LE VELVETS、4人体制最後のライブ終演 佐賀龍彦、脳梗塞のリハビリのため脱退「ワガ…

2024/09/22 12:40 

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大阪・NHK大阪ホールで行われた、現体制で最後の公演『LE VELVETS CONCERT TOUR 2024 VIVERE~彩りの未来へ~』より

 2008年に”クラシカルクロスオーバー”をコンセプトにオーディションによって選ばれたLE VELVETSが21日、大阪・NHK大阪ホールで、現体制での最後の公演『LE VELVETS CONCERT TOUR 2024 VIVERE~彩りの未来へ~』を開催した。

【ライブ写真】現体制で最後の公演『LE VELVETS CONCERT TOUR 2024 VIVERE~彩りの未来へ~』

 LE VELVETSは、宮原浩暢(バリトン)、佐賀龍彦(テノール)、日野真一郎(テノール)、佐藤隆紀(テノール)の4人構成。メンバー全員が音楽大学声楽科出身で、身長180センチ以上。確かな歌唱力はもちろん、クラシックを軸に多彩なジャンルを歌い上げる高い表現力を武器に、海外でのCDデビューやメンバー各々がミュージカルに出演するなど、多岐に渡る活動で人気を集めてきた。そんななか、メンバーの佐賀が2024年9月をもってグループを脱退することを発表。21年に脳梗塞を患い、翌年にはステージに復帰したものの、アーティストとしてより完全な復活を目指すためにリハビリに専念するためだという。

 4人体制での最後のステージを目に焼き付けようと、最終日となる大阪公演には全国各地からファンが集まり満員御礼に。ステージの開幕を告げる1曲目は「明日への階段」(ミュージカル「ルドルフ~ザ・ラスト・キス~」の楽曲)。力強い歌声、心を鼓舞する詞世界であっという間に会場にいる全員を心酔させてしまう4人。

 佐賀は「16年間の活動でたくさんの曲に出会ってきた。今日は想いを込めた特別な曲ばかりを披露したい」と、この日の選曲に込めた想いを語る。昭和歌謡「リンゴの唄」(並木路子)や「喝采」(ちあきなおみ)などでみせる美しい歌声だけでなく、4人での和気あいあいとしたトークコーナーにも会場は大盛り上がり。この日も佐賀の天然キャラがさく裂。あまりの天然ぶりに、佐藤が思わず「リハビリ必要なんですか?」とツッコんでしまうシーンには観客から笑いと拍手が沸き起こることも。

 本編最後はツアータイトルと同じ「VIVERE」。路上ライブ時代から歌い紡いできた思い入れのある楽曲を4人は互いに視線を交わし合い、これまで以上に愛おしそうに、噛みしめるように歌い上げる。

 アンコールでは佐賀がソロステージで「Granada」を渾身の歌声で歌い上げると、会場からは拍手喝采が沸き起こる。それでも佐賀本人はまだまだ本調子ではないという。アンコールでは「ファンの応援があったからこそ(ステージに)戻りたいと思えた。どれだけ時間がかかるか分からないけど、一度LE VELVETSを離れて歩いていくワガママを許して。完全回復します!」とこれからのリハビリ、そしてボーカリストとしての活動への意欲を語った。メンバーも佐賀へ、そして集まったファンへ「16年間共に歩んできた想いを噛みしめて。時間は一瞬だけど、記憶には一生残る。今日の思い出が永遠に息づいてくれたらうれしい」「いつも奇跡を起こしたくれたのはファンのおかげ。ファンから受けた愛を忘れずに前に進んでいこう」と、改めて感謝の気持ちを語る。

 アンコールラストは、佐賀がステージに復帰した際に披露したという「You Raise Me Up」(Secret Garden)。宮原、佐賀、日野、佐藤の4人はまるで讃美歌のような、力が沸き起こる楽曲を全身全霊で歌い上げ、ステージを後にした。

 なお、LE VELVETSは今後、3人での新体制を整えるために年内の活動休止となる。
ORICON NEWS

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