シンポジウム「日本コンテンツの未来――中東、そして世界へ」開催 『るろうに剣心』シリーズ大…

「日本コンテンツの未来――中東、そして世界へ」シンポジウムの模様 (C)TBS

【写真】スーツで登場!ゲーム産業の未来に思いを馳せた久夛良木氏
同シンポジウムは、日本初のコンテンツが世界中で熱い視線を集めるなか、その魅力に強い関心を持つ中東諸国へ向けて、映画・アニメ・ゲームなど多彩な分野でグローバルに活躍するトップランナーたちが、日本のコンテンツが持つ魅力を改めてプレゼンするというもの。
まずは「中東とエンタメの可能性」というテーマで、映画プロデューサーの水野詠子氏が登壇。水野氏は早川千絵監督の『PLAN75』、『ルノワール』のプロデューサーを務め、カタールと国際共同制作した経験がある。水野氏は国際共同制作の魅力について「パートナーを外に得ることで、観ていただける人を広げていける。またいろいろな国の人に観ていただけることで自分自身もブラッシュアップができるんです」と語った。
第2部では、『るろうに剣心』シリーズなどの大友監督と、『今際の国のアリス』などを手掛けた映像プロデューサーの森井氏が登壇し「映像業界の世界進出とは」についてトーク。
大友監督は「僕はフリーで働いているので、1作品ごとにいろいろなウインドウで作品をやっているのですが、いま日本のコンテンツ業界に、グローバルスタンダードが入ってきたなと感じます」と語ると「企画も競争力は激しくなってきた。大きく変わってきてチャンスも厳しさも出てきたと思います」と現状を説明する。
さらに大友監督は「大きく変わってきたのがディベロップメントに時間をつけることが常識化していました」と説明すると「以前は、企画を考えている時間への対価という発想がなかった。日本はどうしてもプロダクションに入る前の段階が軽視されていたのですが、最近アイデアへのバリューが認められるようになった。ここ数年で大きく変わってきました」と変化を述べた。
森井氏も「日本はこれまで国内で回収ができたので、世界に出ることをしなかった稀有な国でしたが、配信システムができて母体が世界になると、脚本の作り方や働き方など、グローバルの基準が導入されるようになってきました」と追随していた。
かけられる予算も「違う」と森井氏も大友監督も語る。具体的な数字は明かされなかったが、大友監督はNetflix映画『10DANCE』について「予算があることによって、表現できる可能性が広がる。無尽蔵ではないのですが、Netflixさんは、しっかりと必要だと認めていただけると、びっくりするぐらいちゃんと予算をつけてくれるんです」と語っていた。
「映像業界の世界進出」について、大友監督は「これまで作品ができても、なかなか現地に届ける人がいなかった。それが配信によってルートができたのは大きい。若いクリエイターたちは、そこに乗って新しい可能性を見出していただければと思います」とエールを送ると、大河ドラマ、ドラマ、映画、配信とさまざまな作品を手掛けてきて「やっぱり映画と配信はメディアとしてまったく違うという認識でやっていかないといけない」と気づきを述べた。
第3部ではプレイステーションの生みの親である久夛良木氏が登壇。「世界6億台突破!地球を熱狂させるプレイステーションとは?」というテーマでトーク。久夛良木氏は、1994年にプレイステーションが誕生する前について「小学生、中学生が遊ぶエレクトリックトイだった」と語ると「映画や音楽など巨大なジャンルにはクリエイターが集まっていましたが、ゲームにはいなかった。どうせならクリエイターたちが“ゲームを作ろう!”と集まるようなジャンルを作りたいと思って」と開発理由を説明する。
そんな久夛良木氏は、今後のゲーム産業について「いまのゲーム業界は私の予想をはるかに超えて、全世界のゲームソフトはものすごく進化している。世界規模のエンタメになりつつあります」とプレイステーションを立ち上げたときの思いが現実になりつつあることを明かすと「今後さらに革命的なことが起ると思います。現実と境目がなくなるようなシームレスな時代に入っていくかもしれません」と未来に思いを馳せていた。
第4部では「トップクリエイターが語る海外で通用するコンテンツ」というテーマで、「SASUKE」の総合演出を務めた乾氏、Wii企画開発担当の玉樹氏が対談。「SASUKE」は海外でも非常に人気の高いコンテンツだが、乾氏は世界で通用するコンテンツの条件について「これだという決定的なものは分からないのですが、アメリカのケーブルテレビで『SASUKE』が受けた理由が、言葉や説明がなくても観ているだけで分かる明瞭さにあったようです。ボーっと観ていても、水に落ちたら失敗とか分かりやすいですよね」と分析。玉樹も「分かりやすいというのはとても重要。とにかくやってみる。そうすると出来てしまう。でも説明が画面に書いてあるわけではない。その感覚的なものは、多くの人に受け入れてもらえるような要素なのかもしれません」と語っていた。
第5部は「ゲーム企業のトップが語るグローバル戦略」というテーマで、バンダイナムコエンターテインメント代表取締役社長・宇田川南欧氏が登場。バンダイナムコは、33か国に海外に拠点を持つがグローバル戦略について「ローカライズとマーケティングには力を入れています」と語ると「各地域でマーケティング内容を変えています。ヨーロッパでは著名な建物にキャラクターを投映してプロモーションしました。大きな戦略は決めますが、各地域にあったやり方で行っています」と柔軟性が重要であることを強調していた。
トップクリエイターたちの熱のこもったトークにメディア・シティ・カタールのタイル・アル・アナニ氏は「日本のクリエイターは、日本のマーケットにとどまっていることが問題。これから飛び出していくことが大切。そのなかでカタールはゲートウェイになる。アラブ諸国、北アフリカとも繋がれる。その地域はとても消費する。湾岸諸国カタールは若い世代が多いのできっと日本のコンテンツは刺さると思います」とパートナーとしての優位性を強調していた。
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