王将社長射殺 車4万台から関与疑いの1台特定 手がかりは「福岡」

2026/02/20 21:08 

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 2013年12月に起きた「餃子の王将」社長射殺事件で、殺人罪と銃刀法違反に問われた特定危険指定暴力団・工藤会系組幹部の田中幸雄被告(59)の公判が20日、京都地裁(西川篤志裁判長)で開かれ、事件で使われた可能性がある軽乗用車を特定した京都府警の捜査員が証人出廷した。捜査員は、王将との間で不適切取引があった企業グループが拠点を置く福岡県全域と、現場となった京都府内の車両を調べた結果、被告が浮上したと証言した。

 被告は京都市山科区の王将本社前で王将フードサービスの社長だった大東隆行さんを射殺したとされる。

 検察側によると、事件では現場から走り去るバイクが確認され、約1・4キロ離れた場所で同型のバイクが、近くでも別のバイクが見つかった。2台は盗難車両で、1台は京都市内の飲食店の駐車場で軽乗用車と一緒に現れた何者かが盗んでおり、防犯カメラにその様子が映っていたとされる。

 検察側証人の捜査員は、防犯カメラの映像から、軽乗用車の車種や型式、色を捜査したと説明。山科区をはじめとする事件に関連した京都府内の自治体と福岡県全域で、条件を満たす軽乗用車を調べた結果、3万9616台が該当した。

 軽乗用車の特徴であるルーフレールやフロントガラスの色の情報を基にさらに絞り込み、最後は1台ずつじかに確認したところ、防犯カメラの映像に映った軽乗用車と酷似した1台が浮上したという。持ち主は被告の幼なじみで、バイクが盗まれた当時、被告はこの軽乗用車を借りていた。捜査関係者によると、幼なじみは福岡県在住とされる。

 福岡県全域を捜査対象とした理由について捜査員は「(王将と)トラブルがあった人物が密接に福岡県と関わりがあった」と説明した。王将の第三者委員会は16年、王将側が福岡県を拠点とする企業グループと不適切取引をした結果、約200億円が流出したと指摘しており、これらの事情を指しているとみられる。

 事件では被告が実行役であることを示す直接的証拠は見つかっておらず、弁護側は無罪を主張している。

毎日新聞

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