『TOKYO MER』“生みの親”黒岩勉氏、喜多見と千晶の出会いなど裏設定明かす

2025/04/29 19:37 

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『TOKYO MER』1stファンミーティング in 横浜に参加した黒岩勉氏(C)ORICON NewS inc.

 「待っているだけじゃ、助けられない命がある」という信念のもと、どんな苦境にも飛び込んで患者を救う救命救急医・喜多見幸太(鈴木亮平)と仲間たちの活躍を描いた『TOKYO MER~走る緊急救命室』。その生みの親である脚本家・黒岩勉氏が、28日に横浜ブルク13で行われたシリーズ初のファンミーティングに登壇し、ファンから寄せられた“裏設定”にまつわる質問に答えた。

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 会場は約200人のファンで満席。黒岩氏と松木彩監督が登場し、事前にSNSで募集していた質問に対し、貴重なエピソードを交えながら回答した。

 事故や災害現場に駆け付け、「死者ゼロ」を目指して数々の命を救ってきた救命医療チーム「TOKYO MER」。2023年4月に公開された劇場版第1作では、横浜ランドマークタワーを舞台にした壮大なスケールと、チームの熱い絆が観客の心を打ち、興行収入45.3億円の大ヒットを記録した。

 そして、劇場版第2作『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』が、8月1日に公開される。

■喜多見と千晶の出会いとは?

 連続ドラマでは元夫婦、劇場版第1作で“再婚”した喜多見と千晶(仲里依紗)。その出会いについて、黒岩氏はこう語った。

 「喜多見がニューヨークで勤務していた頃、千晶は日本から学会に参加するためニューヨークを訪れていました。2人はそこで出会い、喜多見のまっすぐな姿に千晶がひかれていったんです。その後、喜多見は紛争地域や辺境地での医療活動に従事するようになり、なかなか会えない時期が続きましたが、結婚します。しかし再び喜多見が任地を転々とするようになり、自然と距離ができて別れてしまったんです」

■涼香の死と、エリオット・椿のその後

 喜多見の妹・涼香(佐藤栞里)が事件に巻き込まれ命を落としたことについて、今も犯人・エリオット椿(城田優)を許せないというファンから「彼は今どうしているのか?」という質問が寄せられた。

 黒岩氏は「現在、椿は日本国内の刑務所に収監されているという設定です。まだ存命です」と回答。また、涼香の死について、次のように続けた。

 「僕が謝る立場でもないかもしれませんが、涼香さんの死については、放送当時SNSで多くの批判も受けました。本当に申し訳ない気持ちでした。ただ、真面目な話をすると、コロナ禍の最中、毎日“死者数”が数字で報道される中で、“一人の死”の重みがどれほどのものかをあらためて考えさせられたんです。ドラマや映画ではよく『死者ゼロ』というフレーズが使われますが、MERの中で唯一命を落としたのが涼香。この出来事を通じて、“命の重さ”を描きたかったんです」

■なぜ喜多見と夏梅が南海MERへ?

 『南海ミッション』では、喜多見と看護師・蔵前夏梅(菜々緒)が指導スタッフとして南海MERに派遣される。なぜこの2人が選ばれたのか?

 「TOKYO MERのメンバーはそれぞれ東京での任務があります。他の人でもよかったかもしれませんが、喜多見には“新しいチームを自分で育てたい”という強い思いがありました。医療機器も十分に揃わない現地で、自ら足を運び、最後まで一緒に戦いたいという気持ちがあったんです。そして、一緒に行く看護師として、最も信頼のおける夏梅さんを選んだ。だからこの2人が南海に向かったという設定です」

■登場人物の名字は地名が由来

 MERの登場人物の名字が地名由来であることについての質問には、黒岩氏がこう答えた。「東京が舞台だったので、東京の地名で統一しました。劇場版第1作では横浜が舞台だったので、登場人物も横浜の地名から取りました。今回の南海ミッションでは、鹿児島と沖縄の合同チームという設定なので、両地域の地名からキャラクターの名字を考えました。その方が地域の色が出ると思ったんです」。
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