【ピーリング最新事情】何をやったらダメなのか? 適切なホームケアと皮膚を新陳代謝させる新た…

2025/06/03 09:10 

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肌をゴシゴシこすってしまいがちな、ピーリング

 「ピーリング」は肌を整えてくれるというメリットがある一方、肌荒れを引き起こしてしまったり、肌が乾燥しやすくなってしまったりするなどのデメリットも注視しなければいけないケア方法です。ただ、具体的にどういったことに注意する必要があるのかは、わからない部分もたくさんあるでしょう。そこで、これまでのピーリングのトレンドと最新情報、さらには適切なケア方法などについて、BCLカンパニー・西村都美さんに聞きました。

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■ゴシゴシするのはNG!“ピーリングケア”でやってはいけないこと

 健康的な肌は、ターンオーバーによって古い角質が表面に押し出され、垢となってはがれ落ちます。ところが、不規則な生活や加齢などに伴って正常にターンオーバーが行われなくなると、シミ・くすみ・ニキビなどのさまざまな肌トラブルを引き起こしてしまいます。

 そこで肌悩みの解決方法としてあげられるのが「ピーリング」です。ピーリングは肌に残った古い角質を柔らかくして取り除く美容法で、定期的に行って古い角質をオフすることで、化粧ノリを良くしたり、毛穴汚れによるくすみを改善したりする効果が期待できます。

 ただ、ネットで検索をしてみると、「ピーリング やめたほうがいい」などという声も多く、なんとなくマイナスなイメージを持たれていることも事実。ジャンルでいうと鼻パックと同様で、「やったときの気持ち良さは最高」だけど「肌を痛めないように気をつけなければならない」といった認識であるようです。

 西村さんによると、「もともとピーリングはエステの施術で行われていたので、ダウンタイムがあるという印象が強いことが、注意しなければいけないと思われている要因の1つだと感じます。また、ピーリングコスメは角質を落とす効果が高いものからマイルドなものまでたくさんの種類があり、きちんと商品選びを行わないと肌に合わなかったり効果が出なかったりもするので、失敗しやすい印象もあるのかもしれません」とのこと。

 ピーリングコスメなどによってケアをする際には、やはり自分の肌質や肌状態に合ったものを使うことが何よりも重要になってきます。

「古い角質が溜まっていないのにピーリングをしたら肌が痛むだけなので、肌を触ってみて、古い角質や毛穴汚れ・皮脂によるザラつきを感じたところに行うのが正しいやり方です。今は溜まっていないけれど今後も溜めたくないという方は、しっかり落とすタイプではなく、コツコツ使って角質肥厚を予防するタイプのものがおすすめです」と西村さん。

「ピーリングというと、ゴシゴシしたくなる方も多いでしょうが、やはり摩擦は良くないので、肌がヘコまないレベルでやさしく撫でてあげるのが基本です。ピーリングコスメにはスクラブ配合の洗顔やパックもありますが、スクラブは肌に押しつけるのではなく、転がしてあげるようにしてください。スクラブが強すぎると感じる方は、泡立てるタイプやジェルタイプのものを使い、指圧ではなく剤のクッションでしっかりと洗ってあげるとよいでしょう」

■第1世代から第4世代まで進化、ピーリングというケア方法の変遷

 ピーリングを“毛穴ケア”目的として行う方もいるようです。定期的にピーリングを行うことで毛穴内部が正常な状態に保たれ、汚れのない毛穴はキュッと引き締まった状態になります。これにより毛穴詰まりを防ぎ、菌の繁殖を抑えてニキビ予防にも繋がるのです。

 毛穴ケアの歴史に関しては1980年頃に遡ります。毛穴の角栓や皮脂をクレンジングオイルでケアしようという考えがトレンドとなり、1985年頃には収れん化粧水が登場。クレンジングは落とすだけですが、落とした後に引き締めるという意識が強まったといわれています。同時期にスクラブ洗顔や酵素洗顔など、角栓と角質の、皮脂汚れを分解するものも注目され始めました。

