サンリオから新ユニット誕生、昭和・平成に生まれたキャラがなぜ今?「レトロブームではない」結…

2026/06/26 08:40 

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6月より始動の新ユニット「チアリステイルズ」 (c)2026 SANRIO CO., LTD. 著作 株式会社サンリオ

 2026年6月、サンリオから電撃発表された新ユニット「チアリステイルズ」。マロンクリーム、ウサハナ、ウィッシュミーメル、ぼんぼんりぼんという、デビュー年代も世界観も異なるサンリオの“うさぎ”4キャラクターが集結したことで、SNSは早くも大盛り上がり。「なぜこの4キャラクター?」「限定ユニット?」そんなファンの疑問や期待に応えるべく、担当者にどこよりも早く徹底取材。「はぴだんぶい」に続く新ユニット、レトロブームだけでは語れない結成の舞台裏や、彼女たちが今届けたい応援とは?

【写真】なぜこのアングル!?意外な表情みせるウサギ4人衆

■レトロブームに乗っかったワケじゃない? 新ユニット誕生の舞台裏

 6月9日、チアリステイルズの公式Xに投稿された「チアリステイルズ、結成☆」というポスト。彼女たちの一歩目となった同投稿は、190万回超のインプレッションを獲得。サンリオファンを中心に、予想外の組み合わせに驚く声や喜びの声が相次ぐなど、大きな反響を呼んだ。

 なぜこのタイミングで新ユニットを結成したのか、サンリオの担当者に結成の背景を聞くと、次のような答えが返ってきた。

「サンリオには長い歴史があるキャラクターも複数いて、その数だけ思い出をたくさん持っていただいているファンの方々が多くいらっしゃいます。一方で、すべてのキャラクターで、ご期待に添えるだけの展開ができていないということは、日々感じておりました。どういうふうにしたらファンの皆さまに喜んでいただけるかな、と考えることが多くありました」

 また、気になるのは、サンリオには数多くのキャラクターがいる中で、なぜこの4キャラクターだったのかということ。やはり昨今の80年代、90年代、2000年代のレトロブームの流れなども影響しているのか。担当者に聞いてみると、必ずしもそうした流れを意識したわけではないという。

「たしかに昨今のレトロブームの流れで、グッズが展開されるたびに話題を集めてきたキャラクターではあります。ただ、ブームだからということではなく、今まで応援していただいたファンの皆さまや、これから出会うファンの方に新たな展開でワクワクをお届けしたいなというふうに思い、いつも応援してもらっている立場の彼女たちが、今度は皆さまを応援する存在になることを決意したというのが近いんです」

■ベテランキャラクターに新風、ユニット「はぴだんぶい」が起こしたV字回復

 こうしたユニット展開の先駆けとして思い浮かぶのが、「ハッピーになりたい男子たち、V字回復をねらう」という思いのもと、2020年に結成されたポチャッコ、タキシードサム、けろけろけろっぴ、バッドばつ丸、ハンギョドン、あひるのペックルの6キャラクターによる「はぴだんぶい」だ。彼らはデビュー時には一世を風靡するほど人気を得たものの、時間とともに低迷する時期もあった。

 そこで“V字回復”を目指して2020年に組んだのが「はぴだんぶい」という新ユニット。これが奏功し、活動を開始して初めて迎えた同年、『2020年サンリオキャラクター大賞』では、6キャラクターの獲得票数合計が前年から20%増加。特にあひるのペックルは昨年の『2025年サンリオキャラクター大賞』にて、31年ぶりにトップ10入りを果たすなど、コンセプト通り着実に人気を伸ばしてきた。担当者によると、彼らの活躍も少なからず影響していたようだ。

「はぴだんぶいはキャラクターの新たな魅力を創出するという意味で、すごく良いユニットだと感じています。従来から、複数のサンリオキャラクターたちが交流しているようなデザインのものは多くありましたが、ユニット化することによって、そこにストーリー性や物語を持たせること、それぞれの関係性や、新たなシーンを創出することができました。そういう意味では、チアリステイルズに関しても、それぞれの魅力、そしてユニットとしての魅力が伝わればいいなと思っています」

 なお、彼女たちのユニット名には応援を意味する「Cheer」という言葉が採用されており、『2026年サンリオキャラクター大賞』のテーマである「がんばるみんなにエールを!Smiling Ovation!」と重なるところを感じる人も多いのではないか。しかし、これに関しては、まったく別軸で企画されたものであり、サンリオキャラクター大賞との連動ではないという。

「たまたま“応援”というテーマが重なったのですが、連動はしておりません。そのため、“期間限定のユニットではない”ということは、皆様にしっかりとお伝えしたいなと思っております」

 期間限定ではないからこそ、今後どのような魅力や関係性が描かれていくのかにも注目が集まる。

■引きこもりがちだったキャラクターも? 4キャラクター4色の“自分らしさ”

 このユニットに込めた“想い”について聞くと、担当者は次のように語った。

「“4つのしっぽと一緒にいっぽ”をコンセプトに、みんなの“いっぽ”を応援できるユニットでありたいと考えています。そのコンセプトを伝えるためには、1つの価値観ではなく、それぞれ別の価値観を持っている4キャラクターが集うことが大切だと感じました。目標に向かう姿勢、頑張ろうという気持ちなど、ファンの皆さまのさまざまな気持ちや悩みに寄り添えるユニットになること、いろんな軸で応援できることを期待しています。そのため、見た目もデビュー時期も、好きなこともバラバラな4キャラクターが集まったのです」

