長尾謙杜&山田杏奈、互いに感じた“目”と“声”の引力 『恋に至る病』で3年ぶりに共演

W主演する映画『恋に至る病』で共演した長尾謙杜、山田杏奈 撮影:山崎美蔓※崎=たつさき(C)ORICON NewS inc.

【撮り下ろしカット】久々の共演となった長尾謙杜&山田杏奈
斜線堂有紀氏による同名の人気恋愛小説を実写映画化。内気な男子高校生・宮嶺望(みやみね・のぞむ)を長尾が、そんな宮嶺が出会い、初恋に落ち、彼の人生を大きく変えることになる寄河景(よすが・けい)を山田が演じている。
興行収入13億円の大ヒット作『月の満ち欠け』で第46回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した廣木隆一監督がメガホンをとり、内気な男子高校生・宮嶺とクラスの人気者・景の2人による不器用で一途な初恋を軸に、同級生の不審死や自殺未遂、恋人への恐ろしい疑惑が入り混じる“この秋、最もピュアで刺激的なラブストーリー”として映像化する。
■変わらぬ距離感と居心地の良さ「当時の空気感が戻ってくるような」
――最初は宮嶺、景ともに“声だけ”でキャスト解禁がされていましたがSNSの反響を受けての感想はいかがでしたか。またなにわ男子のメンバーからなにか反響がありましたか。
山田:声だけの予告の時は分かってくれる人は分かってくれるかなと思ってたので、ちょっと早くみんなをザワザワさせられたのが快感でした。楽しみにしてくれているなと思ってうれしかったです。
山田:お友達は「やるんだね」ということで声をかけてくれました。
長尾:予告の段階から、ファンのみなさんが予想してくれているのを見て「わかるんや」と思って、すごくうれしかったです。発表されて「あってた!」と答え合わせをしてくれて、かわいいな~と思いました。メンバーからは「普通のラブストーリーではなさそうやな」と楽しみにしてくれている様子でした。
――山田さんと長尾さんは、3年前に一度ご共演されていますが当時と印象に変化はありますか。
長尾:いい意味で雰囲気や纏っているオーラみたいなものはあまり変わっていないかな。当時から、落ち着いているような印象はずっとあります。
山田:私もいい意味で変わらないです。3年前にご一緒した「HOMESTAY(ホームステイ)」を撮影していたときは、長尾さんはまだデビューしていなかったので、3年間でテレビにいろいろ出ていらっしゃるのを見て、お互い積み重ねたものがあるかなと思ったんですけど、そこまで大きくは変わっていない。すぐ当時の空気感が戻ってくるような居心地のいい感じがしました。
長尾:3年前も他愛のない会話をよくしていましたよね。
――撮影現場は同世代の俳優さんも多く集まっていましたが現場の雰囲気はいかがでしたか。
長尾:クラスのシーンは、作品の物語的にワイワイしてるような感じではなかったかもしれないです。もちろん共演者の皆さんと話をしたりはしますが、僕の役柄的にもめちゃくちゃ仲が良いというところまではいけなくて。ただ、後輩の真弓孟之とは初めてしっかり話をしたのですが、とても良い子だなと思いました。優しくて周りのスタッフさんにも気が遣えるし、ずっと孟之と話してることが多かったかもしれない。ずっと話しかけちゃいました。
山田:私も作品上、そこまですごく深く仲良くなるという感じの雰囲気ではなかったんです。クラスメイト役の役者さんもある程度年齢的にも大人ですし、景も誰かとつるんでるみたいな感じの描写はないのでそこは落ち着いて平穏に撮影してる感じでした。
――お2人のシーンはどのような雰囲気で進んでいったのでしょうか。
長尾:早めに撮影が終わった日の翌日は「きのう、終わった後何してたん?」とか話したりしていたけど…。
山田:芝居の話はしてなかったですよね?(笑)
長尾:「ちょっと合わせてみようか?」みたいなことはやってない(笑)
山田:そこはお互いを信頼して…。
長尾:お互いを信頼してやってましたね。
山田:芝居以外のところでは本当に他愛もない話をしてひとつ気をゆるめられる時間でした。
■“初期装備”宮嶺望と“カリスマ”寄河景、唯一無二のキャラクターを演じて
――宮嶺と景を演じるにあたって、どういう印象を持って、表現する上でどんなところを意識しましたか。
長尾:宮嶺望はすごく普通な子だなと。クラスでもあまり目立たない、ゲームでいえば“初期装備”みたいな。自分で癖をつけたり、味付けをしたりはしなかったのですが、それでも不思議な空気をまとっていて、よくわからないけど、なにか目を引く子だとは思うんです。どうやったらそういう雰囲気が出るんだろうなと考えながら演じました。
