細田守最新作『果てしなきスカーレット』、ベネチアで世界初上映 10分超のスタンディングオベ…

2025/09/05 17:23 

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「第81回ベネチア国際映画祭」でワールドプレミアを飾った『果てしなきスカーレット』細田守監督、芦田愛菜、岡田将生 (C)KAZUKO WAKAYAMA

 イタリアで開催中の「第82回ベネチア国際映画祭」にて、アニメーション映画監督・細田守の最新作『果てしなきスカーレット(英題:Scarlet)』が現地時間4日夜、ワールドプレミア上映を迎えた。世界三大映画祭(ベルリン、カンヌ、ベネチア)すべてに作品が選出される快挙は、国内のみならず国際的にも大きな話題となっている。

【動画】映画『果てしなきスカーレット』90秒予告

 上映会場となったのは、「パラッツォ・デル・シネマ」内の「サラ・グランデ」(1032席)。チケットは発売開始からわずか20分で完売する異例の人気ぶりだった。世界各国から集まった観客が詰めかける中、細田監督とボイスキャストを務めた芦田愛菜、岡田将生がレッドカーペットに登場。芦田は鮮やかなブルーのワンショルダードレス、岡田はラメ素材をあしらったブラックタキシードで現れ、華やかに場を彩った。

 本作は「人は何のために生きるのか」を問いかける大胆なテーマで、復讐に燃える王女スカーレットが“死者の国”で宿敵に挑む姿を描く。

 上映が始まると、観客は一気に引き込まれていった。細田監督が本編の制作にあたって「挑戦した」と熱く語っていた、日本のアニメーション表現をそのまま立体的にしたようなグラフィック、細部まで緻密に描かれた背景や建造物、雲など、映像美が連続。

 主人公スカーレット(CV:芦田愛菜)が“死者の国”で宿敵に挑む姿、共に旅をする現代の日本人看護師・聖(CV:岡田将生)との交流、最凶の宿敵・クローディアス(CV:役所広司)の圧倒的存在感など、声優陣の迫真の演技が織りなす世界観に、多くの観客がスクリーンに釘付けとなった。

 本編が終わると、エンドロールの最中から拍手と歓声が沸き起こり、10分を超えるスタンディングオベーションに。細田監督は「みんなに届いた感じがすごくわかって、届いたよって拍手をして伝えてくれたので、それがすごくうれしかったです!」と感激。

 芦田は「皆さんと一緒に、同じ場面で同じ瞬間に見ることが出来て、すごく楽しかったですし、上映後に笑顔で拍手をしてくださったその笑顔がうれしかったです」と喜びを口にした。岡田も「この空間が幸せ過ぎて、ダイレクトに観てくださった方々の映画に対する想いが伝わってきたので、すごくうれしかったです。一生忘れない時間になったと思います」と笑顔を見せた。

 日本公開は11月21日。「第50回トロント国際映画祭」、「第63回ニューヨーク国際映画祭」での上映が決定しており、今後の世界各地での公開も期待されている。
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