“ありがち”異世界転生じゃなくて…『我間乱』作者が令和のバトルマンガを語る「webtoon…

LINEマンガで連載中の『ゴッドオブキラーズ』(C)中丸洋介/フウワイ/池田恵介/保山あたる/3rd Ie/ナンバーナイン

【漫画】怒涛の展開とバトルシーンが圧巻…『我間乱』マンガ家が描く衝撃の第1話
◆webtoon作品に多い“異世界転生”とは一味違う…殺し屋が高校生として第2の人生を歩む謎は?
裏社会にその名を轟かせる最強の殺し屋“グングニル”。将来を誓った恋人のため引退を決意したが、最後の仕事を終えた夜、相棒の裏切りによって恋人と共に凶弾に倒れてしまう。なんとか一命は取り留めたものの、目を覚ました彼は、見知らぬ高校生の姿になっていた。真相を明らかにし、2度目の人生では必ず幸せを掴もうとバトルを繰り広げる。
――“凶弾に倒れた殺し屋が、目を覚ますと高校生の姿になる”一見すると、webtoon作品に多い“異世界転生モノ”かな?とも思いますが、読み進めるとそうではなく、さまざまな謎を秘めています。殺し屋から高校生という全く別人に成り代わるストーリーになった背景を教えてください。
「当初は“転生もの”というオファーをいただいたのですが、実際企画を作って行く際に編集さんより『もう少し今までとは違う要素が欲しい』という話をされました。僕自身もハイファンタジーでもないのに、『何で転生するんだろう?』という疑問があったので、“脳移植”という設定に落ち着きました。それにより多少SFっぽくなってしまったのですが、基本は“殺し屋モノ”という暗めのテーマと向き合うことを意識しています」
――“転生”ではなく“脳移植”、かつ“SFモノ”でなく“殺し家モノ”という「暗めのテーマ」と向き合う中、どのようなことを意識しましたか?
「“脳移植”にしたことで、“転生”より理由が明確になる分、それに伴う設定作りに苦労しました。また、主人公が脳移植後に殺しを止めようとしていますが、バトルシーンは派手に敵を倒さないと爽快感が薄まります。そのバランスが難しかったです」
◆現代劇ならではの難しさも、“嘘”が“嘘”と読者にバレない作りに
――これまで『我間乱~GAMARAN~』(講談社)では江戸中期、『テンカイチ 日本最強武芸者決定戦』(講談社)では架空の戦国時代を描かれていました。一方で、『殺さざる者、生くべからず』(講談社)や今作のような現代劇も手がけられていますが、現代劇と時代劇では、描く際にどのような違いがあるのでしょうか?
「時代劇は、基本情報がないので資料本を買いまくり、歴史や武術の専門家の方に取材して、そこから“妄想”を膨らませてアイデアを出したりシナリオを作ります。現代劇もモノによっては取材が必要となりますが、登場するモノや背景など、僕たちの周りに実際にあるものなので、楽な部分もあります。ですがその分、“嘘”が“嘘”と読者にバレやすいので、気を使う必要があり、実はまだ慣れていません。時代劇では“大嘘”を描きまくってるので(笑)」
――今作は、webtoonでの初連載となります。これまでのマンガ作品との違いを感じましたか?
「僕は普段『ネーム原作』をしています。今回の場合は、webtoon以前に『文字原作』が初めてでしたが、特に苦労を感じませんでした。ただ僕の場合、文字原作でも横マンガのネームでの仕上がりをイメージして文章にしています。なので、webtoonのネームが出来上がり、文章を描いた時のイメージとは結構違ったコマ割りになっているのを見たときは驚きました。webtoonのネームを手がけるのであれば、webtoonのネームを研究してからでないと、良いモノは作れないということを感じました。日々勉強になります」
――先生のお気に入りのキャラクターはいますか?
「僕はオメガという敵キャラを気に入っています。自分を律する海都に対し、『自由に暴れろ』というオメガの主張は描いていて、実に気持ちいいです。殺し家でなくとも、社会生活の中で大人になれば自分の感情を抑えて生きないとけない場面も多く、ストレスが溜まります。『感情のままに自由に生きようぜ』と感情を抑える海都を否定するオメガは、子どものような自由さがあり、ストレス解消に繋がります(笑)」
――連載初日で、LINEマンガの「新着カテゴリ」総合および男性編にて第1位を獲得し、他カテゴリでも上位にランクインするなど好調です。作品を描く際に、大切にしていることはありますか?
