上白石萌歌×詩羽×幾田りら:音楽愛がひとつになった瞬間「Sing along!!!」秘話

2025/04/20 07:30 

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映画『パリピ孔明 THE MOVIE』EDテーマ「Sing along!!!」でのコラボが話題(左から)幾田りら、上白石萌歌、詩羽(水曜日のカンパネラ)

 人気漫画原作の映画『パリピ孔明 THE MOVIE』(4月25日公開)でエンディングを飾る主題歌「Sing along!!!」。この楽曲を歌うのは、俳優・歌手の上白石萌歌、水曜日のカンパネラの詩羽、そして楽曲を手がけた幾田りら。音楽・表現力・存在感、そのすべてを兼ね備えたアイコン3人によるドリームタッグが実現した。3人が初めて顔を合わせたレコーディングの裏側や、お互いへのリスペクト、そして“音楽を愛する心”でつながった絆について、たっぷり語ってもらった。

【動画】「Sing along!!!」レコーディング特別映像

■音楽を愛する人たちへの“賛歌” “人生のご褒美”と感じた一曲

――幾田さんは、楽曲「Sing along!!!」にどのような想いを込めて書き下ろされたのでしょうか?

【幾田】連続ドラマに続いて、本作でも音楽という形で関わらせていただくことになり、一足先に映画本編を拝見しました。物語を観終えた瞬間、音楽を心から愛する登場人物たちの姿に胸を打たれ、「音楽を愛するすべての人たちへの賛歌を届けたい」と率直に感じた想いそのままをテーマにして、「Sing along!!!」を書き下ろしました。

――「Sing along!!!」について上白石さんと詩羽さんはどのような印象をお持ちですか?

【上白石】一言で表すならば「人生のご褒美」です。この3人が初めて会ったのはレコーディング当日でしたが、それぞれを表す歌詞やメロディーをりらちゃんが紡いでくれたからこそ、それぞれが歌った時に心が震えましたし、何よりも3人で声を合わせた時に「なにこれ!?幸せ!」と。みんなで歌う楽しさ、音楽への愛を自然とぶつけることができました。劇中のエンディングで流れてきた時も「Sing along!!!」という曲が『パリピ孔明 THE MOVIE』を大きく包んで素敵にラッピングしてくれたような気がして。本当に大事にしたい一曲になりました。

【詩羽】声色も性格も違う3人が揃って、りらちゃんが作る曲を歌うという機会もレアだし、それ自体本当にうれしかったです。お互いの中に音楽をこよなく愛するという共通点が大きな柱としてあったのも、楽曲をさらに高める要因になったのではないかと歌いながら感じました。自分では書けないような歌詞を詩羽、そしてshinとしての気持ちになって歌えたのも楽しかったです。

【幾田】お二人の音楽をたくさん聴いて、それぞれの歌声をイメージしながら楽曲を制作しました。お二人がレコーディングで楽曲に命を吹き込んでくれた時には、自分の想像を遥かに上回るものが聴けたというか…。御本人としても役としても思い切り歌心を込めて歌ってもらえたので、その姿を見てその歌声を聴いたときに、この3人だからこそ咲いた楽曲だったんだなと。蕾(つぼみ)が開いたかのような実感がありました。

■「初対面とは思えない!」 レコーディング時の爆笑エピソード

――本編のエンドロールでは、お三方が楽しそうにレコーディングしている様子が映し出されます。収録時のエピソードを教えてください。

【詩羽】3人が会ったのはあの日が初めてでしたが、会った瞬間からずっとしゃべり倒していました。今まで経験したレコーディングの中で、正直一番楽しかったです。本当に騒がしくて、とても楽しかった。

【幾田】本当!?やったー!

【上白石】うん、間違いない!

【幾田】あまりにしゃべるものだから、スタッフさんから「あのお~、そろそろ…」と言われました!

【上白石】【詩羽】そうそう!

【幾田】同世代の3人が集まってレコーディングする機会自体がないので、終始マシンガントークで!

【上白石】【詩羽】(爆笑)

【上白石】「歌う前はどうしているの?」とか、それぞれに聞きたいことしかなかったので。詩羽は普段から風邪をひかないとか、調子の悪い事はないとかいろいろと教えてくれました。

【詩羽】そうそう、私は昔からあまり風邪をひかない。高熱とかも出たことがないので、体が丈夫なのかもしれません。

【上白石】【幾田】うらやましい!

