Hey! Say! JUMP、ダーク&ポップな世界に誘う “演出”山田涼介のこだわりあふれ…
『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR 2024-2025 H+』東京ドーム公演より
【写真】遊園地のセットでにぎやかに盛り上げるHey! Say! JUMP
11枚目のオリジナルアルバム『H+(エイチ)」を引っさげた今回、新曲と定番曲を織り交ぜた同グループらしい没入感の高いコンセプチュアルなライブが完成。山田がアルバムコンセプトから細部に至るまで演出を手掛け、日常×違和感をダーク&ポップなアルバムの世界観を音、光、セット…あらゆる方向から表現した。
会場に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、ステージを覆い隠す大きな白幕。曲と映像が流れ、幕が落とされるとメンバーは、廃墟の遊園地をモチーフにした洋館のようなメインセットに、空中のトラス(骨組み)に乗ったり、手をかけぶら下がるなど、まさにダークヒーローのようにド派手に降臨。山田の「騒げ、ドーム!」の開幕宣言とともに打ち上げられた特効とたたみかけるようなダンスナンバーにあわせ、会場は呼吸するように色が移り変わり圧巻の景色が広がる。
衣装のマントを翻す中島は「東京ドーム、JUMPのライブ始まったぞ!会いたかったか!? みんなの声を聞かせてくれ!」とあおり、八乙女はとびきりの笑顔で「のど枯れるまで歌おうぜ!」と声をあげる。ピエロが先頭に配置されたフロートに乗り込むと、さっそくファンのそばへ。有岡も「会いたかったぞ!東京ドーム!初めての人も、そうでない人もきょうは楽しんでいきましょう!」と声を張り上げた。
今回、セット全体を彩る電飾の数は過去最多。メインセット電球的4000灯(フロート、星球含む)、メインセットテープライト約2500メートル(フロート含む)、花道電飾は約750メートル…さらに、この先も長期的に使えるようにと、今回グループとして初めて導入された無線制御ペンライトFreFlow(フリフラ)がまばゆく輝く空間を作り出す。
例えば名曲「White Love」ではシルバーとブルーの光をまとったメインセットがロマンティックに浮かび上がり、ポップなラブソング「DEAR MY LOVER」は会場がシャンパンゴールドに染まる。「ヒカリサス」ではリフターの上にいるメンバーの位置と連動したメンバーカラーが会場を8色に彩る場面では思わずファンからも歓声がもれる。伊野尾の指先から奏でられるピアノの美しい旋律が印象的な「最後の涙」では静かなブルーの光が会場を包み込んだ。
さらに、大きな見どころとして、2019年のツアー『PARADE』ぶりに、“愛と平和の妖精”「じゃんぷぅ」がドームに復活。ポンポンを掲げ、待望の新曲となるアルバム収録曲「Cheer!」を今回用にアレンジされた着ぐるみ衣装で元気いっぱいに盛り上げたほか、ライブ定番の“あの曲”まで…。衣装のカラフルさやハイテンションも相まって普段とはまた一味違う魅せ方で楽しませた。
疾走感あふれる「群青ランナウェイ」から始まるアグレッシブなダンスブロックでは、待望の初披露となる「NERD」、グループとしても新境地のダンス曲「Donkey Gongs」など強烈な印象を残すダンスパフォーマンスで、炎やスモークとともに妖しいまぶしさをまといながら圧倒。8.5メートルの巨大なシャンデリア、そして照明によって「H」が浮かび上がる全長16メートルの「H+やぐらムービングステージ」では迫力がさらに増したステージを届けた。
MCでは一転、いつものにぎやかさで収集がつかなくなる場面も。しょっぱなから有岡がマイクを転がし大騒ぎになると、山田は「きょう、みんな、テンション変だよ」と呆れ顔。高木がシルバーヘアを八乙女にゆずった話題や、レギュラー番組でおなじみの知念による“ケチ念ジャンケン”の実演、年越しライブの配信を山田がフライングしてしまった際の再現…と、とにかく楽しそうな8人。
一方、ピアノ生演奏に緊張気味の伊野尾は、中島の番宣の間に手をあわせ精神統一。「死ぬほど練習したでしょ」「自分を信じなさい」というメンバーの励ましに後押しされるように、無事に演奏を終えると曲終わりにはホッとしたような笑顔を向ける伊野尾に万雷の拍手が送られていた。
まるでおとぎ話の世界にいざなう“キャスト”でありながらも、わちゃわちゃ楽しく“いつものJUMP”として素顔のままにはしゃぐ場面もあり2時間半、アンコールも含め32曲を駆け抜けた。華やかに開幕した東京ドーム4Days初日。きらめくステージに5万5000人が魅了されていた。
最後に薮は「みなさんのおかげで、ドーム公演1日目、すばらしいコンサートになったと思います。まだ2024年は数日残っていますが2025年もHey! Say! JUMP、一人ひとり、グループとしても頑張っていきますのでまたコンサートがある機会には僕たちに顔をみせにきてください。みなさんすてきな笑顔をありがとうございました」とあいさつ。円陣の体制になると八乙女の掛け声で「俺たちがHey! Say! JUMP!」と会場一体となり、夢のような時間を締めくくった。
同公演は年明けに福岡、大阪でも行われ、全国4都市10公演で46万人の動員を予定している。
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