WEST.全員主演映画に唯一無二の魅力を反映 瑠東東一郎監督が見た“永遠の中学生たち”の素…

映画『裏社員。-スパイやらせてもろてます‐』より(C)2025「裏社員。-スパイやらせてもろてます‐」製作委員会

【場面写真】バッチバチ!火花を照らすライバル同士(WEST.)
今作は、通常の業務を超えて表では解決できない問題を秘密裏に処理する会社員、通称「裏社員」とつぶれかけた商店街の住人たちによる、ラブストーリーあり、だまし合いあり、人情あり、痛快アクションあり…の完全オリジナル作品。瑠東監督ならではのアドリブやその場の空気から生まれるノリや笑いなどが詰め込まれ、エネルギーに満ちた作品となっている。
■当初は『オーシャンズ11』的設定を構想 “裏社員”の設定が出来るまで
――メンバーとは、15年前、関西ジュニア時代から関わりがあったとお聞きしています。
ほぼ全員と交流がありました。僕が初めて本格的にドラマを監督した作品に、当時7WESTだった重ちゃん(重岡大毅)、神ちゃん(神山智洋)、流星くん(藤井流星)、小瀧くん(小瀧望)が出演してくれました。ジュニアによるオムニバスストーリーで、僕は彼らの作品を担当して、B.A.D.(中間淳太、桐山照史)とBOYS(濱田崇裕※濱=異体字)は別作品に出演していました。
――彼らがまだ10代から20代のときですね。それだけ長い付き合いのあるWEST.が初めて全員主演する映画の監督を務めるお気持ちは?
エモくて、というか運命的なものを勝手に感じました。出会った当時、僕はまだ関西のローカルのバラエティー番組のディレクターで、監督をちょいちょい始めたばかり。彼らも全然デビュー前で、それぞれ違う道を重ね、このタイミングで一緒に作品を作れる。感慨深いものがあります。
――作品はスパイアクションと商店街を舞台にした人情もの。彼らのにぎやかさと、かっこよさ、わちゃわちゃ感、でもキメるときはキメる、がリンクしていると感じました。今回のお話はどのように出来上がったのでしょうか。
全員で映画をやるという企画の種はあったんですが、どんなものをやれば彼らが魅力的に見えるかを考えました。コメディーは入れたいし、かっこよさも出したい。最初は『オーシャンズ11』みたいな話にしようかと。そこからチーム分けしてスパイ同士の戦いにしようとか、商店街に潜入しようとか、そうやって今の形にまとまりました。
――お話を作るなかで、メンバーの意見は?
ある程度固まってから話しました。基本的にはこちらで決めたものを持っていきました。
――“裏社員”というインパクトのあるワードはどのように生まれたのですか。
ありそうだよね、という設定だと面白くない。やっていることはぶっとんでいるけど、地に足がついている設定にしたかった。昨今、コンプライアンスが厳しい世の中でも地上げみたいな問題はあるだろうし、「自社の中でどうにかするのでは?」みたいなところから、「こういうのありそうちゃう?」って(笑)。
■7人7色の魅力を反映されたキャラクターを解説「太陽のようなひと」「“追いかけたくなるなにか”がある」
――ある意味リアリティを追求した結果だったのですね。7人のキャラクターが本人たちと重なる部分もありました。それぞれの役柄のポイントは?
