日本でも定着しつつある『洗口剤』、一方で「“高刺激”こそ至上」の風潮が洗口習慣の妨げにも……

リニューアルされたモンダミン

【動画カット】「お口クチュクチュモンダミン♪」歌唱が話題のDa-iCE
■洗口液を継続できない悪循環「味や刺激が“好みでない”と感じられたら習慣づけるのは難しい」
口臭ケアや歯のホワイトニングに対応するオーラルケア用品がSNSで話題になることが増えた。虫歯や歯周病予防はもとより、美容やエチケット意識の高まりから「歯磨きだけでは不十分」と考える人は増えているようで、オーラルケア市場も堅調に推移している。
ところが洗口液ブランド『モンダミン』を展開するアース製薬の調査によると、「歯磨きだけでは不十分だと思っているが、歯磨きしかしていない人」は推計1400万人。洗口液の使用率も35%程度と、習慣として取り入れている人は一部にとどまっていることがわかったという。
「洗口液の使用率は衛生意識の高まったコロナ禍に上昇しましたが、2022年頃より微減に転じています。つまり一度は使用したものの、離脱した人も多いことが伺えます。なぜ継続しなかったのかを調査したところ、5人に1人が『味や刺激が苦手』と感じていることがわかりました」(アース製薬・清水梨加さん/以下同)
洗口液は口に含んで使うものだけに、味や刺激が「好みでない」と感じられたら習慣づけるのは難しい。それでも我慢して使用することで、「間違った使い方」を誘発してしまうことも調査で浮かび上がってきたという。
「洗口液は20~30秒ほどお口でクチュクチュすることで効果が得られます。しかし10秒ほどで吐き出してしまう方々もいました。刺激が強すぎて、長く口に含んでいられないことも、課題感としてあったと考えられます。
また洗口液を吐き出した後は、成分の効果をしっかりと持続させるためにも水ですすがないことが肝心です。ところが口に残るピリピリした刺激を和らげようとしてか、水ですすいでしまっている方も多く見られました」
「"刺激が強い=殺菌効果が高い"という先入観はどうしても根強いようなのですが、洗口液の刺激と効果には相関関係はありません。高~低刺激タイプをラインナップしているのは、あくまで使い心地の好みで選択していただくためです。刺激の強弱に関わらず、好みで選んでいただくのが正しい選び方です。しかし"刺激が強いものほど効果が高い"という誤認が洗口液を継続使用を妨げていることがわかった今、メーカーとしてその課題に向き合うタイミングに来ていると感じています」
■「お口、クチュ、クチュ」名フレーズで台頭も、「ブランド自体が若さを失っていた」
「お口、クチュ、クチュ」のCMソングで知られるモンダミンは、1987年発売のロングセラー商品。その開発のコンセプトは「日本人の口に合う洗口液を作る」というものだった。
「欧米ではすでに『洗口液でオーラルケアをする』という習慣が定着していましたが、欧米の洗口液は独特の薬臭さや刺激が強く、そのまま持ってきても毎日の習慣にはならないと考えました。そこで日本人好みの香味を追求し、誕生したのが天然のペパーミントをふんだんに使ったモンダミン第1号です」
キャッチーなCMソングとともに、日本人に新たなオーラルケア習慣を浸透させたモンダミン。とは言え、画期的な商品ほど競合が続々と登場するのも市場原理。特に昨今は、「殺菌力のリステリン」「歯周病と戦うG・U・M」「口臭科学から生まれたNONIO」など、"お口の悩み軸"をダイレクトにアピールする競合が台頭している。
そうした中、長年にわたって親しまれてきた「お口、クチュ、クチュ」というキャッチフレーズも、却って「結局、何に効くの?」といった曖昧さ、あるいは素朴な昭和っぽさといったイメージに繋がっていたことも否めない。
「長い歴史のあるブランドだけに、モンダミンに対しては『安心』『信頼』といったポジティブな印象があることが調査でわかりました。その反面、どの世代からも『自分より年長の人が使う』という回答が多く、ブランド自体が若さを失っていたことを受け止めています。
しかし競合も含めて、まだ65%の方が洗口液を利用していません。開発当初の『日本に洗口液習慣を定着させる』という目標に向けて、まだまだモンダミンは挑戦を続けなければいけないと思っています」
■国内の65%は洗口液を使用していない現状、「お口年齢」を指標化
この8月、モンダミンが発売以来初めてブランドロゴを刷新するフルリニューアルに踏み切った。商品ラベルから「お口、クチュ、クチュ」が消え、新たに掲げられたのが「お口年齢をケアする」というキャッチフレーズだ。
「私たちが目指すのは『日本に洗口液習慣を定着させる』こと。競合のシェアを奪いに行くのではなく、洗口液市場そのものを拡大し、ひいては日本全体のオーラルケア意識の向上に貢献するのが、このたびのリニューアルの目的です。
競合も含めて洗口液を使用していない65%の層には、"お口の悩み軸"のアピールは届かないのかもしれません。もっと幅広い層にオーラルケアを自分ごとに捉えていただきたい。そう考えて行き着いたのが、"お口年齢"という概念でした」
現在、同社の「お口年齢ラボサイト」にはオーラルケア習慣、口内症状などの24の設問から算出する"お口年齢チェックシート"が掲載されている。これにより、自分の口内環境や求めるケアのレベルも可視化されていく。
「昨今は腸内環境の状態が美肌や免疫力などに関連するとして、"腸年齢"という指標が一般化しました。同様に口内環境も美容と健康に密接に関係していることを、わかりやすく指標化したのが"お口年齢"です。
口内環境の悪化がさまざまな全身疾患の原因となることは、医学データから明らかになっていますし、何より"お口年齢"の若さ(=口元の美しさ)はイキイキとした笑顔に繋がります。お口の悩みがある方だけでなく、すべての人の明るい人生を応援したい。そうした思いが『お口年齢をケアする』という新キャッチフレーズには込められています」
■オーラルケア後進国の日本、洗口液の利用率を50%に引き上げる
当面の目標は洗口液の利用率を現在の35%から50%にまで引き上げること。それでも欧米諸国の利用率60%には及ばない。やはり日本はオーラルケア後進国なのだろうか。
「欧米では顔のパーツの中でも特に口元の美しさが重視されているように、日本とは美の価値観が少し違うのかもしれません。また日本では『歯医者に行くのは歯が痛くなってから』という考え方が以前はあり、最近は定期健診に行く人がふえたものの、予防歯科が定着した欧米諸国に比べてオーラルケア意識は低いのが事実だと思います。
それでも昨今は『できる範囲で健康を意識する』という機運が高まっています。たとえばジムには通わなくても、なるべく階段を利用するようにしている方は多いのではないでしょうか。『お口、クチュ、クチュ』だけでできる洗口液を、そうした手軽なヘルスケア習慣の1つとして取り入れていただきたいと考えています」
それまで歯磨きだけだった日本人のオーラルケア習慣をアップデートさせたモンダミンの功績は大きかった。"お口年齢"という概念の投入が、洗口液市場に与えるインパクトにも期待したいところだ。
取材・文/児玉澄子 撮影/岡田一也
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