別所哲也、“AI生成俳優”に「戦々恐々」 AIと共存への思いも語る「素敵な相棒が生まれたと…

2025/05/15 17:32 

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AIと共存への思いを語った別所哲也 (C)ORICON NewS inc.

 米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF&ASIA)』の代表を務める俳優の別所哲也が15日、東京都庁を訪れ、小池百合子東京都知事へ表敬訪問を行い、クリエイティブにおけるAIとの共存への思いを語った。

【写真】小池百合子東京都知事とガッチリ握手し笑顔をみせる別所哲也

 小池都知事は「『SSFF&ASIA』は今年が27回目ということで、本当に継続は力なりだなと思います。これまでも多くの素晴らしい作品、また監督さんをはじめとする人材を送り出していただくいい舞台となってまいりました。心から敬意を表したいと思います」と称賛のコメント。続けて、昨今のクリエイティブを取り巻く環境について「AIとクリエイターの才能がシナジーを発揮してきているのが最近の傾向ということで、大変注目いたしております」と期待を寄せた。

 これについて別所は、脚本や映像で生成AIを利用した作品の応募が映画祭で200作品以上あったことを挙げ「俳優を生成AIで作るということもありました。私は俳優なのでちょっと戦々恐々とする部分もありますが、AIの俳優たちと仲良くクリエイティブを進めてまいりたい」と語った。

 また、AIとの共存について詳しく聞かれると「AIの出現ということを考えたときに、映画そのものもテクノロジーなしでは進化してこなかったですし、AIそのものも人間が作り出したテクノロジーです。ほかのアートもテクノロジーととも成長してきた。正直AIの存在は俳優としても脚本家の皆さんも脅威に思うことがたくさんあると思いますが、自分たちが生み出した過去のデータを学んでAIがあるんだと思えば、素敵な相棒が生まれたとも捉えられるし、この先クリエイティブの地平線がどんどん広がるんじゃないかなと思います」とポジティブな考えも語った。

 SSFF&ASIAは、東京都と連携し、多彩な「東京」の魅力を発信するプロジェクトとして、東京をテーマにしたショートフィルムを世界から公募する「Cinematic Tokyo(シネマティック トーキョー)部門」を2016年設立。「東京」が表現されるプロジェクトとして、撮影地が「東京」である作品、「東京」をイメージした場所・物を取り扱った作品など、多くのショートフィルムが毎年世界各国から応募されている。

 今年は日本国内からのみならず、アメリカ、フランスなどの44の国と地域のクリエイターによる「東京」を表現したショートフィルムが、197作品集まった。表敬訪問の際には小池都知事から、その最終ノミネート5作品の中から「Cinematic Tokyo部門」の優秀賞である東京都知事賞を、イタリアの映画監督ミケーレ・モッツォ監督作品『ガイジン』が受賞したことが発表された。

 また、東京都との特別製作を行った『日の出を知らない街』の予告編が初披露された。本作品は、増田彩来監督を迎え、細田佳央太や井之脇海、米俳優のB.T.のほか、カメオ出演で小西真奈美や井浦新など豪華なキャストが出演している。 
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