動画配信サービス・Lemino、“ライブ推し”と独自プランが人気 リアルとデジタルの連動で…

NTTドコモが運営する動画配信サービス「Lemino」

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◆音楽ライブは有力なコンテンツ、スペシャルシートほかLemino独自のプランが人気
――2023年4月にサービス名称を「dTV」から「Lemino」にリニューアルしました。この2年間の取り組みと会員状況の推移を教えてください。
【田中智則さん】 サービスをLeminoに引き継いでからのもっとも大きな変革が、ひとりでも多くのお客様に配信サービスに触れていただく機会を創出するためにAVOD(広告掲載型の無料視聴)の入口を設けたことです。2023年度はAVODコンテンツの拡充に注力し、それはいまも継続しています。例えば、井上尚弥選手のボクシング・タイトルマッチは非常に多くのお客様が視聴しています。そこから配信サービスの楽しさをご理解をいただき、有料会員に加入していただく試みを続けてきています。有料会員数は順調に伸び続けており、MAU(月間アクティブユーザー数)が700万人を超えた月もあります。
――NTTドコモでは「Lemino」をどのように位置づけているのでしょうか?
【田中智則さん】 Leminoを無料視聴する場合は、無料視聴する場合でもdアカウントが必要なコンテンツが多いのですが、それをきっかけにNTTドコモのさまざまなサービス体験につながる施策を進めています。エンターテインメントが接点となり、NTTドコモの新しいサービス体験を提供していく窓口になることを掲げ、さまざまな取り組みを行ってきています。
――BLACKPINK・ジスの日本ファンミーティングの最速先行チケット販売を始め、櫻坂46全国ツアーの「Leminoスペシャルシート」提供など、ライブとのコラボレーションは「Lemino」の特徴的なサービスのように感じます。
【田中智則さん】 音楽ライブのスペシャルコンテンツは増やしていく方針です。コンテンツホルダーとの関係性を深めながら、お客様にとって特別な体験となるサービス提供に尽力しています。坂道グループの事務所とは長年にわたって一緒にコンテンツを作っていますが、NTTドコモでもファンダム(熱狂的な愛情や支持を寄せるファンの集団)が存在しています。そんななか、今回のスペシャルシート提供が実現しました。ファンの皆さまと一緒にコンテンツを作って、そこに集まって楽しんでいただく。その環境を作っていくことが大事です。
◆アーティストと連携した独自のファンダム形成も 配信だけでない周辺事業を含めた独自コンテンツの提供
――スペシャルシートは推し活を応援する面白い企画ですね。反響はいかがでしたか?
【田中智則さん】 予想以上の大きな反響がありました。「神対応」など嬉しい声をたくさんいただき、またすぐに同様の取り組みを進めたいとモチベーションを高くしているところです。
――いろいろなジャンルの中、特に音楽とのコラボレーションに積極的なように感じます。
【田中智則さん】 音楽に限っているわけではありませんが、ファンダムを形成しているコンテンツを取りにいく中で、音楽は強いと感じています。また、配信サービスのコンテンツとしてだけでなく、そこを入口にNTTドコモのさまざまなサービス利用の機会を作るうえでも、音楽は有力なコンテンツです。ファンダムの大小にかかわらず、これからファンを形成していくアーティストと一緒にファンダムを作っていくチャレンジも積極的に行いたいと考えています。
――韓国コンテンツもドラマだけでなく、音楽やバラエティまで幅広く配信しています。
【田中智則さん】 韓国のスタジオやテレビ局と一緒に番組制作をしており、Leminoのオリジナルドラマを韓国で制作したり、韓国で放送された直後にLemino独占や最速配信といった取り組みも行っています。この環境は、これからもっと進化させられると考えています。また、韓国コンテンツには一定数のファンダムがあるので、K-POPの日本開催のフェスやファンミーティング、ライブなどのイベントと連動しながら積極的に関わっていきたいです。
――獲得するコンテンツのジャンルやカテゴリの優先順位はありますか?
