神谷浩史&鈴木清崇監督&中村健治総監督、『劇場版モノノ怪』ベールに包まれた第三章のヒントを…

2025/04/09 19:00 

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『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』スペシャル鼎談に参加した(左から)鈴木清崇監督、神谷浩史、中村健治総監督(C)ツインエンジン

 劇場アニメ『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』(全国公開中)から、声優の神谷浩史、鈴木清崇監督、中村健治総監督のスペシャル鼎談が公開され、ベールに包まれた第三章のヒントを明かした。

【場面カット】第三章のヒントは第一章・第二章にあり?

 本作は、2006年に放送された『怪~ayakashi~』の一編「化猫」から派生し、翌年にテレビアニメシリーズとして放送されて以降、根強く愛され続けている『モノノ怪』の劇場版第二章。謎の男・薬売りが、人の情念や怨念が取り憑いたモノノ怪によって引き起こされる怪異を鎮める物語で、舞台は第一章に続き大奥。『モノノ怪』の真骨頂である和紙テクスチャを活用した絵巻物のように絢爛豪華な世界観、主人公・薬売りのミステリアスな魅力など、独創的かつ密度の濃い映像美はそのままに、物語がさらなる発展と深化を遂げる。

 三部作となる本作について、中村総監督は「一人一人の幸せのために仕組みがあるはずなのに、いつの間にか守らなければいけないルールに苦しめられている。第一章、第二章ではそうやって苦しめられた人たちのお話を描いてきたので、第三章では『この先はどうすればいいんだろう』というところをやれたら」とし、「第一章で歌山さんが『高いところから見ると風景が変わる』と話していましたが、あの言葉は第三章にかかっています」と明かす。

 「やはり一つの切り口だけで物事を描くのは、危ないことだと思っています。そして最終的には、それを観た方々に判断していただきたい」と目線による変化は画面の中だけではないとし、その中心には変わらない薬売りの存在があると語る。「『最後は、最強であるこの人がなんとかしてくれるでしょう』と。どんな時も変わらない薬売りさんって、今も昔も本当に必要な存在なんですよ。つまり、神谷さんは必要な存在なんです!」と神谷に言及。

 神谷は「どれだけ時間がかかろうと、制作陣が『納得した』というところまで行き着いているフィルムに声を当てられるというのは、いち役者としてものすごくうれしいし、それができたら最高だなと思っています」と演者としての思いを告白。

 劇場版製作にあたっては当初から第三章まで作られることが決まっていたことに触れ、「薬売りも『この先にまだ厄介なことが待っている』ということをわかって行動しているはず。だからこそ、第二章のクライマックスで火鼠を祓(はら)う時に「100パーセントすべての力を振り絞るということはやらないでおこう」と考えていました」とも明かし、「手応えのようなものも感じられたので、安心しました」と胸をなでおろした。

 鈴木監督は「第一章、第二章とまた違った味わいのある作品になりましたが、第三章もまた違うところへとジャンプするお話になっています」とし、「飛躍しつつ、『合成の誤謬(ごびゅう)』というテーマに収束していくような展開で、考察してご覧いただく方にも楽しめる作品になるのではないかと感じています」と自信をのぞかせる。

 さらに第三章について、どこにも公開していない情報や秘密を聞かれると、中村総監督は「ムビチケやこれから発売されるグッズなどのデザインもきちんと監修をしていますので、その中にヒントがあるかもしれません」と回答。「儲けたいから言っているわけではありませんよ!」と弁明しつつ、「グッズなどを気にしていただけると『なんだろう、これは』というものが出てくると思います」と呼びかけた。

 さらに「第二章では『意味がないのかな?』と感じるような登場人物がいたりするんですが、それにもきちんと意味がありますので。ぜひ楽しみにしていただきたいです」と鈴木監督が明かすと、神谷が「確かにそうですね。ただいるだけの人たちが何人かいますからね。アフレコに来ても、『おつかれさまでした!』とすぐに帰って行きましたから」と暴露。中村総監督も笑いをこぼしていた。
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