前田拳太郎×日向亘、『小説 仮面ライダーリバイス』の感想トーク 今だから言える思い出話も
『仮面ライダーリバイス』(左から)日向亘、前田拳太郎(C)ORICON NewS inc.

【写真】4年経っても変身ポーズはキレキレの一輝&大二
■ついに『小説 仮面ライダーリバイス』発売 前田拳太郎&日向亘の感想は
『小説 仮面ライダーリバイス』のあらすじは、「悪魔崇拝組織・デッドマンズの野望を阻止すべく設立された政府特務機関・フェニックスが開発したリバイスシステム。その適合者として選ばれたのは、五十嵐家の長男・五十嵐一輝だった…が、もしそうでなかったら、はたして……!?本編では描かれなかった、さまざまな『if」。五十嵐三兄妹を待ち受ける運命は、天国か地獄か?本編の脚本を担当した木下半太が描く、仮面ライダーリバイス、とある一つの世界線」となっている。
――小説発売のお話はいつ知りましたか?
【日向】小説を出すというのはテレビシリーズの放送が終わったタイミングぐらいに聞いていました。
【前田】ちゃんと動き出したと聞いたのは去年の年明けぐらいでした。「ついに出ます」と聞きました。
【日向】僕も同じタイミングで。去年の『仮面ライダーリバイス』の新年会に半太さんもいらっしゃって「書き始めました」とおっしゃっていて。とても楽しみにしていました。
――内容については?
【前田】なんとなく大二が仮面ライダーリバイスに変身する、と。詳しいところまでは聞いていなかったので、こんなにがっつり変身するとは思ってなかったです。
【日向】思ってなかった!
――表紙が解禁となった時点で、大二がリバイスシステムを使うのでは、という考察も上がっていました。
【日向】気づくのが早いですよね!特撮ファンの方の嗅覚は、スゴいです!
【前田】しかも考察の内容も!
【日向】僕、読み終わった後に表紙が解禁になったんですけど気が付かなかったですもん!熱量がスゴいですよね。
――大二がリバイスシステムで変身するのは『仮面ライダーリバイス』ファンにとっても驚きの展開でした。
【日向】ジョージ・狩崎に選ばれたリバイスドライバーの適合者は大二だったので、確かに本来の順当な流れではありますよね。それがテレビシリーズ本編では突発的な一輝のおせっかいによって狂ったのか、正しくなったのかわからないけど、全てが変わった。そこから1年間の物語が始まった。でも、そこで本来のルートで行ったら、どうなっていくのかを描いたのが小説『仮面ライダーリバイス』だと思います。言ったら、僕は本編が「if」だと思うんです。こっちが本来の『仮面ライダーリバイス』であって、本編は「if」と捉える考え方もあると思います!
【前田】確かに。本編の方がイレギュラーな展開で。一輝というキャラは、いろんなところで何かが起きる。主人公体質が強い。その主人公な気質によって『仮面ライダーリバイス』という物語ができていたけど、最初の1発目がなかったら、こうなっていくんだと思いました。でも、やっぱり結果的に小説のようなストーリーになったとしても、同じような問題が起きる。同じ人だから最初が違えど、やっぱり抱えているものがあったりする。『仮面ライダーリバイス』のキャラクターたちは人間味が強いので、それぞれの思いがぶつかり合っていくんだなって改めて思いました。
――ここから先は、ある程度のネタバレ込みでお話を伺います。「第一章 悪魔の囁き」はテレビシリーズ1話と3話、4話の話を中心に再構成しています。改めて1話を見直しましたが、ヒロミさんがマントを付けていたり、久しぶりに見て発見もありました。
【日向】そうそう!ヒロミさん、マント付けてましたよね!僕も1話を見直しました。「懐かしいな」という気持ちにひたっていました。よかったですね。
【前田】恥ずかしくて、もう見返せないよ…。
【日向】確かに俺も自分の滑舌の部分がすごく気になっちゃって。今の自分が聞くと発声の仕方とかがまだまだ未熟で「うわ~」と思いました。気になるところはあったけど、思い出ムービーのような感覚で(笑)。
【前田】そうか!思い出ムービーとして見ればいいんだ!でも覚悟がいるな…。
【日向】むしろ、それっていいことだと思う!逆に違和感を覚えないなら危機感を持った方がいいと思う。「うわ…」と思えるということは成長している証。「俺、変わっているんだ」って安心できると思う!