【田中智則さん】 特に決まった順位はありませんが、注力ジャンルは設けています。昨今ではライブ性の高いコンテンツがそれにあたり、音楽ライブとスポーツ中継はこれからも注力していく方針です。加えて、リアルとデジタルを組み合わせた新しい体験価値の提供は今後、より積極的に取り組んでいくテーマです。
――動画配信サービスは「推しの世界観」と「ファンの推しへの熱量」を体感できる場所でもあります。Leminoを通した視点の「推し活」について教えてください。
【田中智則さん】 推し活は魅力的な市場であり、Leminoの大きなチャンスと捉えています。2025年度以降、NTTドコモとして取り組んでいくひとつのテーマです。一方、コンテンツが多様化し、同時にお客様のニーズも多様化しています。これまでのようにアーティストライブをただ提供するだけでなく、アーティストに関わる情報やグッズなど周辺事業も含めて、ファンの方に喜んでもらえるオリジナル性の高いコンテンツを提供し続けていくことが大事だと考えています。
◆リアルとデジタルを組み合わせた新しい体験価値の提供に注力
――リアルとデジタルを組み合わせた体験価値はどのように作っていくのでしょうか。
【田中智則さん】 NTTドコモでは、東京・国立競技場や愛知・IGアリーナなどの施設運営権を持つ会場のマネージメントを行っています。そこでのリアルとLeminoのデジタルの連動がひとつのポイントになります。会場運営、イベント協賛、主催イベントの興行など、さまざまな事業と連携する企画を進めていきたいと考えています。
すでに井上尚弥選手のタイトルマッチや、Jリーグの海外チームを招聘したサッカー試合のように興行と連携したコンテンツ企画のほか、NTTドコモが運営するイベント会場内のスペースでのQRコードを利用したサービス提供など、リアルとデジタルを融合した取り組みも始まっています。
――NTTドコモの施設運営におけるLeminoの立ち位置や役割を教えてください。
【田中智則さん】 これまでのアーティストとの関係性の中で、LeminoのオリジナルライブをNTTドコモが運営するアリーナや競技場で開催する話が進んでいます。もちろんNTTドコモ独自の営業活動からアーティストへの誘致も進めていますが、ベニュー(イベントやライブ会場)がきっかけでLeminoと連携したサービス展開を模索する流れが生まれています。そこでは、ライブそのものをオリジナルで制作し、ドキュメンタリーやバラエティにコンテンツを拡張させていく役割を担っています。
――今後のリアルとデジタルの連携はどうなっていきますか?
【田中智則さん】 櫻坂46の全国ツアーでの「スペシャルシート」提供が実現したように、デジタルで楽しむお客様にリアルな場での体験を提供していきます。チケットを優先的に購入できる仕組みもそのひとつですが、過去ライブや関連映像をLeminoで楽しめる環境を提供していくことで、両者の関係性を深めていきます。
――現状の配信市場をどう見ていますか?
【田中智則さん】 カタログコンテンツはどこの配信サービスでも観ることができる、ある程度の飽和状態ではあり、ここからの大きな変化の予想が難しくなっています。ただ、前述のような音楽ライブを中心にした、これから伸びていく可能性の高いコンテンツはまだまだたくさんあります。そこでの差別化は可能であり、市場の余白はあります。
◆ベニューとの連携を始め、NTTドコモのスケールメリットを活かした競合との差別化
――グローバルプラットフォームとの競争も熾烈になるなか、競合他社との差別化の施策を教えてください。
【田中智則さん】 グローバル基準のコンテンツを取り揃えるグローバルプラットフォームとLeminoの違いは、国内のライブコンテンツを積極的に扱っていること。そこでNTTドコモのスケールメリットを活かしてできる差別化は大いにあります。なかでも、ベニュー(イベントやライブ会場)との連携は特徴を活かしたひとつの取り組みであり、Leminoにしかできないサービスになります。デジタルの世界でしか得られない体験を提供しながら、同時にリアルとデジタルを一体にした特別な体験価値を提供することこそ、Leminoの強みになっていくでしょう。
――配信市場のなかで、Leminoはどのようなポジションを目指していますか?
【田中智則さん】 dTVを含めれば古参のサービスになりますが、新しいサービス形態へと変革したLeminoとしては、新参に位置付けられると思います。すでに一定規模のユーザーの支持もあり、コンテンツの充実度もあるなか、それなりのポジションにまできていると認識しています。ただ、まだまだ市場の余白はあり、チャンスもあるので、ここからさらに伸ばしていけると考えています。
――さらに市場シェアを伸ばしていくためのLeminoの勝ち筋をどう見ていますか。
【田中智則さん】 音楽やスポーツもそうですが、他社で提供できない独自コンテンツを取り揃えていくこと。そして、単純にコンテンツ配信だけではなく、ファンダムマーケティングのような推し活のサポートをしていきたいと考えています。繰り返しになりますが、コンテンツに関わる情報や物販、リアルライブへの招待を含めた体験価値の提供を続けながら、お客様との信頼関係を築き上げていくことが重要です。
(文/武井保之)
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