライン診療を活用している実態が浮かび上がった。

 事前問診に寄せられた患者の声からは、夏の肌トラブルが急速に進行する怖さが窺える。「1週間前から首を中心に汗疹ができ、3日前から範囲が広がってしまった」「座っていると汗をかき、腿の裏が汗疹のようになってしまった」「暑くなってきたので、日に当たるところや汗をよくかくところが痒くなってきた」「汗をかくと症状がひどくなり、かゆみで掻き壊してしまう」など、初期段階で放置した結果、広範囲への拡大や掻き壊しに至ってしまうケースが共通してみられる。

 こうした夏の肌トラブルを防ぎ、重症化させないためには初期サインの見極めが重要だ。夏に増える代表的な5つの症状と受診の目安を以下に挙げる。

 まず「汗疹(あせも)」は、大量の発汗によって汗の出口が詰まり、首や肘の内側、膝の裏などにブツブツやかゆみが生じる。かゆみが強い場合や範囲の拡大、ジクジクした状態、掻き壊して痛みがある場合は受診が必要だ。掻き壊しから細菌感染を起こし「とびひ」へ進行するリスクもある。

 次に「日焼け(日光皮膚炎)」は強い紫外線による炎症で、水ぶくれができた場合や、痛みが強く眠れない場合、広範囲の赤みに発熱や悪寒を伴う場合は速やかな医療機関への相談が望ましい。

 「湿疹・かぶれ」は高温多湿や汗の付着、冷房の乾燥などでバリア機能が乱れて起こる。1週間以上症状が引かない、同じ部位に繰り返す、かゆみで眠れない、ジクジクが続くといった症状が受診のサインとなる。

 また、汗や体温上昇が引き金となってピリピリとした小さな湿疹(ミミズ腫れ)が出る「じんましん(コリン性じんましん・汗じんましん)」は、入浴や運動後に繰り返し出る場合や生活に支障がある場合に受診を検討したい。ただし、呼吸困難や喉の違和感、顔の腫れを伴う場合は救急受診が必要だ。

 最後に、強い紫外線や疲労、睡眠不足による免疫低下で再活性化する「ヘルペス(口唇ヘルペス等)」は、水ぶくれができる前段階の唇まわりのピリピリ感や違和感の時点でも相談可能。水ぶくれの出現や再発を繰り返す場合も受診の目安となる。

■皮膚のバリア機能が乱れやすい酷暑、「自宅から受診」で暑さリスク回避

 トラブルの重症化を防ぐため、医師は以下のように注意を呼びかけている。

 40℃前後の暑さでは、大量の発汗と紫外線、冷房による乾燥が重なり、皮膚のバリア機能が乱れやすくなります。夏の肌トラブルは、かゆみを我慢して掻き壊してしまうと、とびひなどの細菌感染や色素沈着につながることもあるとされています。

 だからこそ、『1週間以上引かない』『同じ部位に繰り返す』『かゆみで眠れない』といったサインに気づいた時点で、早めに医療機関を受診いただきたいと考えています。危険な暑さの中で無理に外出しなくても、オンライン保険診療であれば自宅から皮膚科・アレルギー科・内科の医師に相談できます。なお、広範囲の水疱(水ぶくれ)、呼吸困難を伴うじんましん、熱中症が疑われる症状などの場合は、対面診療・救急受診をためらわないでください」

 我慢を重ねて掻き壊してしまう前に、身体が発する小さなSOSサインを見逃さず、早めのケアや医療機関への相談を心がけたい。
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