4億円→44億円に…元「世界一重い」金塊、時価高騰で展示終了へ

2025/07/19 11:15 

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 静岡県伊豆市のテーマパーク「土肥(とい)金山」で20年近く「世界一の重量」として人気を集めてきた250キロの金塊の展示が今月いっぱいで終了する。2005年の設置時に約4億円だった時価は近年高騰を続け、今年に入って44億円を超える場面も多い。価値の高騰で盗難対策にかかる保険料などの費用も高くなり、展示を断念した。

 金塊は05年に三菱マテリアルが香川県の直島製錬所で鋳造した。底面が縦45・5センチ、横22・5センチ、高さ17センチの台形で、06年にはギネス世界記録に認定され、24年にドバイで300キロの金塊が公開されるまで、世界一の重量を誇った。

 会場には250キロとは別に12・5キロの金塊も展示してあり、いずれも来場者はアクリルケースに開けられた穴から手を入れてじかに触ることができ、人気を集めた。12・5キロは17日をもって撤去。250キロの金塊は来月以降レプリカを展示する。

 テーマパークは1965年に閉山した土肥金山の跡地に72年オープン。三菱マテリアルの子会社、土肥マリン観光が運営しており、当時の坑道を部分公開しているほか、砂金取り体験もできる。【若井耕司】

毎日新聞

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