「僕は、バトルや対決など、そこから生まれるドラマがないと、マンガを描いていて楽しくないと思ってしまうタイプでして…。そういうところに発生する“熱”が表現できる作品になるかどうかを重要視しています」
◆webtoonならではのテンポの良さやスピード感も…爽快感とカタルシス、壮絶さが生まれるバトル作品に
――『我間乱~GAMARAN~』(講談社)では剣戟アクション、『テンカイチ 日本最強武芸者決定戦』(講談社)では歴史バトルと、アクションやバトル作品を手掛けてきました。今作はバトルアクションですが、得意分野ということもあるのでしょうか。本作で目指したことはありますか?
「マンガを描くにあたって“バトル”と“アクション”がないと、そもそも僕にとっては単なる苦行でして…理由は『楽しいから』という以外にありません。目指すものは“ドラマ”“キャラ”“アクション”“キャラの能力”などが、それぞれ上手く機能し、爽快感とカタルシス、壮絶さが生まれる面白いバトルです」
――これまでも『DRAGON BALL』(鳥山明/集英社)や『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)、『鋼の錬金術師』(荒川弘/スクウェア・エニックス)、『NARUTO-ナルト-』(岸本斉史/集英社)、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)などのヒット作が多く、バトルアクション作品はとても人気のジャンルです。中丸洋介先生から見て、近年のバトルアクション作品の動向や変化など、どのように考えていますか?
「『DRAGON BALL』(鳥山明/集英社)の影響か、ジャンプ系の作品は昔からアクションが上手い作品が多かった気がします。一時期は“殺陣”を描ける作家が減っていると聞いていました。しかしここ最近は、以前のように動きを細かくカッコいい構図で描く作品が増えているように感じます。それとアクションの面白さを追求している作家さんも出てきている印象です」
――『ゴッドオブキラーズ』は、序盤から謎を抱え、テンポも早く怒涛の展開に引き込まれます。近年は序盤からクライマックスがあるバトルアクション作品がヒットしていたりもしますが、webtoon作品の台頭なども影響しているのでしょうか?
「日本では、webtoonがそれ以外のエンタメ市場に大きな影響を与えているという印象は、まだまだ少ないような気もします。ですが、このスピード感は、エンタメにおいて必要な要素になると思っています。『ゴッドオブキラーズ』でもそれは同じで、序盤は必ず話の引きに次の展開の予感が来るようにしています」
――今後の展開も気になるとことですが、最後に読者の方にメッセージをください。
「今後も熱量のある面白いアクションバトルを作りますので、殺し屋モノやバトルマンガが好きな方は、ぜひ楽しんでいただければと思います!」
-
万博開幕日の鳥肌もの大合唱、年末に再び 『サントリー1万人の第九』詳細発表、松岡茉優・一青窈ら出演【一覧】
大阪の師走を彩る音楽イベント『サントリー1万人の第九』が12月7日に大阪城ホールで開催決定し、出演者が明らかになった。 【動画】忘れられない大合唱 万博開幕…
エンタメ 23分前 ORICON NEWS
-
黒木啓司さん&宮崎麗果、新たな“愛車”公開 『G63』とお別れ→こだわりのカラー&装備の“高級SUV”「パンダちゃん」
2022年10月に芸能界を引退した黒木啓司さん(45)の妻で、実業家・モデルの宮崎麗果(37)が、9日までに自身のインスタグラムを更新。新たな愛車を公開した。…
エンタメ 25分前 ORICON NEWS
-
Vシネクスト『仮面ライダーガヴ』場面写真が解禁 絆斗、相変わらずボロボロ ラキアは人間界に戻る 幸果とリゼルが話す
令和仮面ライダーシリーズ第6弾『仮面ライダーガヴ』のVシネクスト『仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ』が11月28日から新宿バルト9ほかで全国期間限定上映さ…
エンタメ 30分前 ORICON NEWS
-
『逮捕しちゃうぞ』伝説のOVA、来年1月Blu-ray Disc化 夏実と美幸の出会いから名コンビ確立まで描く
『逮捕しちゃうぞ』アニメ化30周年を記念して、OVA『逮捕しちゃうぞ』初のHDテレシネによる新規マスターによる高画質のBlu-ray Discとして来年1月2…
エンタメ 30分前 ORICON NEWS
-
森崎ウィン&向井康二、オフ時間でも親密な空気 映画『(LOVE SONG)』メイキング映像が公開
俳優の森崎ウィンとSnow Manの向井康二がW主演を務める、日タイ合作のオリジナル映画『(LOVE SONG)』(10月31日公開)のタイ・バンコクでの撮影…
エンタメ 30分前 ORICON NEWS