ブレンダン・フレイザー、オール日本ロケの「夢がかなった」 『レンタル・ファミリー』インタビ…

2026/03/05 08:30 

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映画『レンタル・ファミリー』(公開中)ブレンダン・フレイザー、ゴーマン シャノン 眞陽、HIKARI監督(撮影:吉原朱美) (C)ORICON NewS inc.

 映画『ザ・ホエール』(2022年)で第95回アカデミー賞主演男優賞を受賞し、世界的な評価を得た俳優ブレンダン・フレイザーが主演を務める映画『レンタル・ファミリー』が、2月27日より公開中。初週、週末動員ランキングで9位にランクインし、心あたたまる物語に賞賛が寄せられている。

【動画】フレイザー&シャノン&HIKARI監督、3ショットインタビュー

 監督は、『37セカンズ』でベルリン国際映画祭ほか世界の映画祭から注目を集めたHIKARI。サーチライト・ピクチャーズとタッグを組み、日本を舞台にしたオリジナル作品として完成した。2024年にオール日本ロケで撮影された本作の公開を前に、約2年ぶりに来日したフレイザーとHIKARI監督、そして子役のゴーマン シャノン 眞陽がインタビューに応じ、それぞれの思いを語った。

フレイザーが演じるのは、東京で暮らす落ちぶれたアメリカ人俳優フィリップ。かつて歯磨き粉のCMで人気を博したものの、その後は低迷し、自分を見失いかけていた。そんな彼が、“レンタル家族”として他人の人生の中で“仮の役割”を演じる仕事に出会い、思いもよらぬ人生の一部を体験していく。

■ブレンダン・フレイザー「まるで家に帰ってきたような気持ち」

 東京でのプロモーションについて、フレイザーは特別な感慨をにじませる。

 「まるでまた家に帰ってきたような気持ちです。この映画を日本の皆さんと共有できることを、とてもうれしく思います。観る人の心に、思いがけない形で届く作品になるはずです」

 さらに本作への出演は、長年の夢の実現でもあったという。

 「20年以上前に初めて来日した時に抱いた、日本で映画に携わりたいという夢がかないました」

 オファーを受けた当時を、フレイザーはこう振り返る。

 「この脚本の独創性に強くひかれました。“レンタルファミリー”とは一体何なのか――その意味を知りたいと思ったのです。そして、その答えはHIKARI監督と初めて会ったときに見つかりました。映画の話を始める前に、5〜6時間、ただひたすら語り合ったのです。私はピーナッツバター、監督はチョコレート、異なるものが出会うことで、素晴らしいものが生まれるのです」

 役柄フィリップとの共通点についても、深い共感を明かした。

 「私自身も、多くの人と同じように、どこかに属していると感じたい。誰かが大切に思っているものの一部でありたいと願っています」

 そして本作を、自己発見と救済の物語だと語る。

 「この作品は、優雅さとユーモア、そして優しい誠実さをもって描かれています。それを実現できるのは、この地球上で日本という場所しかないと感じました。デジタル化が進み、孤独を感じやすい現代において、この映画は癒しとなる存在だと思います」

■初演技のシャノンに監督も感嘆「200%の力で応えてくれた」

 物語の中でフィリップは、シングルマザーの瞳(篠崎しの※崎=たつさき)から、娘の受験のため父親役を依頼される。突然現れた父親に戸惑う娘・美亜を演じたゴーマン シャノン 眞陽にとって、本作が本格的な演技初挑戦となった。

 「撮影していたのは10歳くらいだったので、今観ると小さい自分を見ているような気持ちになります。でも、監督やブレンダンさん、お母さん役のしのさんが本当の家族みたいで、とても楽しかったです」

 HIKARI監督は、シャノンの存在感をこう語る。

 「経験ゼロでオーディションに来てくれましたが、彼女の中に純粋なエネルギーを感じました。共演者の言葉をよく聞き、それに反応することを大切にしてほしいと伝えたところ、200%の力で応えてくれました」

 フレイザーも、彼女との共演から多くを学んだという。

 「彼女は、共演者の声に耳を傾けることの大切さを体現してくれました。私自身も、その大切さを改めて思い出しました」

 さらに、俳優という仕事への思いを語った。

 「この仕事は素晴らしいものです。しかし同時に、いつか終わりが来るものでもあります。だからこそ、こうして映画という形で皆さんに届けることができるのは、何より幸運なことです」

■「血のつながりを超えた家族」を描く理由

 本作の着想について、HIKARI監督は日本に実在する“レンタル家族”サービスからインスピレーションを得たと明かす。

 「血のつながりがなくても、人は支え合い、コミュニティを築くことができます。孤独を感じる人が増えている今だからこそ、“本当の家族とは何か”を考えるきっかけになる作品になればと思いました」

 自身も18歳で単身渡米し、孤独を経験したという監督は、作品に込めた願いを語る。

 「自分から一歩踏み出したとき、支えてくれる人がいることに気づきました。この作品を通して、“一人だと思っていても、決して一人ではない”と感じてもらえたらうれしいです」

■満開の桜が象徴する“本物の瞬間”

 印象的なシーンとしてシャノンが挙げたのは、満開の桜の下での撮影だった。

 「橋の上で『Hi, I'm Mia.』と言うシーンが一番印象に残っています。ブレンダンさんと一緒に桜の花びらをキャッチしようとしたことも、大切な思い出です」

 このシーンについて、HIKARI監督はこう明かす。

 「すべて本物です。満開になるまで、撮影を待ちました」

 フレイザーも微笑みながら振り返る。

 「本物の桜です。咲くのをずっと待っていたんです」

■ブレンダン・フレイザー「私たちは、みんな一緒です」

 最後にフレイザーは、観客へのメッセージを力強く語った。

 「今こそ、この映画が必要だと思います。この作品は、どこにいても家族を見つけることができるという物語です。そして最後には、すべてが大丈夫になると教えてくれます。私たちは、みんな一緒です」

 そして、「また戻ってきます。良い企画があれば、いつでも日本で撮影したいと思っています」と、今後についても意欲を見せていた。


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