――立ち姿や歩き方、視線とかで意識したことはありますか。
長尾:絶対にこうしようとかはあまり考えすぎないようにしていて、やってみたら何か出てくるものがあるんじゃないかなと思いながら演じていました。
山田:景は宮嶺とは対照的に、クラスの中で注目を集めるような人物。彼女のカリスマ性みたいなのはどうしたら出せるのか、ずっと試行錯誤していました。クラスメイトといる時は声の抑揚もひとつ芝居がかっているというか。そういうところがあってもいいのかなと思って演じたり、反対に宮嶺といる時は“あなたにしか見せていない顔”を意識したお芝居をして少し差をつけることで、彼女が立体的になっていくのかなと思っていました。
――長尾さんは景と一緒にいるときとそうでないときの宮嶺の芝居で差をつけた部分はありますか。
長尾:最初に景と出会ってから最後にかけてどんどん景との関係性も変わっていくし、景にしか見せていない姿がほぼ大半。他のクラスの子たちに見せる顔と景に見せる顔は絶対に違うので2人だけの空間の時はその差を意識しました。
――長尾さんは繊細なキャラクターを演じることも多いと思いますが、ご自身はそういうキャラクターに共感を持っているのか自分とは違うものとして割り切って演じていらっしゃるのか。
長尾:僕、本当はめっちゃ繊細なんですよ!(笑)…繊細な部分もあります…分からないけど(笑)…でもお芝居は自分が経験したことないことをやらないといけなかったりするじゃないですか。なので、想像で補う部分も多かったりしますが“僕だったらこう考えるな”という感覚で進めていきますね。唯一、宮嶺に共感できる部分があるとしたら、彼のように信じると決めたら最後まで信じ抜くところもしれないです。宮嶺が景を信じ続けることができたから、この作品が一途でピュアな物語になっている。好きなものに対して一途なところは、共感できます。
―― 一方、景はすべてを見せないで、ちょっと秘めたようなミステリアスな一面がありますが山田さん自身、謎めいたところがある人に惹(ひ)かれる気持ちは共感できますか。
山田:確かにそういう人は魅力的だなってどうしても思ってしまいますよね。
長尾:じゃあ、僕も全部隠そう!めっちゃ秘密作ります!(笑)
山田:(笑)ただ魅力的だなと思うけど、私はあまり隠せないタイプかもしれないですね。聞かれたら結構何でも言っちゃう。
――演じるなかで、お互いに刺激を受けたお芝居はありますか。
山田:(挙手)
長尾:2人しかいないのに挙手制?(笑)
山田:取り調べ室のシーンを私は撮影に参加しておらず見ていなかったのですが、完成した映像を観たらすごく憔悴(しょうすい)しきってる宮嶺がそこにいて。長尾さんが、現場で周りを明るく照らしている姿を多く見ているので、宮嶺のあの表情はすばらしいなと思って見てました。
長尾:ありがとうございます(と恐縮の顔)。景がスピーチするシーンは引き込まれる雰囲気を感じました。そして、やっぱり目がすごくすてきです。(フライヤーを見ながら)この部屋のシーンでは光の当たり方が優勝しているし、醍醐くんを見つめる目もそうだし、笑っている目もそうだけど、いろんな目があって…すごいなと思いました。
――山田さんは、長尾さんのお芝居でどんなところに魅力を感じますか。
山田:声がいい。
長尾:え!あんまり言われることがないです。
山田:切ない声をしてる。きっと宮嶺だからというのもあるんですけど…。
長尾:みなさん、聞きました?切ない声ですよ。
山田:振り絞るようなセリフの出し方が宮嶺の役にもあっていてうらやましかったです。
――監督からは事前に細かい指示はなく、現場で感じたままに演じられたとのことですが、監督から実際に現場で演出を受けた感想や印象に残ってる話はありましたか。
長尾:監督は細かく指示をされる方ではないので、とりあえずやってみようかみたいな感じで、一旦やってみることが多かったです。自由に僕たちが考えたままにやらせていただけたのかなと。僕的にはやりやすかったです。
山田:宮嶺が自転車で走ってるところを、並走するモノレールのなかからその様子を眺めている景が小さく「頑張れ」と言うんですけど、台本にあったわけじゃなくて、監督が「ちょっと言ってみようか」と。ちょっとしたことで景の想いをどれだけ見せるかの演出もしていただいて“なるほどな”と腑に落ちる部分もあったり、楽しくやらせてもらってました。
――長回しのシーンも多く、撮影では苦労されたのかなと思いますが、お2人が印象に残っているシーンはありますか?
