フジ、地下鉄サリン事件発生直後の“無線音声”独自入手→全容をテレビ初放送

2025/03/20 13:00 

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地下鉄サリン事件当時の様子(C)フジテレビ

 フジテレビでは、21日に津田健次郎が主演を務める『1995~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~』を放送する(後9:00)。30年前の1995年3月20日に発生した「地下鉄サリン事件」を題材にしたドキュメンタリードラマで、事件発生から30年の年月を経て、あのとき何が起こっていたのか、そして自らの命も危険にさらされる中で懸命に救助にあたった者たちの姿を救命ドラマとして描く。今回、事件発生直後の営団地下鉄(現:東京メトロ)の実際の無線音声をフジテレビ報道局が独自入手、ドキュメンタリードラマ内で放送することが決定した。

【写真】地下鉄サリン事件発生当時の築地駅付近

 「地下鉄サリン事件」とは、日本の首都・東京で発生した化学テロ事件。地下鉄丸ノ内線、日比谷線、千代田線の車内で神経ガス・サリンが散布され、死者14人、重軽傷者は約6000人におよび、化学兵器が一般市民に使われた初の事件として世界に衝撃を与えた。ラッシュアワーの時間帯にサリンがまかれパニックに陥った東京。駅や病院では、一人でも多くの命を救うため、懸命な救命救助活動が行われていた。世紀の大事件の裏側にあった一つ一つの“決死の献身”。それが積み重なり、多くの命が救われていたのだ。その壮絶なパニックのさなかの“命のリレー”を、30年間に渡る独自取材に基づきドラマ化し、救命救急ドラマとして描く。

 今回はキャスト陣の演技に実際のスクープ映像や当時の無線音声を織り交ぜ、ドキュメンタリードラマとして救命救急にあたった者たちの姿を描く。当時の営団地下鉄の無線音声の全容がテレビで放送されるのは今回が初めてとなる。本作で泉澤祐希が演じる営団地下鉄(現:東京メトロ)職員で日比谷線の運転士・園田直紀(そのだ・なおき)や、竹財輝之助が演じる営団地下鉄(現:東京メトロ)の指令所で日比谷線を担当する川原則夫(かわはら・のりお)らが事件発生直後に現場の状況を把握するために続けた通信内容を、ドラマパートに加えて当時の実際の無線音声を織り交ぜ放送する。

 運転士や駅員が指令所と交わした30年前の緊迫した実際の音声からは、「車内でなんか薬品がでていますので…」や「全線発車待ちの理由は車内で爆発みたいなものが起きまして、だいぶ負傷者が出ているそうなんです」など、情報が錯綜(さくそう)し何が起きているのか分からない中で必死に状況を報告する様子が伺える。また、「全駅はお客様を駅外に待避させよ!」や「全列車営業停止にいたします」などと緊迫した無線のやりとりが続き、地下鉄職員たちが混乱する現場でも乗客の安全を最優先に必死の対応に当たっていたことがわかる音声データとなっている。
ORICON NEWS

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