AKB48村山彩希・倉野尾成美が出演、戦後80周年平和祈念映画『ハオト』公開決定

2025/04/16 10:32 

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映画『ハオト』8月8日より池袋シネマ・ロサほかにて全国順次公開 (C)JOE Company

 2005年に東京・下北沢の本多劇場で初上演された創作舞台『ハオト』が映画化され、8月8日より都内の池袋シネマ・ロサをはじめ全国で順次公開されることが決定した(配給:渋谷プロダクション)。

【写真あり】AKB48村山彩希・倉野尾成美のアーティスト写真

 もとになった戯曲は、太平洋戦争末期の東京郊外にある精神病院内と、誰もが正義を振りかざして人を殺している戦時下の外界の狂気を問うテーマを、シリアスなだけでなく、ユーモアとサスペンスとファンタジー要素も織り交ぜで描いた作品。鑑賞した観客からは、『カッコーの巣の上で』に匹敵すると絶賛された。

 物語の舞台は、小学校を借り、特異な患者が集められ、表向きには精神病院と称されていた特殊機密施設。患者は、弟・正和(石田隼)が原因で突然軍を辞め、戦争や軍を批判し精神病扱いをされた元エリート海軍兵の水越(原田龍二)、原子爆弾開発間近に解離性同一障害(多重人格)となった荒俣博士(片岡鶴太郎)、虚言症と診断されたが、戦況を語るその虚言が100%当たる「閣下」(三浦浩一)、21世紀の未来の男性と交信していると伝書鳩を飛ばし続けている藍(村山彩希/AKB48)。

 貝瀬婦長(高島礼子)、梶谷医師(植松洋)、真関看護師(倉野尾成美/AKB48)が患者を担当し、銃恐怖症のため発砲することができない若い兵士「ボン」(清水一光)が、病棟の監視を担当している。

 この施設は、陸軍将校の森本(木之元亮)が指揮していたが、指揮権が海軍の将校・蓬(長谷川朝晴)に移行。蓬は、ハワイ生まれの日系人である米国の諜報員・津田(バーンズ勇気)を二重スパイとして雇い、また、ソ連に仲介してもらって和平交渉を進めようと、日系のソ連大使・ロモフ(マイケル富岡)と森本陸軍将校をこの施設に呼ぶ。一方、米国は津田の存在を怪しみ、同じく日系ハワイ人の田中(金城大和)を送り込む。

 80年後、刑事(丈)の元に現れた大叔父・菅沼守(二瓶鮫一)が話すこととは?
蓬の親友である水越は、何を思って軍を辞めたのか。藍が平和の祈りを込めて未来へ放つ白い伝書鳩のハオト(羽音)は、はたして何を伝えるのか。

■監督・脚本・製作・出演:丈のコメント

戦後60周年の2005年に、この作品は演劇作品として産声をあげました。
2001年に多くの犠牲者を出した同時多発テロで、戦時中の悲惨さを知らない自分すら、人が大量に死にゆく戦時下を想起させられました。
本作は、自分の中では、「戦争」と向き合った初めての作品で、戦争に関連した膨大な書物を読み漁りました。
上演の際に「この作品を映画で観てみたい」という感想が多く、自分の中で映画化は目標となり、戦後70周年には、この演劇作品で全国ツアーを展開し、映画化への種を蒔きました。
戦時中の精神病院が舞台で、塀の外と中、どちらが狂気なのか?
この鋭利な刃物のようなテーマでエンターテイメントを目指した、無謀なような挑戦でしたが、生の観客の前で披露し、客席が沸き、物語に引き込まれて行くような空気に勝算を得ました。
『カッコーの巣の上で』というハリウッドの傑作も元々は演劇作品で、張り合うには烏滸(おこ)がましいですが、20年間掛けて取り組んだこの映画『ハオト』は、胸を張れる作品だと自負しております。
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