『未知のソウル』パク・ボヨン、1人2役は「一生に一度の挑戦」 パク・ジニョンらキャラクター…

『未知のソウル』で1人2役に挑戦するパク・ボヨン(C) STUDIO DRAGON CORPORATION

【写真】パク・ジニョンは除隊後初の撮影…『未知のソウル』場面カット
このたび、パク・ボヨン、パク・ジニョン(イ・ホス役)、リュ・ギョンス(ハン・セジン役)、パク・シヌ監督のインタビューが到着。1人2役に挑戦したきっかけや演じ分け、演出ポイント、共演エピソードなどを語ってもらった。
――それぞれのキャラクターを紹介してください。
【パク・ボヨン】私は双子の姉妹、ユ・ミレとユ・ミジの両方を演じています。姉のミレは、生まれつき身体に障がいがあり、人生のスタートから困難を抱えていました。彼女は努力家で、何事も我慢し、感情を抑えるのが得意な人物です。ソウルで必死に生きる中で、ある出来事をきっかけに妹と入れ替わることになります。
妹のミジは、かつて有望な陸上選手でしたが、怪我によってその夢は絶たれてしまいました。彼女はある理由から、ドゥソンリという田舎の村で静かに暮らしています。姉に何かが起きた時、ミジは彼女の代わりになることを承諾し、入れ替わりが始まります。
【パク・ジニョン】イ・ホスは、外見上は成功した弁護士に見えますが、心の中では過去のトラウマに苦しんでいます。まるで白鳥のように、表面では優雅に見えても水面下では必死に足を動かしているような人物です。ソウルで出会った女性がミレなのかミジなのか、自分でも分からないまま、彼女との不思議な関係を通して自分の過去と向き合っていきます。
【リュ・ギョンス】ハン・セジンは、かつてソウルの大手企業で最高投資責任者として成功を収めた人物です。しかし、ある事件をきっかけに祖父のイチゴ農場を引き継ぐことになります。そこで彼は、ユ・ミレ(ミジのふりをしている)と出会います。セジンは少し変わり者で、ユニークでありながらも愛すべきキャラクターです。
――パク・ボヨンさん、今回の作品を選んだ理由と、2役を演じる上で特に意識したことは?
【パク・ボヨン】脚本を読んだとき、これは一生に一度の挑戦であり、同時に大きなチャンスだと感じました。「今でなければ、もうこんな役に出会えないかもしれない」と思ったんです。第1話のラストで「あんたとして生きる、私として生きて。」というセリフを読んだ瞬間、出演を決意しました。
ミレはソウルで感情的に多くを抱える役なので、彼女の冷たくて距離感のある雰囲気を意識して表現しました。スタイリングもその方向で決めていきました。2人が入れ替わるシーンでは、バランスを取るのが一番難しかったのですが、パク監督が現場で丁寧に導いてくださいました。
初登場シーンでミジはブリーチヘアで登場しますが、これは監督のアイディアで、ミレとの差を視覚的に表すための工夫でした。根本を少し黒く残したデザインにしたのですが、完成した姿を見てとても満足しました。
――同じフレーム内で2役を演じるのは難しかったのでは?
【パク・ボヨン】思っていた以上に大変でした。普段は共演者の演技に反応して演じるのですが、今回は自分が演じるもう1人のキャラの動きも予測しなければならなかったんです。ありがたいことに、現場では代役の方が演技の相手をしてくださり、時にはもう一方のキャラも演じてくれました。たとえば、ミジとしてのシーンを先に撮る場合、監督から「先にミレのせりふを演じて」と言われ、それを代役が覚えて、私がミジとして演じるときにその通りに動いてくれるという形です。
特撮を使ったシーンでは、本当に「空気に向かって」演じることもありました。そんな経験は初めてで、役者としてとても成長できたと思います。監督と代役の方には本当に感謝しています。ミレとミジが会話するシーンでは、せりふを丸ごと暗記すればできるかと思ったのですが、実際にはミジのせりふとミレのせりふをそれぞれ別々に覚えなければなりませんでした。本当に2本のドラマを同時に撮っているような感覚でした。
――パク・ジニョンさん、除隊後初の撮影でしたが、現場に戻った感想とホスというキャラクターを演じる上で特に意識した点は?