【詩羽】私は喉のことを気にしたりすることは少ないけれど、りらちゃんは喉ケアをするとか、そんな話を3人で延々として勉強になりました。

【幾田】そういえばあの日、事前の声出しもしていなかったよね?

【詩羽】あ、確かにしてない!朝起きてそのままレコーディングした感じ。

【上白石】喉強いって!

【幾田】それであそこまでパーン!と響き渡る歌声だもん。…す、すごい!

――同じ「歌う」という行為であっても、三者三様のルーティンがありそうですね。

【上白石】確かにそうですね。私は油分の多い食べ物を口にして喉を潤したり、体全体をほぐすためにヨガをしたりします。

【幾田】私も歌う前は1時間くらい調整します。その日の自分のコンディションに合わせてウォーミングアップ方法を変えたりしながら。私は声が立ち上がるのが遅いタイプなので、ライブ前も入念にやります。

【上白石】歌う前に時々何をやればいいのかわからない時があるので、お二人から歌う前のルーティンを全て教えてほしいです!

【詩羽】でも人それぞれ合う合わないがあるから。歌い手それぞれ違いがあって面白いですよね。

【上白石】【幾田】確かに。

【上白石】ちなみにレコーディングの合間にみんなでドーナツを食べている様子が映されますが、劇中のとあるシーンのオマージュだったりします。

【幾田】すごく楽しかった!

【詩羽】私的には完全にオフだったので、まさかあのドーナツもぐもぐタイムが使用されているとは…。結構ビックリです(笑)。

【上白石】まさに完全なるオフショット!?

■同じ時代を生きる尊敬すべき仲間たち

――レコーディングブースでお互いに声を合わせて歌った感想は?

【上白石】詩羽の声が大きい!

【幾田】本当に遠くまで響き渡る!

【詩羽】マイク1本で3人同時に歌った時に思いのほか私の声が通ってしまって…。ディレクターさんから「詩羽さん、一歩下がってください!」と言われました。実は私だけ2人の一歩後ろに下がって声を出しています。

【上白石】【幾田】(爆笑)

――「Sing along!!!」のレコーディングで初顔合わせとは思えぬ仲の良さですね。

【詩羽】それぞれ年代が近いのも大きいでしょうし。

【幾田】音楽が共通言語でもあるでしょうし。

【詩羽】あとは…バイブス!?

【上白石】【幾田】そう、バイブス!

【上白石】そもそも同じ時代に生まれた人として、お二人を心底尊敬しています。私は役を演じる際に、別の人で誰が演じたらこのキャラクターをリアルなものに出来るのかを考えることがあって、EIKOを想像した時に偶然にもお二人の事を思い浮かべていました。それもあって連ドラ中からお二人の曲はたくさん聴いていたので、今回のコラボは本当に思ってもみなかったお話でした。実際にお会いしてみると根底にある音楽愛とノリが本当に心地良くて、仲良くなるまで時間はかかりませんでした。

――「Sing along!!!」を引っ提げて、3人で夏フェスに出場してもらいたいものです。

【上白石】それが実現したら最高!

【詩羽】この3人で出てみたい!

【幾田】「Sing along!!!」というタイトルが表しているように、観客の皆さんが思わず歌いたくなるような楽曲に育ってほしいです。

【上白石】応援上映とかも盛り上がりそう!

【詩羽】まずは3人のスケジュールを合わせて食事にでも行かない?

【上白石】【幾田】賛成!

■映画『パリピ孔明 THE MOVIE』

 原作:四葉夕ト、漫画:小川亮による漫画『パリピ孔明』(講談社「ヤングマガジン」連載中)を、俳優の向井理主演で2023年秋に実写ドラマ化。キャラクターの濃さや本格的な楽曲とライブシーンが話題を呼び、続編の映画化が決定した。

 三国志の天才軍師・諸葛孔明(向井)が、なぜか現代の渋谷に転生。アマチュアシンガー・月見英子(上白石萌歌)の歌声に心奪われた孔明が、英子とともに音楽の力で<天下泰平>を目指す物語。

 映画の舞台は、三国志さながらに3大音楽レーベルが熾烈な争いを繰り広げる音楽バトルフェス「ミュージックバトルアワーズ2025」。そのバトルに参戦した孔明は、英子のポテンシャルを最大限引き出すべく、猛者たちとの音楽バトルで知略を巡らせていく。そんな2人の前に三国時代の孔明の最大のライバル司馬懿の末裔・司馬潤(神尾楓珠)とshin(詩羽)の兄妹が立ちはだかる。果たして、孔明と英子の運命は――?
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