「他の政治家では意味が弱い」 山上被告、安倍元首相に執着

2025/12/02 15:48 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)は2日、奈良地裁(田中伸一裁判長)で開かれた裁判員裁判の被告人質問で、標的とした安倍氏について「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治の関わりの中心にいる方だと思っていたので、他の政治家では意味が弱いと思った」と語った。

 被告は手製銃を作る過程で、山中で試し撃ちを重ねていたとされる。「事件を思いとどまることはなかったか」と問われ、「思いとどまることはなかった」と述べた。その理由として、「銃の製造に時間と費用をかけていて追い詰められていた。やめてしまうと、何のためにこんなことをしたのかと、統一教会に対して敗北したというのは絶対に避けたかった」と心情を述べた。

 一方、旧統一教会にのめり込んでいた母親の殺害を考えたかを問われ、「考えたことはあります」と語った。実際に行動に移さなかった理由としては「母の行動は教会の教義に従ったものですし、母個人というわけでもないと思いますので」と語った。【林みづき】

毎日新聞

社会

社会一覧>

注目の情報