照史くんはツッコミ役で、みんなの輪の中心にいる盛り上げ役のイメージがある。でも割と兄さん的ポジションとして、みんなでわちゃわちゃしている時もちょっと引いて冷静に見ているときもある。圧倒的なツッコミの上手さがあるから、集団の中でも回していけるようなキャラクターで人が好きだけどどこか孤独があるところは宴と照史くんをリンクさせています。
――宴は1番、ハードボイルドを感じるキャラクターでした。
哀愁を感じますよね。でも実際、彼にもある要素。どこか孤高で独特な存在感がある。それでいて、リアクションが非常に上手く相手を生かして魅力を引き上げる能力も高い。そのギャップは宴にも照史くんにも通ずる所だと思います。
――中間さんはどうでしょうか。
淳太くん自身はあんなにオラオラしてないけどちょっとポンコツ感が出たらいいなと。大ボケな感じで作っていたのですが、淳太くんってアツい男なんですよ。メンバーの中では最年長でもイジられ役でポップな感じはあるけど、作品のなかでは、彼の持っているアツさがなにか出ればいいな、と。仲間に対する思いのアツさ、淳太くんのそういう姿を見てみたいなと思って作っていきました。
――確かに、柔らかそうな雰囲気に見えて熱血っぽさを感じました。
まさに、そこだと思います。ボケとアツさが表裏に存在するジンと重ねて作って行きました。
――チャラ役の藤井流星さんはそのビジュアルもあってか、やはり存在感があります。
流星くんは無骨じゃないですか。そして相当な天然で(笑)。無骨であほな感じをキャラクターに入れつつ、少年の様なピュアで真っ直ぐな要素をチャラには乗せて作りました。ボケの要素を入れつつ、その実信じたジンにはどこまでも着いて行く、そんな愚直さを魅力的に出せればと思ってました。そして、アクションにしろ、芝居にしろ、画力が強いというか
存在感が強いのは、流石ですよね。
――陽一郎役の重岡さんは、ある意味、主人公のようでもありました。
重ちゃんは、本当に(『ONE PIECE』の)ルフィみたいな人。バカ言いながらも「こうしようぜ!」みたいに彼が言い出すとグループが動く場面を何回も目の当たりにしました。彼によってみんながまとまっていき、感化され、友情が芽生える。重ちゃんの強さによって物語が動いていく。本当に太陽のようなひと。普通にしゃべっていたときに「おもろいな、ええグループやな」って話していたら、重ちゃんは「せやねん!これが俺の自慢の仲間やねん!」って言うんですよ(笑)。そんな漫画みたいなヤツいないじゃないですか。その仲間への愛情が強い感じは陽一郎に相当、重ねてます。
――小瀧さん演じる誠は“ラブ”要素を大きく担います。
本当は小瀧くんにもっとコメディー要素を入れたかったんですが、物語の友情と恋愛要素を担うので、みんなと一緒にわちゃわちゃするというより孤独かつ、心情部分を大切に演じてもらいたかった。小瀧くんは役者としてすごく厚みが増した。表現が深くなった。中学生だった頃に出会い、今の小瀧くんと改めて向き合うと、積み重ねてきた経験と元々持ってる人間性が作用してすごく幅が厚くなったと感じます。
――より繊細な演技ができるからこそ恋愛パートも引き受けることができる?
小瀧くんに、ここはどうしましょう?となったときも、彼は一度つかんだと思ったら“みなまで言わずに僕が表現します”みたいな頼もしさがある。いい役者だなと感じました。
――宝田(神山智洋)、詳敷についてはいかがでしょうか。
神ちゃん(神山)は、オールマイティーに見えるじゃないですか。実は宝田というキャラクターは複雑で、他のキャラクターは全員、映画の中でそれぞれ成長があって、変わっていく。でも彼だけは変わらない。逆に変わらないからこそ、ずっとブレていない人であり、ふわふわしてるように見えて、実は芯がある。要所要所で大事なセリフがある。ひょうひょうとしてる役だからこそ、人の心に届く。神ちゃんって一歩引いていながらも、絶妙なんです。器用に見えて独特で、サラッとやっているようで、全然サラッとはしてない。気がつけば現場でも編集でも彼を追いかけてることが多いんです。
――吸引力がある?