【前田】いいこと言うね!帰ったら見直してみます!
■“初変身”の1話を懐かしむ テレビシリーズと小説の違いも
――1話の思い出は?
【前田】一輝は初めて変身しますけど、実は初めてじゃなくて4回目ぐらいだったんです。まず映画があって、本編だと2話が先に撮影があって。その2話でも2回、変身があったので。でも、初めての気持ちでやりました。撮影のプレッシャーはありましたし、緊張もしました。
【日向】まだ、あの段階では、どういう変身シークエンスになるか聞いていなくて。どうなるのか想像したんですけど、全然イメージができなかったです。オンエアを見て「こんな風になっているんだ!」と驚いたのを覚えています。監督やスタッフさんたちは共通で頭の中にイメージとしてあるんだ、と感動しました。肉眼で見ていたものが放送では、こんなにスゴいことになるんだ、と初めての経験だったので。
――本編でも描かれましたが、兄と弟、そして妹のコンプレックスも描かれます。
【前田】やっぱり物語が変わっても抱えるものは変わらないんだな、と(笑)。
【日向】人が変わってないからね(笑)。
【前田】不思議だなって思いました。こんなに状況が変わっているのに、やっぱり一輝が抱えているものは変わらない。テレビシリーズだと物語の後半の方で出てきた部分が先に来ただけになって。どうなっても、例えばさくらが最初に変身しても五十嵐家は、こうなるのかなって。
――兄よりも先に仮面ライダーに変身しても、大二はコンプレックスを抱えたままでした。
【日向】僕は、ちょっとびっくりしたポイントでした。変身しても、まだ兄を超えられないんだな、と。
――「第二章 悪夢の家族旅行」も衝撃でした。
【日向】本編をベースにしていて、深く描かれている部分もあって。例えばデッドマンズの会話がリアルに描かれていたり、裏でガヤガヤしているところ、オルテカの考え方とか。どこまでが小説のオリジナル要素で、どこまでがテレビシリーズ本編と同じ要素なのか、本編を見返しながら読んでも面白いと思います。
【前田】僕も読んでいると、その時の情景が思い浮かんできました。テレビシリーズ本編も皆さんに見返していただけたらいいなと思います。
【日向】温泉のシーンのロケ地は僕の地元だったんです。僕の両親が結婚する前に訪れたことがあった場所で。僕はそこで仮面ライダーエビルに変身したんです。
【前田】持ってるね。
【日向】すごく縁があるなと感じました。ちなみに言うと、仮面ライダーライブに変身したロケ地も僕の地元で、どっちも群馬なんです。そして、僕のデビュー作のロケでも使わせてもらった工場で、いろいろな結びつき、縁を感じます。
【前田】カゲロウ、カッコいいな~と思いました。登場の仕方もズルいな~、うらやましいな~と思いながら見ていましたね。
【日向】拳ちゃん、カゲロウが大好きなんですよ!
【前田】一輝がやられるシーンを撮ったんですけど、仮面ライダーエビルのスーツアクターの(中田)裕士さんに「拳ちゃんは大丈夫!」とビシバシ鍛えてもらいました(笑)。
【日向】裕士さん、遠慮してなかったね(笑)。
【前田】ありがたかったですね。今のアクションにも生きていると思います。
――「第三章 悪魔の約束」では、テレビシリーズ同様にカメレオンデッドマンがズルかったですね…。
【日向】カメレオンデッドマンはチートすぎます…。
――“変身失敗おじさん”イジりもされています。
【前田】ヒロミは、どこの場でも愛されてるよね。どうやっても“変身成功おじさん”の世界線がないのも(笑)。
【日向】もし変身成功おじさんになったら調子がおかしくなりそう(笑)。
【前田】あの時って準さん、いくつだっけ?
