「酷暑日」元年…猛暑・酷暑に悪化・発症しやすい疾患は?「湿疹」「じんましん」「帯状疱疹」を…

2026/07/10 09:10 

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猛暑・酷暑で気をつけたい疾患は?

 最高気温40℃以上の「酷暑日(こくしょび)」が新たに定義されてから、初めて迎える2026年の夏。全国的に気温は平年より高い予想で、記録的な猛暑への警戒が強まっている。そんな今シーズン、体調管理の一環として見落とせないのが皮膚や免疫のトラブル。クリニックフォアの医師が、夏に増える3大不調のメカニズムと対策を詳しく解説する。

【一覧】こんな人は注意!猛暑で悪化の可能性も

■酷暑につらい湿疹、じんましん…意外な引き金も?

 「いつもの夏バテ」「そのうち治る」と思って放置しているサインの中には、早めに医療機関に相談することで悪化を防げる場合もある。酷暑シーズンに見落とされがちな不調、大人の湿疹(汗疹・汗疱・脂漏性皮膚炎など)、じんましん(コリン性じんましん/汗じんましん)、帯状疱疹の3つについて、“よくある質問”をもとに医師が解説。

――2026年の猛暑・酷暑で気をつけたい疾患は?

「大人の湿疹(汗疹・汗疱・脂漏性皮膚炎など)、汗や体温上昇で誘発される夏のじんましん(コリン性じんましん/汗じんましん)、疲労蓄積による夏の帯状疱疹の3つに、特に注意が必要です。これらは『対面・救急に行くほどではないが、放置すると長引いたり、悪化しやすい』領域で、早期受診と適切な処方で経過が変わるケースが少なくありません。なお、熱中症が疑われる症状(意識障害・けいれん等)の場合は、ためらわず救急受診を行ってください」

――猛暑で湿疹がひどくなるのはなぜですか?

「猛暑下では、皮脂・発汗・蒸れ・紫外線、冷房による乾燥などで皮膚バリアが乱れやすく、汗疹(あせも)・汗疱・脂漏性皮膚炎・アトピー性皮膚炎の悪化などの湿疹が増えやすくなります。掻き壊しによって重症化したり、とびひなどの細菌感染の合併、色素沈着が残ってしまう可能性もあるため、1週間以上引かない・同じ部位に繰り返す・ジクジクが続く場合は、皮膚科への早めの相談をご検討ください」

――猛暑でじんましんが増えるのはなぜですか? コリン性じんましんとは?

「猛暑下では発汗・運動・緊張・入浴などが引き金となり、ピリピリとした小さなじんましんが出るケースが増えます。代表的なのが『コリン性じんましん』(神経伝達物質アセチルコリンが関与)と『汗じんましん』(汗そのものが刺激となって出るタイプ)で、20〜30代にも多くみられます。多くは抗ヒスタミン薬の内服でコントロールが可能です。呼吸困難・口唇や顔の腫れを伴う場合(アナフィラキシー)は、対面受診や救急受診を行ってください」

――なぜ夏に帯状疱疹に注意が必要なのですか?

「連日の高温による疲労蓄積、寝苦しさによる睡眠の質低下、紫外線ストレスなどが重なると、一時的に免疫機能が低下し、神経節に潜伏していた水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化することがあります。発症初期は片側のピリピリ・チクチクした痛みや、赤い発疹・水疱が出るのが特徴です。発症72時間以内に抗ウイルス薬の投与を開始することが、重症化や帯状疱疹後神経痛の予防において重要とされています」

――帯状疱疹のワクチンは2025年から定期接種になったと聞きましたが、対象は?

「厚生労働省の制度により、2025年4月から65歳の方を対象に帯状疱疹ワクチンが定期接種化されました。経過措置として、2025〜2029年度の5年間は70歳以上の5歳刻みの年齢に達する方も対象となります。50歳以上の方は任意接種での接種が可能です。対象や費用助成の有無は自治体により異なる場合があるため、お住まいの自治体やかかりつけ医にご確認ください」

 このような、「そのうち治る」という過信が重症化を招きかねない酷暑シーズンの不調。上記のような医師のアドバイスをもとに、セルフチェックで早めに受診を心がけたいところだ。とはいえ、暑い日中に外出すれば、それ自体が体調悪化の引き金になることも。また、早期に相談をしたくても、対面外来の予約が取れずに機会を逃してしまうケースも少なくない。そういう場合は、自宅など好きな場所から受診できるオンライン保険診療を利用するのも選択肢のひとつだろう。ただし、医師も「強い症状や緊急性のある症状(眼周囲・顔面の帯状疱疹、広範囲の水疱、アナフィラキシー、意識障害等)の場合は対面診療や救急受診が望ましいため、状況に応じて適切な医療機関をご選択ください」と述べるように、適切な判断が必要だ。
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