 では、チアリステイルズを構成する4キャラクターは、それぞれどんな魅力を持ったキャラクターなのだろうか。担当者に各メンバーの魅力と“らしさ”を聞いた。

「1985年デビューのマロンクリームは、自分の好きなものやセンスを信じ、『自分らしく丁寧に』を大切にしている、芯のあるキャラクターだと思っています。時代を超えて多くの人に愛されており、昨年の45周年のタイミングで発売した商品も大変人気でした。そのため、このユニットを多くの方に知っていただくきっかけとなってもらえたらと思っています。

 2000年デビューのウサハナは、見た目の印象そのままに明るく元気でポジティブな一方、無理に背伸びをせず自然体でいられるところが魅力のキャラクターだと考えています。ウサハナに関しても、本当にファンの皆さんからお声をいただくことが多く、平成ブームも相まって、幼い頃に親しんでいた方々の思い出に刺さっているのではないかと感じることが多々あります」

 そして、比較的新しい世代の2キャラクターにも、それぞれ異なる魅力が見えてくる。

「2010年デビューのウィッシュミーメルは、相手の気持ちに寄り添えるキャラクターだと思っています。メルには、メルシーヒルズに留学した直後、自慢の白いしっぽが虹色に変わってしまい、誰にも相談できず、一時期はお家に引きこもりがちになってしまったという過去があります。そのため、しっぽをポジティブにアピールするユニットの中でメルが楽しそうにしている姿を喜ぶファンの方もすでに多くいらっしゃり、ありがたく感じています。

 この4キャラクターの中で最も新しい2012年デビューのぼんぼんりぼんは、歌やダンスが好きで、『こんなふうになりたい!』という理想に向かって自分を表現していく姿が印象的なキャラクターです。デビュー当初は小学生を中心に支持されていたこともあり、当時を知るファンからは『懐かしい』『うれしい』といった反応も多く寄せられているように思います」

■常にSNSで誰かと繋がり続ける時代だからこそ「自分が心地いいと思えるペースで」

 そんな個性豊かな4キャラクターがひとつのユニットになることで、どのようなメッセージを届けられるのだろうか。

「SNSが普及し、便利になった一方で、常に誰かとつながっていることにストレスを感じたり、不安な気持ちを抱えてしまう方も少なくありません。周りと比較してしまい、“自分なんて”と思ってしまったり、言葉にできないもやもやを抱える方、目標に向かって頑張りたい方など、さまざまな“応援されたい人”がいると感じています。そういった皆さんのそれぞれの“いっぽ”を応援できたらと思っています」

 昨今は「自分らしく」という言葉が広く使われる一方で、それに悩む人もいる中、「自分が心地いいと思えるペースでいられること」も、このユニットが大切にしているメッセージのひとつだという。担当者によると、「チアリステイルズ」の応援は後ろから強く押し出すのではなく、「そっと隣に寄り添いながら一緒に歩いていく」ようなスタイルだという。

「特別な個性や突出した才能がなくても、自分のペースでいられること。そして、誰かと比べて決めるものではない“自分らしさ”を伝えられたらと考えています。自分の歩幅で、自分のペースで、自分が思った方向に進んでいいというのが、この4キャラクターが集まったときの個性だと思っています。いろんな気持ちのときに、ひとりのキャラクターだけでなく、4キャラクターそれぞれからパワーを受け取ってもらえたら嬉しいです」

■「しっぽ(テイルズ)」に注目?  4キャラクターの個性がつながるグループ名の秘密

 グループ名にも、ユニットの世界観が反映されている。4キャラクターにはうさぎの耳という共通点がある一方で、採用されているのは「しっぽ(テイルズ)」という要素だ。

 ユニット名は、応援を意味する「Cheer」、「~する人」を表す「-ist」、「しっぽ」を意味する「tails」を組み合わせた造語で、「tails」には物語を意味する「tales」の響きも重ねられている。

「たしかに社内でも“耳じゃないの?”という声はありましたが、“物語”という意味とも通じる点からテイルズという言葉を採用しました。4キャラクターそれぞれしっぽの形や色、質感も異なるので、ぜひ注目してほしいですね。また商品化にあたっても、しっぽを見せるものと隠すものなど、さまざまな表現をしていきたいと考えています」

 また、しっぽや生まれた年代に加え、等身の違いなども含めてバラバラな4人が調和している点については、ファンからも「最初からこのユニット?ってくらいぴったり!」「先輩の“マロンさん”はユニットでどんな立ち位置になるのか楽しみ!」といった声が寄せられている。

 最後にそんな4キャラクターが今後、どんな未来を描くのかということについても語ってもらった。

「もちろんかわいいんですけど、かわいらしさだけではなく、コンセプト通りみんなの“いっぽ”を応援する存在として知っていただけたら嬉しいです。元気をもらいたい時はウサハナを見て、ちょっと落ち着きたい時はマロンクリームを見て、共感してほしい時にはウィッシュミーメルを見て、背中をそっと押してほしい時はぼんぼんりぼんを見て……とその日の気分に合わせて、寄り添い方を選べるようなユニットになってくれたら、すごく嬉しいです。大きくても小さくてもいいので、皆さんらしい“いっぽ”が踏み出せるよう4キャラクターは応援していきます!」とのこと。

 なお、チアリステイルズは6月27・28日に開催される『サンリオフェス2026 in みなとみらい』のライブステージでオリジナルテーマソングを初披露予定のほか、公式Xではチアリステイルズの日常や結成物語を展開し、今秋にはサンリオオリジナル商品の発売も予定されている。

 かつてマロンクリームやウサハナのグッズを手にしていた世代から、現在のキッズ層まで、親子で“箱推し”したくなるユニットとして広がっていきそうだ。

(取材・文/於ありさ)

(c) 2026 SANRIO CO., LTD. 著作 株式会社サンリオ
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