【日向】27歳。
【前田】じゃあ、今の俺の歳ぐらいの時に「おじさん」って言われていたのか…。もう「おじさん」の年齢ってこと?
【日向】そうかも(笑)。
【前田】まだ高校生の役をやっているのに(笑)。でも、あの時の準さん、渋かったよね。
■小説の展開も言及、今後の目標は?10周年に向けた意気込みも
――改めて小説の印象を教えてください。大二やヒロミが戦うことを決め、一輝は大変なことになっていますが…。
【日向】半太さんらしい結末だったと思います。容赦なく人を切っていくスタイルかつ読者を驚かせる急展開。それでいてキャラクターに対する愛情をすごく感じました。命を懸けて全てを捧げるのが、あの人の美学だよなみたいな。読んでいて、その解釈が僕も一致しました。全員が無事に終わるのが、全ての正解なのか、というと別で。自分の命を懸けてでも守る。そのリアリティや愛情みたいなものを僕は感じました。
【前田】これもまた1つ『仮面ライダーリバイス』らしい物語だったと思います。いろいろな部分で話は違いますが、それぞれの思いは一緒。こういう結末も、テレビシリーズ本編でも何かちょっと違ったら小説に近いものがあったかもしれない。そこがすごく『仮面ライダーリバイス』らしさ。木下半太さんらしさを感じた部分でした。キャラクターに愛があるからこそ、キャラクターの本質的な部分がブレない。そこがすごく良かったなと思いました。
――放送終了から 4年が経過しました。この4年は早く感じましたか?長く感じましたか?
【日向】あっという間ですよね。
【前田】もう4年か、という感じです。大泉にある東映の撮影所に行ったら会ったことがない人もいっぱいいますし。
【日向】大泉学園の街並みも、かなり変わっていて。そういう変化で「もう4年経ったんだ」と思いました。
【前田】特撮界の後輩も増えて。たまに作品が一緒になって、仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズの後輩と会う機会があると「憧れの先輩」という目線で見られて(笑)。
【日向】僕らもオーディションの時は仮面ライダーをめちゃくちゃ見て勉強して準備をしていたから、現行シリーズに出ている人がスターだったじゃん(笑)。冬映画の時とかに先輩が激励に来てくれると「カッコいい~!」みたいな(笑)。
【前田】撮影も終盤になると別作品の仕事と掛け持ちしたりしていたり(笑)。
【日向】そういう気持ちなんだろうなと感じますね。
――4年経っても、ずっと『リバイス』チームは仲良しで定期的に会っていますよね。
【前田】仮面ライダー史上1番仲いいと思っています。
【日向】ここの2人に関しては親公認の兄弟です(笑)。拳ちゃんのお父さん、お母さんと会って、お父さんお母さんに「僕のお兄ちゃんですよね?」と聞いて「そうだ」と言ってもらいました。僕の両親も拳ちゃんについて「お兄ちゃん」と言っていて。
【前田】僕の父親とLINEしてたりするもんね(笑)。
【日向】だって、拳ちゃんのお父さんから電話が掛かってきて「今、拳太郎帰ってきていて、みんなでカラオケ来てるから日向もどう?」って(笑)。その後に「この前、パパから電話掛かってきたよ」って言ったら拳ちゃんが知らなかったんですよ。
【前田】僕は「今から呼んだら大変だから」と言っていたんですけど、実は連絡しちゃっていて(笑)。家もずっと近くに住んでいます。
【日向】ずっと近所です。「ご飯食べよう」と言ったら10分で集合できるぐらい。ご飯を食べる時も、別にずっとしゃべっているわけじゃなくて、お互いに黙々と食べて、そのまま「じゃあね」みたいな時もありますね。それぐらいがちょうどいいんです。
――仲良くなったきっかけは覚えてますか?