吸引力もあるし、追いかけたくなる魅力がある。「アドリブなんて、やらへんで!」と言うてるけど、ふわっと言うことがめっちゃおもろいし、アクションもダンスが得意なだけあって動きが美しく、芸術点が高い。どこか不思議でつかみどころがないけど“追いかけたくなるなにか”が神ちゃんにも宝田にもあります。
――濱田さん演じる詳敷はちょっと独特なキャラクターでしたね。
詳敷と濱ちゃんをどうリンクさせるかは難しく、実は結構、現場に入る前のテーマでした。なんとかして彼の面白さをもっと出したいな、と。当たり前ですが、濱ちゃんは自分のことを天然と思ってない(笑)。その“愛されるバカ・濱ちゃん”をうまく入れたかった。「自分のことだからよく分かんないっす」みたいなこと言いながら演じてくれました。そんな彼の愛らしい部分を出せればと思いました。そして、アクションも芝居もめちゃくちゃ好きでめちゃくちゃ練習している。要するにすごく楽しんでるんです。練習にせよ、量もあるし動きもしんどいはずなのに、彼はいつも「楽しい」と言っていて、あんなにふわっとしているけど実はとても強い信念がある。情熱がある。そんな野生的な部分と積み重ねてきた経験が、まさに今ハイブリッドな状態になってるような気がして。その濱ちゃんの感じを詳敷を通じて表現してみたかったんです。
―― 一報のコメントでは、メンバーと再会して素の彼らに対しては変わらなさを感じたとおっしゃっていましたが、役者としては大きく変化した部分を感じましたか。
結局、芝居の技術は作品を重ねていければうまくなるとは思います。でも、“芝居が上手い”と、“人の心を動かすこと”は違う。後者は人間の深さからくるものだと僕は思っています。7人ともに、少年のようにピュアの心を持ったまま、豊かな時間と経験を経ている。少年が少年のまま、いろいろな経験している。グループを10年続け、フェスに出て客を盛り上げたり、それぞれが主役を張る…そんな経験が蓄積されて、相当に深くなったな、という成長を感じるとともに「全然変わってへんな、一生中学生やな(笑)」と思わせてくれるところ
がある。その両軸が彼らの魅力ですよね。
――撮影でその“中学生っぽさ”を感じたところとかありますか?
「濱ちゃんの歯が白い」「その白さは便器の白さ!」「ハハハ!」って一生やってるんですよ(笑)。あと小瀧くんが淳太くんの目の前でずっと変なダンスを踊って「もう、ええって」とか言われてたり…もう子どもなんですよね。ずっと見てたいし、何なら混ざりたい(笑)。でも、そこが尊いというか…少年感にすごく惹かれました。
――完成作を拝見すると、ここはアドリブ?と思うシーンもたくさんありました。
アドリブが出やすい構成にしてるはずだし、なるべく現場の熱をすくい取るようなトーンにしています。
――監督が一番注目してほしいシーンはありますか。
やっぱり酔っぱらってビンタされるシーンはウケてほしい(笑)。本読みする時からメンバーも「フー!」と大笑いしながら演じていたし、現場でも結構細かくやっていたので、楽しいシーンになっていたらいいですね。結構自由ではあるけど間や空気も大切。メンバーの間では“淳太の顔、なんか違うな~”とイジったり、盛り上がっていました(笑)。
――これまでのお話にもありましたが、改めてWEST.さんのグループとしての魅力はどこでしょうか。
個々の強さもあるけど、集まった時の少年性、無邪気な情熱を持っている。普段はめちゃくちゃふざけたノリなのに“ヨッシャ”と向かうときのカッコ良さがある。応援したいと思える空気を持っているんです。『熱闘甲子園』に出てくる甲子園球児のような青春を一生やってるんだと思うんです。情熱とバカバカしさ、少年らしさをずっと変わらずに仲間としてやってきた。そして積み重ねて来た数々の経験から大きな自信というか独特のオーラがある。そんなグループならではの絆の強さに、一緒にいた僕がめちゃめちゃ元気をもらったし、それはこの映画を観る人たちにも必ず届くはず。彼らを応援する事で、みんなが元気をもらえる。正にエンタメの真骨頂ですよね。それがWEST.の強みじゃないかなと思います。
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