「ピーリングに関しては、その後の2000年前後にエステなどが流行し、エステのピーリング施術がすごいらしいということで話題を集めるようになりました。

 ピーリングは第1世代から始まり、現在は第4世代まで進化を遂げています。第1世代のAHA(グリコール酸や乳酸、リンゴ酸)、第2世代のBHA(サリチル酸)、第3世代のPHA(ポリヒドロキシ酸)、第4世代のLHA(カプリロイルサリチル酸)と分類され、分子の大きさと水溶性か油溶性かという点に違いがあります。

「第1世代のAHAは水溶性で分子が小さい。ただ、お肌は水分が多い部分と油分が多い部分があるので、第2世代のBHAという分子が小さくて油溶性のものが登場しました。AHAとBHAは分子が小さいので肌に浸透しやすく、第3世代のPHAと第4世代のLHAは分子が大きいので、肌表面に働きかけます」

■コロナ禍も影響を与えていた…韓国トレンドから変化したピーリング最新事情

 ピーリングの第4世代であるLHA(カプリロイルサリチル酸)は、韓国発祥の美容施術をきっかけに注目を集めるようになりました。「剥がさない」ピーリングとして話題になり、低刺激で肌の古い角質や余分な油分を除去することができます。肌ダメージを抑えて肌の再生を促す革新的な美容法で、ピーリング界に革命をもたらしたとも言われています。

「韓国では2年前くらいからLHAの入ったクレンジングや化粧水が少しずつ出てきていますが、日本はまだ少ないですね。弊社からは2月にLHA配合のクレンジングオイルを発売しました」と西村さん。

 LHAが開発された背景にはコロナの影響もあると考えられています。コロナ禍のマスク生活で肌荒れを経験し、敏感肌だと自覚する人が増えました。その流れで、「化粧品は刺激がないものがいい」「化粧品は肌にやさしいものがいい」といった意識が消費者の中にもより強く芽生えてきたのでしょう。

「ただ一方で、肌にやさしいものがほしいけれど、しっかり効果実感もないと嫌だという欲求も生まれていたと感じます。肌を痛めた後にケアをするのではなくて、肌を痛めずに効果を出すという両立を求められているのが今の時代ですはないでしょうか。第4世代のピーリング成分LHAは、そんな欲求に応えてくれる成分だと感じています」

 そんな中、2月に発売されたのがBCLカンパニーの新商品「クレンジングリサーチ EXO ピールメンテナンスオイル」。AHA・BHA・PHA・LHAと4世代の成分が全て配合されている画期的なクレンジングオイルです。4成分全てを配合することで、肌の水分が多い部分も油分が多い部分も、角層の表面も深い部分も、まんべんなく丁寧にケアが行えます。

「このクレンジングは、複合的な悩みがあるけれどピーリングで肌を整えたいという大人の方に提供したいので、ピーリング効果が実感できつつ、使用感や肌当たりはやさしいというところにこだわっているのですが、その意外性を出すのに苦労しました。オイルに特殊な手法で水溶性の美容成分を混ぜ込むことで、普通のオイルでは出せないとろみを出しています。肌の摩擦を抑えながら、ケア中に贅沢な気分を味わってもらえるよう、オイルだけど厚みやリッチなとろみを出すことにこだわりました」と西村さんも自信をのぞかせます。

 4つの成分全てが配合された「クレンジングリサーチ EXO ピールメンテナンスオイル」の発売を機に、ホームケアにおけるピーリングも大きな転換点を迎える可能性は高いです。ただ、人気の成分が配合されているという点よりも、もっと根本的な部分が大切であると西村さんは分析しています。

「その商品を使うと肌の調子がいいとか、また今日も使いたいという気持ちが続いていくことが、長く愛される商品につながっていくと思います。1つの機能や成分にとらわれず、お客様のケア自体の満足度を、化粧品の効果実感の面だけではなくて情緒面でも高めてあげることがすごく大事ですね」

PROFILE/西村都美
株式会社スタイリングライフ・ホールディングスBCLカンパニー企画本部企画2部 部長。同社ブランド「クレンジングリサーチ」シリーズの商品開発に携わる。国内外のピーリングをはじめとしたスキンケアトレンドを常にリサーチし、新商品「クレンジングリサーチ EXO ピールメンテナンスオイル」を企画・発売させた。
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