山田:長回しと言われるとラッキーな気持ちもありながらちょっとワクワクします。“この1回にみんながかけてるんだ!”って。自転車でずっと並走しているシーンは特にそう感じました。
長尾:一旦離れるやつね!一旦離れるんか~い!みたいな(笑)あれは普通だったら離れないと思うんですよ。あの空気感はこの2人だからこそでもあるし、廣木監督だからこそなのかな。
山田:あれは楽しかったですね。
長尾:あのシーンは2人で大声で話してるバージョンもあるんですよ。でも、やっぱり違うねってなったみたいです(笑)
――ちなみに、お2人は学生時代、どんなタイプの生徒でしたか。
長尾:僕は宮嶺タイプでした。
山田:いや、絶対違う(笑)
長尾:…確かにちょっと違うかもしれない(笑)明るかったです。学校がめっちゃ好きでした。当時からこの仕事をしていたので行けない日もありましたけど、行ける時はできるだけ行っていました。学校で友達と遊ぶのが好きだったので。
山田:私は中学時代は結構おりこうさん。高校から女子校に入って“あ、もういいや”ってなって。周りの友人とリラックスしながら過ごしてました。明るくはありました。どっちかというと俯瞰(ふかん)して周りをみつつ、時々輪に加わっていましたね。
――2人は今作では10代の役を演じていますが、今、20代になったからこそ10代に対して解像度が上がった部分や演じていて楽しい部分はありましたか。
長尾:懐かしい気持ちにはよくなります。学校や教室、あとリュックはこうやって背負っていたよなとか、ここにかけてたなとか。机とかも独特じゃないですか。“こんな机だったわ~”みたいに思い出して、懐かしい気持ちになることが多いかもしれません。
山田:この作品は宮嶺と景、2人の話が中心であり、学生時代特有のがむしゃらに頑張る青春モノではないので、反対にもしそういう青春モノらしい表現をしなきゃいけないとなったら、私はもう学生というものから一歩引いた自分でいるので、ちょっと厳しかったかなと思います。ただ、逆をいえば俯瞰で見られているっていうのもありますし、学校から一歩離れたからこそ、“あの時はこうだったな”とか“ここがすべてだ”という人もいるだろうなとかすごく考えることはあります。10代の頃とはまた違ったアプローチで学生役を作っているかもしれません。
――舞台が学校ということで、若い世代のお客様が数多く観に行く作品になるのではないかなと思います。学生や同世代の人たちに注目してほしいポイントはありますか。
長尾:皆さんはキラキラしたものをはじめ、さまざまなラブストーリーを観ていらっしゃると思いますが、本当に観たことのないようなラブストーリーになっているんじゃないかな。キラキラだけじゃなくて、ちょっと刺激的なものが観たいという方にすごくお勧めしたい作品です。
山田:確かに、ラブストーリーではあるんですけどいろいろな要素があって。普通のラブストーリーに親しんだ方でも、ちょっと違った角度から楽しんでもらえると思います。学校だけじゃないところで巻き起こる事件や、宮嶺と景の2人だけの世界みたいなところも楽しんでもらえる作品となっています。
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