【パク・ジニョン】軍隊での時間も楽しく過ごせましたが、やっぱり自分の好きな仕事に戻れたことが本当にうれしかったです。久しぶりの現場ということで、より深く作品に没頭できた気がします。脚本も美しく、現場のチームワークも素晴らしかったです。パク・ボヨンさんがたくさん助けてくれて、撮影環境に早くなじむことができました。
ホスには身体的なハンディキャップがあるため、現場でもその描き方について「強すぎず、弱すぎず」適切なバランスを取れるよう、何度も話し合いました。ホスはゆっくり話し、声も低めで落ち着いたトーンです。監督の指導のもと、そうした彼の特性を演技に落とし込むよう意識しました。
――リュ・ギョンスさん、これまで重厚な役が多かったですが、今回は明るくおちゃめな面も見せています。セジン役の準備はどのようにされましたか?
【リュ・ギョンス】今回のキャラクターと脚本はとても緻密に作られていて、僕はそれに忠実に従うだけで良かったと感じています。ハン・セジンは、おしゃべりで、遊び心があり、どこか風変わりな人物。でもその裏には、深い喪失感があると感じました。彼の突飛な性格の奥には、孤独や孤立感があるのだろうと想像して演じました。
――パク・シヌ監督、独特な映像美と語り口で知られていますが、『未知のソウル』で特に意識した演出面は?
【パク・シヌ監督】今回は、できるだけ俳優たちを“そのまま”見せることに集中しました。脚本家イ・ガンさんのせりふがとても美しく、まずはその言葉の力を素直に伝えたいと考えました。俳優の演技と脚本の言葉、それらがストレートに響くように心がけました。
――2役という設定自体は珍しくありませんが、それでもこの作品の脚本に惹かれた理由は?
【パク・シヌ監督】2役は、演じる側にも書く側にも大きな負担です。でも、この脚本の第1話を読んだ時、「これは2役だ」とすら感じませんでした。1人の俳優が2人を演じるというより、「人間の多面性」をボヨンさんの視点を通して見ているような感覚になったんです。何よりもせりふが本当に美しいんです。欲も偽りもなく、心から伝えたいことが素直に描かれていて、久しぶりに「本当に言いたかったことが、ここにある」と思える作品でした。
――2役を演じるにあたり、パク・ボヨンさんに具体的な演出の指示はありましたか?
【パク・シヌ監督】2人のキャラクターを明確に分けようとはあまり言いませんでした。むしろ、それは私やスタッフの仕事。ボヨンさんには「その瞬間の感情、状況、キャラが何を乗り越えようとしているか」に集中してもらいたかったんです。彼女は非常に責任感のある俳優なので、私はむしろ“ペースメーカー”のように、「もう十分できているから、少し肩の力を抜いて大丈夫だよ」と伝えることの方が多かったです。
――完成した今、監督としての率直な思いは?
【パク・シヌ監督】いつも第1話が放送される直前になると、うれしさと同時に「もっと見せたくない」気持ちになります。今回は特に、自分一人ではなく、たくさんの人に支えてもらった作品です。スタッフは本当に素晴らしく、脚本家は最高で、俳優たちも想像以上の演技を見せてくれました。感謝の気持ちしかありません。キャスト全員が心からこの作品に向き合ってくれました。
――共演者との相性やケミストリーはいかがでしたか?