【前田】なんでだろう。
【日向】仮面ライダーの1号、2号は、そういうもんだと思っていたんです。
【前田】兄弟という設定があったからかも。
【日向】それはあるかもしれない!兄弟役は大きかったですね。でも、1クールのドラマに参加して仲良くなるって意外と難しいんだなと思いました。1年間、ずっと一緒にいるから。
【前田】もう、ほかじゃこの関係に勝てない。僕にとって日向は他の人じゃ変えられない。唯一無二だから。
【日向】うれしい、そんなこと思ってくれていたんだ!僕だけかなと思っていたのに。相思相愛でした。今、めちゃくちゃ良い気分です(笑)。
【前田】これから会う人で、この関係を超えてくるのは難しい。
【日向】これ以上の関係性を築くのは絶対に4~5年掛かる。
【前田】4年後に日向と同じぐらい仲良くなる人になるって言われても「じゃあ日向との関係を10年にします」ってなる。
【日向】まだ、この世界に慣れていないピュアな状態で出会って、切磋琢磨して一緒に成長した。
【前田】仕事の関係を超えた関係だったよね。
――ほかのキャストとの関係は?
【日向】小松氏とは定期的にゲームしてます。
【前田】(関)隼汰も、ちょくちょく会います。連絡も取ってますね。
【日向】ノリ(濱尾ノリタカ)も会って、お茶します。新年会も恒例にしたいですね。
――最後にこれからの目標を教えてください。
【前田】仮面ライダーに選ばれて、人気者になって、いっぱい作品に出るようになる道を進むことを『リバイス』をやっているころは描いていました。でも、今は役者を続けていく上で、自分にとって何が大事なのかを、すごく考えるようになりました。人に届けることとか、見ている人の気持ちを動かす、例えば頑張るきっかけになるとか、そういうことが大事だなと思ってきています。自分の信じるお芝居で一人でも多くの人の頑張る力になれたらいいなと思います。
【日向】拳ちゃんと似ています。やっぱり僕もお芝居がすごく好きなんです。今までは「お芝居が上手になりたい」に加えて、ぼんやりと「人気者になりたい」「有名になりたい」と思っていました。でも、今は自分が「こう伝えたい」とか、やりたいと心から思える作品で、身を削りながらでもその作品に全てを尽くせるみたいな、そんな生き方をしていきたいと変わってきています。そうなるためにも、やっぱり求められないと終わっちゃう。いくつになっても僕はこの仕事を続けていたいと思っているからこそ、これからも目の前の作品に対して真摯に向き合っていきたいです。それで結果的に、10年、20年とこの仕事を続けていけたらいいなと思います。
――いつまでも仮面ライダーという作品で子供たちのヒーローであり続けてほしいと思います。
【日向】いろいろ難しいこと言いましたけど、2人とも10周年の時に全国公開の映画をやりたいです。ここに宣言しておきます!
【前田】絶対に約束します!
【日向】プロデューサーさんが動かなかったら自分たちでプロデュースします。
【前田】企画書を書いて直接、東映に持っていきます!『リバイス』をやっていたころのお芝居は未熟だったかもしれないけど、すごく熱量があった。あの頃の気持ちでしか出せないのもあるし、あの頃だったからこそ伝わる部分があって。10周年となった時に難しいものがあるかもしれないね。
【日向】逆に当時は出せなかったもので、10年培ったから出せるものがあると思う。当時を再現する必要ない。アダルトな『仮面ライダーリバイス』をやれたらなと思います!
――カゲロウだけは中二病のままでお願いします(笑)。
【日向】カゲロウも思いっきりやりますよ(笑)。
【前田】カゲロウは変わっちゃダメだから(笑)。
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