【パク・ボヨン】私は「ミジとしてホスと接する」「ミレとしてセジンと接する」と考えて役に入りました。そうすることで、混乱せずに済んだ気がします。ホスとセジンはそれぞれ全く違う魅力を持っています。一つの作品で2人の男性と深く関わる機会はあまりないので、すごく貴重で楽しい経験でした。
ホス(パク・ジニョンさん)は、雨の日に傘を差しかけてくれるけれど、自分の肩は濡れてしまっても気にしないような優しさがある人。セジンは、傘なんて投げ捨てて「一緒に水たまりで遊ぼう」と言ってくるような自由な人。ミジの明るさはホスによって少し抑えられ、ミレの沈んだ雰囲気はセジンによって癒やされていきます。
【パク・ジニョン】パク・ボヨンさんとのケミストリーは本当に良かったです。軍隊から戻ったばかりで少し緊張していましたが、彼女が優しくリードしてくれたので、とても助かりました。ボヨンさんは現場でも穏やかで、本作でのキャラクターたちと同じように本当に優しい方です。彼女がミジとミレを演じるとき、それぞれの雰囲気が全く異なっていたので、私もホスとして自然に演じ分けることができました。本当に2人の違う人物と共演しているような感覚でした。
【リュ・ギョンス】パク・ボヨンさんは、まるで穏やかな波のある大きな海のようでした。演技という深い海に一緒に出るとき、私は浮き輪に乗っていても、彼女のリズムに優しく運ばれて安心して進めた、そんな感覚でした。ミジとミレの演じ分けを見て、数々の素晴らしい瞬間に立ち会えました。
――最後に、『未知のソウル』を通して視聴者にどのようなメッセージが届いてほしいですか?
【パク・シヌ監督】ぜひ俳優たちの演技に注目していただきたいです。主演のパク・ボヨンさんは特に登場シーンも多く、非常に優れた演技を見せてくれています。もちろん、彼女にたくさんの応援と愛情を送っていただきたいのですが、それだけではなく、子役を含むすべてのキャストが期待以上の演技を見せてくれました。現場では「そんなに頑張らなくていいよ」と言うくらい、皆さんが全力で取り組んでくれました。だからこそ、このドラマに登場するすべての俳優に注目し、愛していただけたらうれしいです。
【パク・ボヨン】撮影現場では、毎回会うたびに台本の話をしました。各話には「このせりふ、本当に美しいよね」と感じるシーンが必ずあって、それをみんなで共有するのが日常でした。脚本には誠実さが込められていて、あるときリュ・ギョンスさんが「自分のせりふなのに、自分自身に語りかけているように感じて癒された」と言っていたのが印象的でした。私もまったく同じ気持ちでした。
他人に言っている言葉のはずなのに、それが実は自分自身にも必要だった言葉だったと気づく瞬間が何度もありました。このドラマを観てくださる皆さんにも、きっとそれが伝わると思います。出演者全員が心を込めて演じ、パク・シヌ監督のユーモアと温かさが、脚本家の真心に加わって、世代を問わず多くの人の心に響く作品になったと思います。
【パク・ジニョン】登場人物の数が多く、彼らの関係はまるでクモの巣のように複雑に絡み合っていますが、それがとても美しく描かれています。その中には、観ている人自身に重なるような物語が必ず一つはあると思います。もし視聴者の方々が困難な状況にいるなら、このドラマを観ることで、登場人物たちが周囲の人々から良い影響を受けて前に進んでいくように、自分もまた力を得て進んでいけると感じてもらえたらうれしいです。結局、大切なのは「人と人とのつながり」だということに気づいてもらえると思います。ぜひ最後まで観て、何かポジティブなものを受け取ってもらえたらと願っています。
【リュ・ギョンス】脚本を読んだとき、「このドラマは穏やかで、温かくて、感動的で、そして何より前向きな作品だ」と感じました。視聴者の皆さんにも、この作品を通して癒しを感じてもらえたらうれしいです。人が元気をもらう方法はさまざまですよね。おいしいものを食べたり、友達と話したり、ぐっすり眠ったり…。このドラマも、そんな“元気の素”の一つになれたらと思います。もし今、辛い時期を過ごしている方や、暗闇の中でもがいている方がいれば、この作品が少しでもその心に光を与え、癒しと前進する勇気をくれますように。
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